今年の演奏会を振り返る

クラシック音楽にハマってから早くも4,5年が経った。その熱は年々冷えているどころか、寧ろより高まってきているように感じる。

演奏会に行く頻度も増えていて、今年は少なくとも108公演も行ったらしい。約3日に一回のペース・・・!幸か不幸か、東京にアクセスしやすい街に住んでいるため、平日・週末関係なく足が勝手に動いてしまう(最近は欧州渡航計画のために貯金と勉強をしなくてはならないので、そのペースをグッと抑えている)。

そのように振り返ると、この一年かなりのお金と時間を費やしているが後悔は一切ない。素晴らしい演奏に出会ったときの感動は言うまでもないし、好みではない、ないしは聴くに堪えない演奏に当たってしまったときは、その理由を分析する機会になるので曲に対する理解も自ずと深まる。

そういう意味で、108公演はどれも大切な記憶なのだが、今回は特に印象に残っている5公演を簡単な感想とともに振り返りたい。

ワーグナー/マイスタージンガー@びわ湖ホール
クラシック音楽では初めて遠征で聴きに行った公演。一部歌手に不満が残ったが、総じて大満足だった。6時間の大作を2日連続で聴いた経験は何にも代え難い…笑
マーラー/交響曲第2番@サントリーホール(都響)
大っ好きなマーラーの大っ好きな曲なので、もちろんランクイン。大野和士さんの咆哮するタクトにオケもしっかり反応していた。終楽章は隣のおじ様と一緒に涙を流して昇天…
ヴェルディ/リゴレット@新国立劇場
これは私にとって史上最高のオペラ体験だった。ヴェルディの苛烈さと繊細さが心臓をも貫くように迫ってくる快演で、今後これ以上のオペラ体験ができるのか不安なほど。終演後はリゴレット以外のことを何も考えられず、数時間散歩して演奏を反芻したのもいい思い出。
ホロデンコのピアノリサイタル@ミューザ川崎
ピアノの音というのはどうしても好きになれず、コンチェルト以外あまり好まないが、その趣向を反省させてくれる名演だった。この人は粒のような美しさではなく、強弱と独特のテンポの揺らし方で魅せるような印象で、それは特にベートーヴェンのソナタに象徴されていた。リサイタル全体を通して、彼は人間が感じ得る無数の悲しみを変奏曲という形で歌い上げているような感じがして、今後追っかけるべきピアニストだなと強く思った。
ブルックナー/交響曲第8番(読響)
ブルックナー8番が聴けるだけで幸せなのに、上岡さんの超絶passionateな指揮に感嘆。ぜひCD化を!

さてと、来年もこのような演奏に巡り会えるように心身ともに健康でありますように。

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