【サブスク解禁】UNISON SQUARE GARDENのアルバム曲を簡単に紹介したい2

僕の一番好きなバンド、UNISON SQUARE GARDEN。・
そのユニゾンが、6/24(水)からサブスクを解禁!
これまで発表したオリジナルアルバム(全7作品)を各種サブスクストリーミングサービスで聞くことができます。

ユニゾン好きとしてより多くの人に曲を聞いてもらいたいと思ったので、記事を前回と今回の2つに分けて、これら7アルバムに収録されている曲を紹介しています。
※本記事は後編となるため、前編を見てないという方は下の前編から見ることをおすすめします。

後編となる今回は、5thアルバム『Catcher In The Spy』〜7thアルバム『MODE MOOD MODE』の3枚を紹介します!

前回同様、個人的な曲の好みやライブでの思い出を交えての紹介になりますが、お暇な方は是非読んでみてください。

5thアルバム 『Catcher In The Spy』

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4thアルバムを「ポップ」に振り切ったアルバムと言うなら、5thアルバムは「ロック」を全面に押し出した作品です。ギター、ベース、ドラムという必要最低限の構成でここまでカッコいいサウンドを作れるのかとびっくりしました。。

このアルバムに収録されている「桜のあと」がシングルでリリースされたあたりのタイミングで斎藤さんの喉にポリープが見つかり、少しの期間だけ活動休止していた時期があります。
このアルバムのレコーディング間にも喉の治療が行われています。

そして個人的には、このアルバムが全7アルバムの中で一番好きです。

特に好きなポイントとしては、サイレンインザスパイで始まり、黄昏インザスパイで終わるというアルバムの構成と、ロックな曲とエモい(あんまり使いたくないけどまた使ってしまった)曲が多いところです。

1. サイレンインザスパイ
幼児(赤ちゃん)が楽しそうに笑う声→「キャッチャーインザスパイ」という少し不気味な演出で始まる1曲目。

3分以内で終わる、ユニゾンにしては比較的ショートチューンの曲で、最初から最後までバチバチにかっこいい。Aメロの齋藤さん→コーラス→齋藤さん→コーラスという掛け合いと、サビに入るときのドラムのフィルが好きです。

正攻法担った現象 栄光をはらんだ幻想
キラリキラリ 目とハートにチカチカしちゃう

このアルバム以降、"何枚目のメジャーアルバムか"という情報を曲中で宣言する曲が必ず1つ収録されています。Catcher In The Spyの場合はこの曲の冒頭で、「ごむぁーい、めー!(5枚目)」と齋藤さんが叫んでいます。

2. シューゲイザースピーカー
サイレンインザスパイの後、曲間がほぼ無い状態で突入する2曲目。

この曲もキャッチャーインザスパイ同様、ダークロックな雰囲気があり、このアルバムの特徴である、「攻撃的なロック」を存分に押し出しています。

どんなヒットソングでも 救えない命があること
いい加減気づいてよ ねえ だから音楽は今日も息をするのだろう

メロディとサビの強弱が激しい曲です。

3. 桜のあと(all quartets lead to the?)

「オリオンをなぞる」と同じくらい有名な曲。
他の曲と比べて、ライブでやった時の盛り上がりが一段違うなと感じます。

MVの雰囲気が楽しそうで、自分の中ではユニゾンのMVで上位に入ります。

愛が世界救うだなんて僕は信じてないけどね

ラスサビ前の「All quartets lead, lead to…?say la-la-la…」からラスサビにかけての盛り上がっていく感じがたまりません。

4. 蒙昧termination
桜のあとにまたダーク系な曲になります。
最初のギター→ドラム、ベースの入りがかっこいい。

曲調はダークですが、歌詞を見ると少し面白い内容も含まれています。(下記参照)

あのね歌詞書いたの僕じゃないんで 田淵に言っておいて
懲りてないしふざけてない ただこのままじゃなんか以下略

5. 君が大人になってしまう前に
この曲はハイハットとライドシンバルとスネアの使い方が好き。

(Aメロのスネアを挟むタイミングとか、強弱の付け方とか特にヤバい)

時の花びら ひらりひらり舞い散るばかりで 本当は焦ってる
笑顔の裏側 ばれないといいな 強く優しく見つめる

アルバムの中では一番しっとりした雰囲気の曲です。

6. メカトル時空探検隊
アルバムの中に1曲ある力を抜いて聞ける曲。
下にも書いてある、「全人類に愛とチョコレートを!」って叫ぶところがお気に入りです。

マダガスカルにだって首都はあるよ 誰も彼も準備だけはある
全人類に愛とチョコレートを! そんぐらいは先生、許してよね

コーラスが至る所に入っていて、ライブで聞いてもまた違った良さがあるような楽しい曲です。

7. 流れ星を撃ち落せ
イントロから爆発力のある曲。(特にギターのフレーズに注目してほしい)

Aメロに入ったらそこにベースも主張してくるし、Bメロになったらより強く低音を押し出してくる曲の構成。

テンポも速く、かっこいいフレーズが次々に出てくるから本当にヤバい。

大事件なら既に勃発中

ラスサビ前、ドラムのロール+アクセント奏法の静けさ→斉藤さんの抑えた声→田淵さんのコーラスのところもヤバい。

つまり、ヤバいヤバいヤバい(曲中のフレーズ引用)。

8. 何かが変わりそう
爽やかなロックの雰囲気がある曲。
Aメロはドラムのハイハットとベースの音をメインにした進行→Bメロでギターが入ってサビに向かって徐々に盛り上がっていきます。

歌詞には書いてないですが、ラスサビ最後、「la-la-lalala-la-」とメンバー全員で歌うところが好きです。

何かが変わりそうな夜だ 流れる星にそっとつぶやいた
君の声も聞こえたけれど 今は空に消えてくだけ

この曲は歌詞が真っ直ぐで分かりやすいのがいいなぁと思います。
ライブだと終盤に持ってくると映えそうな曲だなぁと思うんですが、最近はあまり演奏されていないので久しぶりに聞きたいです。

9. harmonized finale

バラードっぽいんですが、比較的テンポも速く、音の数も多いので、純粋なバラードという位置付けはできない曲だと思います。

冒頭からピアノが入ってのびやかな雰囲気で進行します。
純粋なバラードには感じないと書きましたが、歌詞や斉藤さんの歌い方は切ない雰囲気を表現しているので、さすがだなと思います。

あとはサビのドラムの表現が好きです。(シンバルをメインに叩いて、所々にフロアタムやバスでアクセントを加えてる感じ)

立派にキレイに見えるように 飾ったら
立派にキレイな答えが 出るけれど
大層な虚栄心に満たされるほうが怖い 描く景色を気安く壊すな

10. 天国と地獄

リード曲という位置づけで発売前からYouTubeにアップロードされた曲。
「ロック」をテーマにしたアルバムのリード曲ということもあり、バチバチにかっこいいです。

動画にはMVではなくライブ映像を貼ってあるので是非ライブでの演奏を見てみてください。

この曲、最初から最後まで全部かっこいいんですけど、特にベースの音がすごいです。(サビの音とかエロすぎる。。)

ライブでも盛り上がるかつよく演奏される曲なので、ライブ参戦に向けて予習をする場合は、必ず聞くようにしましょう。

天国と地獄を数えろ 退屈に殺される前に
揺るがない条件と確かな理由を挙げて ご回答めしませ

ユニゾンあるあるとして、歌詞カードを見るまで何て言っているのかわからない部分がある曲が存在します。この曲のサビの歌詞である「天国と地獄を数えろ」、歌詞を見るまでずっと「天国と地獄の滑走路」だと思ってました。

11. instant EGOIST
今までのユニゾンには少なかった、ダンサブルなリズムの曲。
明るめの曲かつ、ノリノリになれる曲のため、アルバムの中では少し異彩を放っています。

この曲の歌詞は、ユニゾンのファンに対して、「ライブは好きに自由に楽しむべきだ」というメッセージを伝えてるように感じます。アルバムの中では比較的ライブでも演奏される曲なので、メンバーも地味に気に入ってる曲なんでしょうか?

ライブで聞けた場合は、間奏が終わった後の田淵の狂気の顔+叫び声+その後の踊りにも注目してほしいです。

不安定な意地を張っていたんだね ほら よーいどん、でエゴイスト

この曲と23:25は少し関係があります。というより、23:25っていう曲のタイトルの意味をこの曲中でより分かりやすく表現しています。
間奏の「Hey,session2〜」などのセリフを言った後のキメの数を数えてみると、2回→3回→2回→5回になっている。23:25を聞いてみても、間奏で2回→3回→2回→5回のキメを行なっている部分がある。

つまり、タイトルの「23:25」は曲中にあるキメの数のことだったんですね!(間のコロンはどういう意味なんだろうという疑問は残ったままなんで、ここの考察までできている人いたら教えて下さい。)

12. 黄昏インザスパイ
斎藤さんの弾き語りで冒頭の1分半が始まる曲です。最初にも書きましたが、僕は初めてこのアルバムを聞いた時、サイレンインザスパイで始まり、黄昏インザスパイで終わるという曲順が好きです。

この黄昏インザスパイという曲、ユニゾンにしては静かな曲で、コード進行やドラムのフレーズについても複雑なものは少ないですが、そこが逆に素晴らしいです。

歌い出しの「今日が辛いから 明日も辛いままだなんて思うな」っていう歌詞からして泣ける。

疲れたなら深呼吸を せめて、の三秒間
思い出せるよ 君の奥の奥の方

そして、最後に伝えたいのはこのアルバムツアーのセトリです。
ライブ前、大体の人はセトリ予想ってすると思うんですけど、僕の場合、この黄昏インザスパイは終盤のここぞってタイミングに持ってくると予想してました。

それが何と1曲目、SEで入場して静かになった後、仄かに照らされた照明の中でこの曲が演奏されました。

予想外だったのと、事前の予習で一番好きだった曲が最初に演奏されたので、鳥肌ものでした。
今でもユニゾンの曲の中で上位に入るお気に入りの曲です。

6thアルバム 『Dr.Izzy』

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ポップを追求した4thアルバム、ロックで攻撃的な曲をメインとした5thアルバム、そしてこの6thアルバムは、メンバー3人とも比較的似たような感想を持っています。「肩の力を抜いて作れたアルバム」、「狙いに行っていないアルバム」。

ユニゾンの作詞・作曲とアルバムの構成はほとんど田淵さんが担当していますが、今回のアルバムは「ユニゾンが長期的に続いていくバンドになるように、あまり構えすぎずに作った」そうです。

確かに、このアルバム前に出したシングル曲「シュガーソングとビターステップ」は大ヒットし、次に出すアルバムの期待値は大きなものになっていました。
普通ならこのアルバムで持てる全力の力を出そうとするはずですが、そうしないのがユニゾンらしいです。(結果的にはこのアルバムもしっかり売れました、笑)

「シュガーソングとビターステップ」というヒット曲だけが目立っているわけではなく、「アトラクションがはじまる(they call it “NO.6”)」、「オトノバ中間試験」、「mix juiceのいうとおり」のような、アルバムを特徴付ける曲も要所要所に散りばめられています。

1. エアリアルエイリアン
1曲目からこれまでにない変拍子(7+6拍子)の曲が登場します。
「ユニゾンを解剖する」というアルバムのテーマに合った、ダークな雰囲気もある曲です。
ゆったりとしたパートから転調して下の歌詞の部分へと入っていく終盤は特に聞いてほしい部分です。

厚化粧の加害者 孤独症の被害者 捏造された団結間
括りだした加害者 群れを絶った被害者
覚悟もない癖にへらへらするな

何故こんな不思議な曲を最初に持ってきたのか?
田淵さん曰く、「意外性みたいなものを今回のアルバムの頭で狙いたかったんです。“この人たち、どうかしちゃったんじゃないかな?”って心配させてから2曲目で安心させる。という狙いがあるんですよ」

2. アトラクションがはじまる(they call it “NO.6”)

田淵さんの言葉通り、2曲目にはユニゾンらしい、ハイテンポで手数の多い曲が来ます。「Hello, No6!」と、冒頭にアルバムの枚数も宣言される曲です。
ユニゾンにしては珍しく、サビで2ビートになるため、疾走感がすごいです!

ここら辺から、ドラムのツインペダルがどんどん鬼畜になっていく気がします。。

人類史上最高に必要ない最上級を さあ デリバリーしちゃうから

1サビ前「オンステージの5分前」
2サビ前「オンステージの3分前」
ラスサビ前「オンステージの3秒前」

このような、ワクワク感を高めてくれる歌詞の表現、好きです。

3. シュガーソングとビターステップ

アトラクションがはじまる→シュガーソングとビターステップ。
ここの繋ぎが好きすぎてアルバム買った当初は繰り返し聞いてました。

紹介しなくてもいいくらい有名な曲ですが、ユニゾンにしては珍しい曲調の曲だなぁと思います。
さらっとやってるけど、最初のドラムの入りとか、どう生活してたらこんなフレーズで曲入りやってみようって思いつくんだろう、笑

最高だってシュガーソング 幸せってビターステップ
死ねない理由をそこに映し出せ

シュガーソングとビターステップは「sing a song と beat a step」をもじって考えられたタイトルという噂があります。
kid, I like quartet同様、よく思いつくな・・・。

4. マイノリティ・リポート(darling, I love you)
4曲目にして、ロック調の曲が登場します。
メンバー自身、ライブでやったら予想以上に盛り上がってびっくりした曲と言っていましたが、僕もアルバムの中では上位に来るくらい好きな曲です。

儚げな曲なのに疾走感もあります。
ユニゾンの記事の前半から書いていますが、個人的にはこういう何かしらギャップを感じる曲に弱いです。

I miss you, darling. やつらの声は無情にも カラフルめいた空で正解の名を語ってる
邪魔臭いコードネーム 嘘臭いガイドブック
壊したい 叶わない 寄る辺ないでどうしようかな

5. オトノバ中間試験
でました、歌詞が訳わからない曲。
分からないのに、楽しくなれるからすごい。

それとこの曲は、どこで息継ぎしてんだってくらい、斎藤さんが言葉を切らさず歌い続けてます。

ハート・ダイヤ・クローバー・スペード 乱打に極上スウェーと
Hello, what’s up? 代わりにクロスカウンターがhit! hit!
エイドリアン、君に歓喜歓喜の口付けを!ジリジリほらアツがアツいですな

抜き出した歌詞を見ても訳がわからないと思います。
終始こんな調子で歌詞は続きますが、曲自体はライブ映えする素晴らしい曲です。

6. マジョリティ・リポート(darling, I love you)
4曲目のマイノリティ・リポートと逆の位置付けのようなタイトルの6曲目。

タイトルのイメージ通り(?)、この曲は穏やかに進行していく曲です。

ユニゾンの歌詞には遊び心があり、Catcher In The Spyの蒙昧terminationの曲中には「田淵」、オトノバ中間試験の曲中には「斎藤」というフレーズが登場します。
そしてこの曲中には、「ユニゾンスクエアガーデン」というバンド名も登場します、笑

ずっと歌ってきたこのメロディー
飽きないだなんて金銀財宝級だから!

オトノバ中間試験を〇〇リポートで挟むという曲順、好き。
この後の2曲はこれまでの雰囲気を一気に変えます。

7. BUSTER DICE MISERY
曲の冒頭から、キレキレのギターとドラム→ベースin。
イントロからカッコ良すぎる曲です。

曲の特徴としては、ドラムのタンバリンが印象的かつ、メロディの部分ではユニゾンにしては珍しい、スカのようなリズムを聞かせてきます。

そして一番聞いてほしいのは感想の部分。キメがありすぎて初めて聞いた時苦笑いしました、笑(こんなの良く合わせれるなって感じです。)

ヘッダー、パンドラ、クルセイダー、からシュレーディンガー
フッダー、ハイドラ、餓鬼・童
遅れとっちゃったやつなんか あぶくたったシチューの隠し味にして

このアルバム、全アルバムの中で一番歌詞が意味不明な曲が多いなぁと思います。

この曲も冷静になって見返してみると何言ってんだ?って部分が多いです。
でもカッコいいんで全然OKです。

8. パンデミックサドンデス

ダークな雰囲気はBUSTER DISE MISERYから引き続き、今度はよりロック寄りに振り切ったかっこいい曲です。

この曲も一応タイアップ曲なんですが、なぜか他のタイアップ曲より目立っていない印象があります。(かっこいいのに何故?)

今通奏低音がもう転覆寸前で 君の一挙手一投足が鼻につく
どっか行ってくんないかな 同情すらも到底面倒くさいから 黒々した雲が顔を出す

聞いてみたら分かりますが、前アルバムの「天国と地獄」のような雰囲気がありつつ、疾走感も感じられる曲です。ライブでもっとやってほしい。。

9. 8月、昼中の流れ星と飛行機雲
「2月、白昼の流れ星と飛行機雲」というインディーズ時代からの曲のアンサーソング的な立ち位置としてある曲(?)

ゆったりとした曲調で、このアルバムの中では唯一と言ってもいい、バラード曲になります。

大阪舞洲の15周年記念ライブ、8曲目にこの曲を持ってくるのはびっくりしたけど、夏の野外、夕方くらいの時間に聞くこの曲はすごい良かった。。

大事な言葉は多分まだちゃんと口に出せないから
少しずつ育てさせて 今日も飛行機雲になりながら 飛行機雲になりながら

10. フライデイノベルス
ユニゾンっぽいラブソング。
歌詞がすごい甘酸っぱい感じがする。田淵さん、こんな歌詞も書くのね。。

前曲で落ち着いたテンションを、フィナーレに向けて再度高めていってくれるような位置付けの曲。

Friday 君を待ってる時間 待ってる時間は辛くないけれど
冷静さは保ってらんない!冗談飛ばせる練習を続けなくちゃ

サビの「保ってらんない!」のところ、斎藤さんの声が高すぎる。よくこんな声出るなぁ。

11. mix juiceのいうとおり

実質、この曲がアルバムのフィナーレの位置付けにあるような気がします。

ユニゾンがライブ入場時のSEに使用している曲、「絵の具」。
その「絵の具」を作曲したイズミカワソラさん(シンガーソングライター)がこの曲のキーボードとコーラスに参加しています。

こういうミドルテンポの曲がユニゾンのメイン曲になるのはなかなかないと思うんですが、この曲は聞くタイミングによって楽しく感じる時もあれば、勇気づけられる時もある、不思議な曲です。

ライブでも、本編ラストの曲に配置されたりするなど、メンバーからも大事にされている曲だと思います。

何気ない毎日でもまた生まれ変わる だからアンドゥトロワのリズムに合わせて
サイコロを振り間違えて ふりだしに戻されても痛くない 次の一歩は別物でしょ

↑に貼ってあるMVも素敵なので、ショートverですが是非見てみて下さい。

12. Cheap Cheap Endroll
「ユニゾンを解剖する」というテーマのアルバムで、ユニゾンが最後に持ってきた曲は「もっと嫌いになっていく」というフレーズをひたすら繰り返すショートチューン(約2分)の曲です。

ただただ好きな音楽を好き放題ならしたい、ライブをしたいというユニゾンの姿勢をわかりやすく表現している曲だと思います。

君がもっと嫌いになっていく もっと嫌いになっていく

ライブではこの曲はアンコール最後に演奏されるパターンが多く、ステージ上でメンバーがはちゃめちゃに暴れ回るため、会場の盛り上がりはすごいです!

7thアルバム 『MODE MOOD MODE』

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このアルバムには4つのシングル曲が収録されています。4つのシングル曲を1つのアルバムに収録するのはユニゾン初の試みでした。

また、「アルバム収録曲のタイトルと曲順をCD発売1週間後までオフィシャルからは公表しない」という新しい手法もとられました。
これは、「CDをいち早く書いたいと思う人たちが一番嬉しい思いをしてほしい」という田淵さんの考えから生まれました。

前シングルの「シュガーソングとビターステップ」でできたビッグウェーブに乗らなかった分、今作は「十分シングルで出せるやん・・・」という完成度の曲がいくつもあります。

ストリングスアレンジをふんだんに取り入れた「オーケストラを観に行こう」や、有名曲のタイトルをもじった「君の瞳に恋してない」はこれまでのユニゾンの枠を超えるような新鮮味があります。

一方で「Dizzy Trickster」などの、THE・ユニゾン!と言えるような曲調の曲も存在するため、アルバム全体の完成度という部分で見ると、この7作目が一番高い個人的には思います。

1. Own Civilization(nano-mile met)
エアリアルエイリアンと同様に、これまでのユニゾンにない雰囲気の曲でアルバムがスタートします。

ジャンルで言うとグランジというものらしく、少し前の時代を感じさせるような曲です。#種おか「前作同様、『あれ、俺何のアルバム買ったっけ?』って思わせるような先制パンチになればいいなと思った」そうです。

タイトルにあるnano-mile metは、アルバム「7枚目」と韻を踏んでいます。曲の冒頭で斎藤さんがかっこよく言い放つので聞いてみて下さい。

これまで僕が好きな歌詞の抜粋をしてきましたが、このアルバムでは、公式Twitterで田淵さんのお気に入りフレーズが紹介されているので、それを引用していきたいと思います。

"永劫他人"というフレーズから、バンドと観客の間に一線を引いた姿勢を貫くユニゾンのスタイルが垣間見えます。

2. Dizzy Trickster

2曲目、アップテンポなTHE・ユニゾンな曲。

どのアルバムでもそうですが、イントロですぐに「この曲ユニゾンらしいなぁ」と感じられる曲を必ず1つは作って序盤に持ってくるのはさすがだと思います。

そしてイントロからドラムが早すぎる。どうやったら叩けるんだこれ。

ユニゾンのファンに向けて歌っているかのようなフレーズ、好き。

3. オーケストラを観にいこう
タイトル通り、大胆なオーケストラアレンジが盛り込まれた曲です。これまでもオーケストラ系のアレンジがされている曲はありましたが、ここまでハッキリ強くお押し出しているものはなかったと思います。

歌詞の内容的にはラブソングです。
最初は比較的穏やかに始まりますが、終盤に近づくにつれて斎藤さんの歌い方・バンド演奏・オーケストラアレンジそれぞれが大胆で激しいものに変わっていき、聞き終わったときには1つの物語を見終わった時のような気分になります。

田淵さんはシングルで出したいと思ってずっと温めていたようですが、タイミングがなかなか合わず。今作のコンセプトがこの曲と比較的合致すると思ったので収録したらしいです。

アルバムツアーのライブに参戦した際、照明の演出も合わさって、曲が終わった瞬間に鳥肌が立ちました!

4. fake town baby

ロック曲ではあるんですが、少し爽やかさも感じられる曲のような気がします(MVは火が上がっていますが、笑)

2メロの部分や間奏部分は特にキメが多いんですが、ライブでもそこはしっかり合わせていて、さすがです。

シュガーソングとビターステップ同様、アニメ「血界戦線」のタイアップ曲になっています(シュガーは1期ED、fake town babyは2期OP)。同じアニメのOPとEDでここまで曲調を変えるのか!ってくらい違います、笑

5. 静謐甘美秋暮抒情
これまでのユニゾンがあまり作ってこなかった、「秋」をテーマにしているかつ「空白」を多く含んでいる曲です。
比較的シンプルな進行で進むので、これまで紹介した曲をいくつか聞いた後でこの曲を聞いてみると驚きと新たなユニゾンの姿が見れると思います。

歌詞には今作のアルバムタイトルに関連するワードが使われています。

そもそもなぜこの曲のフレーズをアルバムタイトルとしたのか。田淵さん曰く、「響きが気に入ったのと、アルバムタイトルの前提として『口に出しやすいフレーズ』という部分は拘っているから」。

6. Silent Libre Mirage

アルバム内で2つ目のシングル曲です。

こちらは競泳がテーマのドラマ主題歌にもなっているので、曲の雰囲気はとても爽やかで、青が似合うような曲調となっています。

好きなポイントとしては、イントロなどで時折挟まれるタンバリンです。ギターのフレーズとも合わさって、泳いでるシーンに音をつけるとしたらこんな感じなんだろうなぁと思います。

サビ前〜サビの田淵さんのコーラスも素晴らしいです。

7. MIDNIGHT JUNGLE
デーデ, デーデ, デーデ, デーデ, デッデッデテレレレー↑
デーデ, デーデ, デーデ, デーデ, デッデッデテレレレー↓
デデデデ、Drink up? デデデデ、Tune up!
デデデデーーーーMIDNIGHT JUNGLE!

冒頭のイントロを文字で表現したらこんな感じです、笑
印象的な始まり方なので1度聞いたら頭からメロディが離れません。

サビでボーカルとコーラスが交互に歌ったり、シャッフルビートがメインになっていたりと、ライブで盛り上がらない要素がない曲です。

サビの最後に斎藤さんが歌う、「テキーラ」もポイントです!

8. フィクションフリーククライシス
SFチックな少し変わった曲。

今作はシングル曲4つに加え、「オーケストラを観にいこう」や、この後紹介する「君の瞳に恋してない」といった派手めな曲が多い中で、この曲はアルバム屈指の脱力できる曲です。(ドラムのフレーズはエグい)

あくまで憶測ですが、歌詞の内容を見てみると、田淵さんがSF映画などの創作物に対して日頃感じていることをひたすら書き連ねているような気がします、笑
聞いてみると笑えるフレーズが多い曲なので、是非確認してみて下さい。

実はこの曲、アルバムの完成ギリギリというタイミングで入れ替わり収録された曲です。

この曲が入る前、この位置にはバチバチのロック曲が入っていましたが、アルバム全体を見たときのバランスを考えた上で、もう少し力を抜いて聞ける曲を入れた方がいいと思い、入れ替えを行ったそうです。
確かに、このタイミングで緩めの曲を持ってきたことで、次のInvisible Sensationのインパクトをより強いものにできている気がします。

ちなみに・・・入れ替わる前の曲は、このアルバムの2ヶ月後に発売された14thシングル「春が来てぼくら」の2曲目に収録されています。
僕の大好きな曲なのでアルバムとは関係ないですが、動画を貼っておきます、笑

9. Invisible Sensation

アニメ「ボールルームへようこそ」の2期OPのタイアップ曲です。

「ボールルームへようこそ」は競技ダンスのアニメです。競技ダンスは男女ペアになって行う競技なので、歌詞を見てみるとパートナーに向けて歌われているような表現がいくつもあります。

特に終盤、盛り上がってきたタイミングでの「生きてほしい」という斎藤さんの歌声は最高です。

1番と2番のAメロ、Bメロの構成が全く異なるのもこの曲の特徴です。どうやったらこんな曲の構成を思いつくのか。。

10. 夢が覚めたら(at that river)
このアルバム唯一のバラード曲。12曲中1曲だけなのでとても貴重に感じます。

最後、コーラスも含めて「Flashback of that river」と歌う部分がお気に入り。

実はこの曲、まだライブで演奏されていません。

このアルバムツアーが始まる前、「アルバムの中でやらない曲もあるかもしれない」と発言していました。まさかバラード曲のこれが外れるとは・・・。
「どこかのタイミングでやると思う。」らしいので、気長に待ちたい・・・いつになるんだ。。

11. 10% roll,10% romance

Invisible Sensation同様、アニメ「ボールルームへようこそ」のタイアップ曲です。こっちは1期OPになります。

入りのハイハットからしてお洒落。この曲はスネアを使った表現が素敵。跳ねて踊っているような姿をイメージできます。

この曲も素敵な歌詞だなぁと思う部分が多いです。

タイアップ作品の主人公の名前が富士田 多々良(ふじた たたら)というんですが、歌詞の中で、

キャンバスに ta-ta-la-ta 踏み込んだら

と、主人公の名前をもじったような表現をしているフレーズがあります。
タイアップ時のユニゾンはこのようなさりげない仕掛けを多く取り入れるので素晴らしいと思います。

12. 君の瞳に恋してない

アルバム最後の曲は、ラストにふさわしい明るいテイストの曲です。
有名曲「君の瞳に恋してる」をもじったタイトルで、初めて見たような人も内容が気になる曲だと思います。

曲中にはホーンセクションやスカの要素を取り入れられているため、非常にポップかつ初めて聞いた人でもノリやすい曲です。

これまで紹介した7作品ラスト曲の中では、この曲が最も「フィナーレ」という言葉に相応しいと個人的に思います。

ドラムも比較的簡単なフレーズで激しい叩き方を必要としない割には、ある程度のbpmはある曲なので叩きやすいと思います。(学生時代にコピーしました)

ライブではAメロで田淵さんが横を向いてテクテク歩きながらベースを弾きます。その動きが可愛らしいのでできればみんなに見てほしい。(MVの動きを楽器持ちながらやるイメージです)

おわりに

前回と今回の2回に分けて、ユニゾンがこれまで発売したオリジナルアルバム全7作品の全曲を紹介してきました。

正直自分でもこんなに壮大な記事になると予想していませんでしたが、好きなバンドについてひたすら好き放題に書けたので満足しています。
好きに書いたとは言っても、読んでくれる人が最低限理解できるレベルの文章表現は心がけたつもりです。(できていなかったらすみません)

今回の記事を通して、少しでもユニゾンに興味を持ったり、何曲か聞いてみようと思ってくれたりした人がいると嬉しいです。

そして9月末には最新の8thアルバム「Patrick Vegee」の発売も決定しています。

このアルバムに関する記事はもちろん、これからもユニゾンに関する記事は定期的に書きたいと思っているのでよろしくお願いします!



12000字を超えるこんな記事を読み切ったあなたはすごいです。
もう何も怖くない。

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