合わないものは合わない

今年度の大学の授業は余すことなく全て受講しました。これは我ながら異常なことです。簡単に振り返ってみます。

大学入学早々、学部の授業に全く興味を持てず、専門外の哲学や文学に傾倒していました。特に強烈な記憶として残っているのが、ある授業で内職として夏目漱石の『坊っちゃん』を読んでいたら授業に集中しろと言われ本を没収されましたことです…。先生にモノを没収されるという小学校で起こりそうな出来事に大学生が遭遇するというのは、今も強く印象に残っています。

その後は、ますます学部の授業に飽き飽きし、次第に哲学や文学も読むことがなくなり、享楽に耽る大学生活を送ることになりました。そのツケが回って大学には予定より1年長く在籍することになりました。心機一転ということで、今年度は学部の授業を全て受講しました。
丁度、昨年度末から勉強の面白さに改めて気がつき、読書にのめり込み始めました。そのため、学部の授業も、今受講したら面白いと感じるかも!という期待を抱いていました。

ただ率直に結論を言えば、全然面白くなかったです。一方で自分の関心から主体的に受講した授業は心底面白かったです。

学問は分野の垣根なくそれぞれが有機的に繋がっていることは重々承知していても、つまらないものはつまらない。弁解すれば、学ぶ時期は今ではない、ということだと思います。僕の在籍する学部は実学の側面が強く、今の関心とは大きく離れています。

「すぐに役に立つものは、すぐに役立たなくなる」という言葉が僕の関心に深く根を下ろしています。どちらかと言うと、すぐ役立ちそうな実学よりも、長い時間をかけてじっくり涵養されていくような教養を身につける方が今の関心に近いようです。

合わないものは合わないんだな…と思ったというお話でした。

もしよろしければサポートお願いします〜 (書籍購入代に充当させていただきます。)