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ずっと住む団地の、ずっと住んで居た団地の、外壁の壁や階段の段寸を数えて、冷ややかなドアノブに手をかける、風呂場から聞こえる違う風呂場の音、夕暮れに砂場から声も聞こえ、雑誌を捨てるための大きな鉄のケージは3人で入れる、エロ漫画をそうとは知らずに読んでいて、全く理解はしていないにしろ興奮している、これが興奮だというのは横にいる上級生の顔色から思うのであって、これが興奮だとは知らない、
 
目配せしてみる左利きだから、あたるかな、バケツを忘れました貸してくれると嬉しいな。筆は持ってきた、パレットは忘れました、絵の具はある。右利きだからあたるかな、水色は持っていません、忘れてもいないただただ持っていなかった、もらえれば空が塗れますが緑で塗っても、あ、当たりました、もう絵はどうでもよくて右利きでよかった、僕のはさみを貸してもうまく使えませんか?箸を器用に使うのね、とも思います。(絵具を出した紙パレットには白と青と黄が強く握られ、結局は捨てる、髪を結ってある茶色い布ゴムと結ってない時の髪と普段結っている髪の質感を覚えていない)

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