【演奏会感想】富士山静岡交響楽団×高関健・ブルックナー8番

今週は富士山静岡交響楽団×高関健さんのブルックナー8番を聴きにオペラシティへ。貯金生活を送っているため演奏会通いは極力控えているが、ブルックナーの傑作はやはり聴かないわけにはいかなかった。

初めて聴く楽団だったのでどんな響きなのかドキドキしていたのだが、そんなのは杞憂だった。アンサンブルの細かい乱れも全く気にならないほど、全力で奏でる楽団員さんの姿と、そのサウンドには終始圧倒された(むしろ一部見られたそのような乱れは、この傑作に潜む粗野な一面が簾越しに見えるようで、それはそれでまた良いと思った)。

全体の中でとりわけ特徴的だったのは4楽章で、チェリビダッケとミュンヘンフィルの録音を想起したほどテンポが遅かった。

周りの客のマナーもしっかりしていて申し分なし。ただ、私のエリア前方に座っていたお爺さまはかなりノリノリな様子で手と首を振っていていて、付近のお客さんは少し不満な表情を浮かべていた。一応お爺さまの表情を確認してみたところ、愛らしい満面の笑みを浮かべて聴いていらっしゃった(笑)マナーこそ良くないものの、あんま顔をして聴かれたらブルックナー本人もさぞ嬉しいだろうなと思ってしまった。

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