読書日記89「ザ・ロイヤルファミリー」ー早見和真

いつもと違う角度で読みたい本を探そうと思い、YouTubeで探してみた。ニューヨークの屋敷さんがコロナ禍で読んだ本としてこの本を挙げていて面白そうだったので読むことにした。

馬主の一族とその周囲の人々の物語だった。自分は競馬に関する知識が全くなかったが、楽しむことが出来た。主人公は馬主である社長の秘書で、主人公の目線が丁寧語で語られている。物語の中で主要な登場人物血縁関係がない唯一の人物の目線で語られているからか、1人の目線しかないのに客観的に感じられる語られ方だった。

全体を通して感じたのは読者にここで感動させてやろうとか、ここで読者をを引き付けておこうとかというような意図をもって書かれたような感じが一切ないところである。それなのに、物語に引き込まれていくのが不思議な感じだった。作者の他の作品も読んでみたいと思った。



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