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セルフケアに「他人を頼る」がまったくはいっていなかった話。
自分をケアするっていうのは人を頼ることも含まれますよ。
一瞬思考が止まった。セラピストの先生は「思ってもなかったですよね絶対」というしたり顔でこちらを見ている。クライエントとセラピストという関係を築いて2ヶ月あまり。互いに表情を読み解くのは得意なたちで、考えていることがなんとなく想像つくようになっていた。
そしてその表情のとおり、ほんとうに、まるで「ひとを頼る」は想定していなかった。
社会で生きる上で当たり前なのだけど、人と関わって生きている。ネットでなんでも買えるのは売ってくれる人や家まで運んでくれる人、その他大勢のひとがいるからであって、けっして自分の力だけで生きているわけではない。
そうわかっていたつもりだけれど、自分のことに関して「人を頼る」ということがまるでわかっていないと気づいた。
いちおう、言い訳はある。
いままで、自己解決すると褒められることがおおかった。自分で調べて、自分で試して、自分で解決する。正直わたしが多少長けているところがあるとしたら「自分で調べる」ことくらいなのだけれど、それでも重宝されることがおおかった。根底にはわからないことへの気持ち悪さがあって、なかなか見過ごせない。
自然と自分のことは自分「ひとりで」やることが当たり前だとおもうようになった。
悪いことばかりだったか?といえばNO。
この自己解決のマインドにはものすごく助けられてきた。
いまでも大切だと思っている。
ただ、「他者を頼る」ことが選択肢にまったくあがらないのはちょっと、というかだいぶ問題だとつきつけてもらった。
セルフケアに対する認識の偏りを指摘され、「あー……」と言葉につまったわたしを先生はおだやかにみている。
知識として、心理系の情報はいろいろと頭にいれてきた。他者に説明することはできるだろう。ただ、自分の奥底で「だれかを頼る」ことへの不信と絶望が積み重なっていた。嫌悪感すらある。頼られるのはなんとも思わないのに、頼るのはわからないってなんかバランスがわるい。頼り方の下手さがより悪循環を生んでいるようにもおもう。
まず他者を頼るってなんだっけという問いもある。
この問いは答えがでていないし、わかってないし、すぐにわかる気もしない。気長に考えていくことになりそうだと、苦笑したい気持ちだ。
ちいさく、ちいさく頼ることを練習していこうと思っている。
任せる、頼る、信頼する。
難しくても、ぜったい向き合うべきことだとようやく知った。
ちょっとずつやっていけたらいい。
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