鋭鈍

余りにも明るいもう見えないばかりかはっきりと見え(昼は農耕者も見ない)。
白い車が速く走っていて前も後ろもなくすっ飛ばしているが、背中のコンクリートは見えないにしろ背中では分かっていて長い時間ここには座っていたくないし、持たずに出たから視界もぼやけていて、トラックの振動がやけにはっきりと分かり、鳥が泣き始める前にはどうにかしたいと分かる、全くもって誰もいない、その翌日の夜勤でエーは溶解炉のアカ掃除で右足を突っ込んで、腿の筋肉は焼けて爛れるアルミを溶かすものに身体を溶かされる、アカ掃除用のスコップはしっかりと握ったままで、エーは声も出さなかったけれどタマリは暇をしていたから見ていたから「アッ」と言ったのはタマリで、エーは死んでしまえばいいのにと思っていた葉山が助けに来て一命を取り留めたとは言え、もう右側の作業ズボンは燃え滓でそれにぶら下がるのが安全靴の黒いブーツだった、エーはすぐに病院に行って、葉山の車で送られたが、痛い痛い痛いと言ってる間に熱が出て来て、5日は熱が出た。エーはこうしてやりたかったのだと思った。

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