森、道、市場2023を振り返る②
前回の1日目の続き。
2日目・土曜日。
その日は後輩ちゃん2人と合流できたらしよう、という予定。彼女たちとは見たいものがほとんど同じなので、待ち合わせをしなくてもどこかのステージで会えるはず。
朝は金曜とは比にならない混雑。蒲郡からのシャトルバスを諦めて、回り道をしてやや遅刻してしまった。シャトルバスのチケットは買えるタイミングでまとめて買った方がいい。
遠くから羊文学を聞きながら会場入り。池下のUPSETで4年前に聞いて以来、曲も増えてステージも何十倍に大きくなっていて感無量でした。ラムのソーダ割りとビリヤニをお供にしてゆったり見ました。
次の目当ては同じステージで1時間後のペトロールズ。近くで食後のコーヒーでもと思い、豆の香りのするブースを見つけました。ちょうど豆を焙煎しているところだったのですが、見たことない土鍋に入ったコーヒー豆を木のヘラで炒めているのに驚き、つい声を掛けました。
タイ北部のアカ族という民族の村で育てているコーヒーを、現地の人と全く同じ方法で焙煎しているとのこと。村で数週間生活して学んだそうです。コーヒーを待ちながらお店の方々とお話をしました。
タイの村で使われていた鉈(なた)を見せてもらいました。薮を払い歩いたり家畜を解体したりする必需品で、村の人お手製のもの。サイズ感は30cm定規くらい。海賊のサーベルのように腰に提げているのが格好良かった。
タイだけでなく、モンゴルの遊牧民と生活をした人たちともお話をした。ゲルに入れてもらえたり、羊のくるぶしの骨を使った骨占いをしたりした。
そう、なんとフェスにゲルが建っている。しかも売り物として建っている。かなり目を引くので毎年気になっていたものの、なかなか「入ってもいいですか」とも声を掛けづらかったりしてスルーしてきた。
1日だけだったら、複数人でいたら、ステージや他の有名店を見て回るのに忙しくて声を掛けなかったかもしれない。3日間もあれば、知らない人に声を掛けて話し込む余裕もある。
コーヒーを貰ってお店の方々と別れて、思いがけない交流にほっこりしながらペトロールズへ向かった。
5月末の海辺の昼下がり、ペトロールズを聞きながら飲むホットコーヒーの味を知っているか。こういう気持ちになるために森道へ行っている。
それから、betcover!!を見に行った。
betcover!!はドレスコーズと対バンしていたのできっとロックンロール溢れる若くていいバンドなんだろうと思いつつ、何となく聞かずにいました。
ステージに向かうと昭和AORの香りのするBGMが流れていて、自分が持っていたイメージとの差に気づき始める。もしかしてもっと渋い感じか…?登場したメンバーのスーツ姿の出で立ちを見てビビッときた。これはいいバンドに出会ったかもしれない。
日陰から逃げ水を見るような、静かな熱を持った幻のような、とにかくかっこよくて骨抜きにされてしまった。
8月に名古屋でのmaya ongakuとのツーマンを見つけ、直ちにチケットを取った。痺れた。
betcover!!の衝撃にやられてふらふらしていると、麻婆豆腐で有名な「かかん」を見つけた。鎮座DOPENESSの麻婆DOPE Tシャツのお店。運良く2,3組待ちで食べられそう。麻婆豆腐とオリジナルのクラフトビールを頼んで受け取りの列に並んだ。前の女の子達もbetcover!!の話をしている。ね、本当にかっこよかったよね…。あれ、見たことある顔。
後輩ちゃんズでした。やっぱり出会えた。それにしても、数百あるお店の待機列で前後になるなんて、運命的な出会い方。
音楽と食べ物と最近の生活のとめどない話をしながら3人で過ごしました。
そんな2人と飲んだかかんの山椒ラガービールは、この3日間で口にしたものの中で一番美味しかった。
1人ならではの、思いがけない出会いを楽しめた2日目の日記でした。betcover!!をずっと聞きながら帰った。
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