″be″ or ″have″

昨日シェイクスピアの有名な″to be or not to be, that is the question″というフレーズがわけもなく頭から離れず、″be″について思い出したことがあったので書き留めておく(以下シェイクスピアとは全く関係ない話なのでご承知おきを)。

昔、大学の先生が「君たちは″have″と″be″のどちらの生き方がしたいか?」と私たち学生に問うた。
″have″は「持つこと」を、″be″はbe動詞のことで「状態」を表す。つまり、ちょっと意訳すると先生は「何かを持つこと or 何かであること のどちらの人生で大事にしたいか?」を学生に質問していたことになる。その上で、「持つこと」を重要視し、自分がどういう状態であるかを蔑ろにしていることに現代の傾向に警鐘を鳴らしていた。

これは精神分析や哲学の領域で語られることが多いエーリッヒ・フロムという人の著作″To have or to be″の受け売り話で、授業後にすぐ本を買って読んだのをよく覚えている。

詳しい内容は忘れてしまったが、概して今の私が持つことに対してあまり興味がなく、何かをするときには常に自分がどういう状態になるのか(また、今どういう状態なのかを確認する)ことが多いような気がしていて、その深い淵源を辿ればこの本の影響があるのかも知れない。

身近なお金を例に挙げれば、私は金を「持つこと」に対して大きな関心はなく、最低限の積立と貯金しかしていない。それよりも自分の「状態」がどうあるべきかが重要なので、とりあえずお金は持つのではなく、使うスタンスだ。

※もちろん、何かを持つことが人の状態を変えることもある。

こういう次第で、演奏会通いという形には一切残らない趣味に大半の時間と金を使っているのだろうか・・・

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