読書日記4「卵の緒」-瀬尾まいこ

読み終えた感想は「あっさりした話だな」だった。電子書籍で読んでいたのもあって、途中で読み飛ばしてしまったのではないかと確認したが、そうではなかった。

この本に登場する母親の発言は適当なことが多い。(適当はカタカナのテキトーだ。)子供を説得して友達と遊ぶために学校を休ませるし、子供に血縁関係を疑われた時には誤魔化そうとするなど、一般的な感覚とはズレがあるように思えた。しかし、息子に対する愛情に関しては説得力のある人物だった。
説得力のある人は誠実な日頃から誠実に行動する実直な人というようなイメージがあったが、こういう人物の言動が説得力を持つこともあることを知った。いつもそうでは困るが、この母親のような人物が説得力を持ち、物事が動くことも良いことなのではないかと思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?