019｜それも愛

職場には、とある社員（以下、釣りさんと表記する）の趣味である釣りによって連れてこられた海の魚が住まう水槽がある。

金魚や熱帯魚でなく、泳いでいるのは、フグ・キジハタ・キス（最近残機ゼロになってしまったが、、、）・カサゴ。今週マゴチが増えていた。
種類を選んでいるわけではなく、釣れたから連れてこられているんだろうけど、見た目いかつめの海のおさかなさんたちもすっかり水槽に慣れてくつろいでいるように見えちょっと愛しくなってきた。

名前を忘れてしまったが、岩や苔に擬態する魚もいて、どこにいるか分からないようで急に岩だと思っていた物体と目が合うこともある。かわいい。

水槽の前を通ると、フグとキジハタは寄ってきて顔をじっと見てくる。
かわいいんです！と釣りさんに言うと、「餌もらえると思ってるだけだよ」と言われがっかりした。
ちなみに、餌も釣りさんが朝釣ってくる小魚である。

先日、釣りさんは餌をあげながら、「もうちょっと太らせたいな、、」とつぶやいていた。食べる気だった。
水槽そばに、手作りのお魚紹介POPが貼られている。
名前と、美味しい調理方法が記載されている。
食べたい気持ちが伝わってくる。ただの生簀だった。

唐揚げ、煮つけにしたら私も食べたいと伝えておいた。
念のため、水槽から離れたところで。