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「消えたい」に悩まされた3年間。それでも生きよう。

夜中、ベッドに入って眠る時。
「あぁ、ここで寝たらまた明日が来るのか。地獄は続くのか。」

朝、ベッドから起きる時。
「また始まるのか。終わりにできたら、このまま消えられたら、全部ぜんぶ手放せるのに。」

毎日毎日、これの繰り返しだった。
これが約3年間続いた。

今も、たまによぎることがある。
こんなに辛いことばかりの世の中なら、早く終わってしまえばいいのに。と。

一度壊れた心は、簡単に元には戻らない。


心が簡単に壊れた瞬間

家の経済的な事情に気を遣い、大学院に進学したい気持ちを押し殺して就職した先がとんでもないところだった。

初めての一人暮らしで故郷から遠く離れた大阪へ。
人手不足で教育も十分にできないような典型的なブラック企業。上司もパワハラマン揃い。ここで書けないようなことが、たくさんあった。
そこにコロナ禍が直撃、土地柄も肌に合わずどんどん孤独になっていった。

本当にやりたいことも我慢した先で、
この有り様は何なんだ。
とてつもない、津波のような絶望感。

すると、

本当に、あっという間に心が壊れた。
手が震える。
息ができない。
現実感がなくなり、映画の中にいる様に感じる。
頭が働かなくなり、小さなこともできなくなる。
趣味も何もできなくなり、とにかく恐怖にずっと怯えていた。

「消えたい死にたい、いなくなりたい」

大学で臨床心理学を学んでいた私は、自分の状況を客観的に理解できた。

恐ろしさを知ってるから、逃げた。
必死に逃げた。

でも、遅かった。
壊れてからじゃ遅かった。もう粉々だった。

逃げ帰った先で家族ともうまくいかない。

仕事探さなきゃ。お金稼がなきゃ。
くじけたまんまでいちゃダメだ。
毎日闘った。必死だった。

そこからしばらく経った後、
身体症状は落ち着いてきたから、
生活のために体を働かせることはできた。

だけど、消えたいという思いがしぶとく私に絡みついていた。

あまりにも強烈で長い間付きまとうその思いに耐えられず、カウンセリングを受けるために心療内科へ。

大阪から逃げ帰って来て1年も経っていた。
心理学の知識があるくせに、
自分のことが全然分かってなかった。
辛いってことを認めてあげられなかった。
甘えてんじゃねえよって、ずっと自分をいじめてた。

この一連の出来事で、

私は無価値だ。
どうせ世の中辛いことばかりだ。
だったらもう消えたい。頑張りたくない。

という価値観が深く深く根付いてしまい、約3年間強い支配力を持って私を襲って来た。

落ち着いて来たかな…と思った矢先、
同棲していた彼と眠る時
「明日、自分で死んじゃったらどうしよう。」とわんわん泣いたこともあった。

時間が少しずつ癒していってくれてるけれど、
一度割れてしまった器は、心は、元には戻らない。




仕方なく生きてみたら、
時間が幸せを運んでくることもある

こんな不安定だった私と今の夫は結婚してくれたのだが、この人を悲しませないために私は生きている。

彼が大切だから、悲しませたくないから、
まだ一緒にいたいから、
まだ一緒に笑いたいから、
だからまだ、仕方なく生きている。

絶対的な安心感を与えてくれた夫のおかげで、消えたい思いに支配される瞬間は圧倒的に少なくなった。
けれど、たまにひょこっと顔を出す。

もう今は共存しようと諦めて、
「そう思ってもいい。死ななければいいんだよ。どうせいつか死ぬんだから、それまで生きてるだけでいいんだよ。」
と自分を許している。


生き地獄のようなクソみたいな世の中だけど、
生きていれば、その時間が幸せを運んできてくれることもあると分かった。



だから、



生きよう。
生きてれば、息をしてれば、
それだけやめなければ、もう満点だ。

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