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火曜日連載『あらたま流きもの雑記』 8月31日 浴衣、実は一年中着てたりするんです。お稽古着ならぬ、お書き物着として

 初めましての方、ようこそいらっしゃいました。
 二度目以上お運びの方、本日もありがとうございます。
 こんにちは、あらたまです。

『あらたま流きもの雑記』とは――
 火曜日連載で、きもの文化検定2級ホルダーのあらたまが普段着きもの生活についてアーデモナイコーデモナイと書き散らかします。
 主に普段きもの一式の紹介と解説、少々のお出かけレポートをお届けします。また、私がきものに思う事、きもの生活tipsやお寄せいただいた質問への回答が、それぞれ小話として付いています。
 ・いわゆる『映え』なきものの御提案は無いと思います。
 ・きものを着た可愛いポージングの女性は出てきません。
 ・きもので行くべき映えスポット!の御提案もありません。
 きものを普段着にしているといっても、洋服を着る日だってありますし、和の習い事経験は皆無です。
 大雑把な性格で、かなり雑な暮らしぶりのオバチャンのきもの生活の一端をお見せすることで、きもの生活のハードルが多少低くなり、きものを始めたい方の勇気に繋がることを願っております。

 普段着きものがあまりにも普段の生活に馴染み過ぎていると、ヘビロテし過ぎて皆々様へのご紹介が後ろめたくなってくることがあります。
 シンプルな綿の白シャツにUNIQLOのストレッチデニム。とくにアクセサリーもしません。オンタイムはほぼほぼこのセットなんです……ときたら、昔の記録を引っ張り出す(リンクを貼る)だけで良くない?みたいな。そんな事って考えません?

 それでも、日々の生活はそれなりの変化を伴っています。
 髪が伸びてきたら邪魔にならないように、ゴムでまとめます。気分を上げるために香水を変えることもあります。
 そういう、写真では伝えきれないところを、如何に写真で伝えてみましょうか?日々の心模様をどうやって乗せましょうか?
 試行錯誤をしてみて、きもの周りにその日を象徴する小物を添えてみることにしました。最初はその日の書き物デスクにご一緒してくれる植木鉢だけだったのですが、書き物に際してのルーティンを一つ一つ浚っていったらだんだんとモノが増えてきました。

 今日はその辺りの一式と小話を書いてみたいと思います。
 その前に、ちょこっと宣伝。

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 きもの、ねこ、お酒(おうち居酒屋の簡単おつまみレシピも少々)の写真メモ。
 このnoteの一式ネタストッカーとしても機能しているので、御存知の方も多いかもしれませんね!
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本日ご紹介の一式

 暑い時は半袖Tシャツ、寒い時はタートルネックの長袖カットソー。
 下に着るものを調節してしまえば、実は一年中着られてしまう……浴衣っておうちの中のくつろぎ着としては大変に優秀だと思うのです。
 お相撲さんや歌舞伎の方々、日本舞踊を習われてる方も、日常的に着てらっしゃるのではないでしょうか?たしか皆様はお稽古着と仰っていたような。

 このギンガムチェック系の浴衣は、かなり長いこと着ているので、あちこちが解れてるのを直し直し着ています。
 登場回数も多いので「あ、また着てる」と思われている方も多いだろうなあ(;^ω^)

 夏の暑い時期は麻を着て涼を得ますが、この日は雨降りで肌寒い日でしたので綿で厚手の半袖Tシャツにスウェットズボンを着用して、その上から浴衣を着ました。
 帯代わりのカフェエプロンを付けると、まあまああったかなので快適なうちに作業に集中できました。

 ペン立てとガジュマルの鉢、スモーキークォーツはPC周りでデスク作業をサポートしてくれる小物たちです。
 鉢植えと石(というかその日の気分を上げてくれるグッズ)は毎日の気分で変わります。
 文庫本についてですが、なんでこの本にしたのか詳しくは覚えていません。けれど、メモにある通り「読み始めた」という情報を記録として残したかったのでしょう。
 ――とまあ、きもの一式の周りにその日の象徴するアイテムをそれっぽく並べて簡単なメモを添えるとまあまあの情報量を備えたライフログになることを知りました。これは使えるッと嬉しくなっちゃった(ウヒャヒャヒャヒャ!)
 自撮りが下手くそでもInstagramを活用できる方法は無いかと模索した末辿り着いたスタイルは、ちょっとずつ楽しくなってきて、並べるアイテムも増えてきました。
 不思議なもので、こういう写真を撮るのが楽しくなるときもの生活自体も更に楽しくなってきます。今日はどんな風に着ようかな?PC番はどの植物ちゃんにお願いしようかな?休憩時間はどの本を読もうかな?等々。
 まさかの相乗効果ですよね、私が一番びっくりしています!

御茶も御華も踊りも三味線も……とにかく、和のお稽古は一つもやったことない私です

 習い事と言ったら、絵画と公文式と水泳とフルート。まったく和の要素が無くて、絵の具汚れ除けのスモッグとスクール指定の水着以外はドレスコードとは無縁でありました。
 故に……和の習い事におけるお稽古着事情ははっきりいって情報量はゼロに等しいです。

 書き物作業中に浴衣を着てみるのはどうよ?という発想は、テレビでお相撲さんの日常風景を見たことがきっかけでした。皆さん、お稽古の前と後だけでなく、一日のうちのかなりの時間を浴衣で過ごしてらっしゃる……それも季節って関係なしで??あれあれ???
 歌舞伎役者さんの密着取材の番組でも、お稽古の時は浴衣。まるで運動部の練習用ユニフォームのように颯爽としてらっしゃいました。

 つまり、これは……オンタイム、私で言うところの書き物作業中にもお稽古着ならぬ書き物作業着として着ても問題ないのでは?
 ハイ、私の屁理屈理論回路がバチっと繋がっちゃったんですよね!そういうわけで早速、夏に一回ないし二回しか着ない浴衣を引っ張り出してきて、帯の代わりにポケット付きのカフェエプロンを締めて機能性を高めたりしながら、お書き物着としての仕様を作り上げていったのでした。

 昨今、浴衣は寝間着だ!いや令和の夏のお出かけ着だ!論争が喧しいですが……このテーマ、今に始まったコトじゃありません。程度の差こそありますが、毎年夏になるとどっかでやってます。
 私個人の見解としましては、何度か書いてきた通り、普段着だもの礼装みたいにばちばちの決まりなんて無いからオモシロいんじゃん!です。浴衣は湯帷子云々という話は、知識として知っとくとちょっと楽しくなることもあります。が、今は令和ですよ?和洋の区別無く、お洒落というのは世に連れ人に連れて移ろうものです。

 なので、そういう論争はやりたい方たちが飽きるまで好きになさればよいと思っています――というスタンスです。
 でもって!
 私は私の良識の範囲内で、浴衣を一年中楽しめるスタイルを現在も模索中。さすがに夏祭り仕様で真冬に着てたら、家の中でも風邪を引こうというものです。そこは臨機応変に。
 もし浴衣を一年中着るというアイデアが軌道に乗ったなら、とても楽しいことが起きる予感がしています。私はきものを始めたい方にはまず浴衣の着付けのマスターをおススメしているので、季節の制限が解除になれば一年中何時からでもおきものスターターキットを手に取ることができるようになるんじゃないかなあって思うのです。

 湯浴みを連想させる浴衣という字面がハードルを上げているというのであれば、前述の例にとりました和の文化に倣って、お稽古着という呼称をガンガン使っていくというのはどうでしょう?
 私は主に家の中で書き物と家事一般をこなす時に着てるので、働き者ときものを掛けて、働キモノと個人的に呼んでます。作業着と呼ぶよりも、なんとなくカワイイ感じも気に入ってます。

 平成で夏のお出かけ着まで進化した浴衣を、令和では更に裾野を広げんがために、材質や柄行も変化していったらオモシロいんじゃないかなあ。
 ――なんてことをね、考えると滅茶苦茶ワクワクするんです。お稽古着から始まる、令和の木綿きもの革命!カンブリア爆発みたいに、自由な発想で着こなす普段着きものが現代の街をカラフルに彩る様子、見てみたいなあ。

いかがでしたか

 そもそもとして、衣服とは体毛が薄くなった人類が体を暑さや寒さから守るために作り出したのが最初だそうです……よね?たしか。大昔、家庭科室で超絶おっかないお婆ちゃん先生がそうおっしゃっていた気がします。
 つまり、そこにお洒落ポイントを付け加えたり、とにかく機能性をバチバチに上げたり、そういう創意工夫は命の危険が及ばない限りは自由にやっちゃってもいいはずなのです(←極論です)。
 どんな服を着たらハッピーになれるんだろう?
 その答えは服を纏う一人一人の心にしかありません。

 ドレスコードが決まっている式典など、公式の場を除いてはファッションに正義も唯一絶対の法典もないと思います。
 皆々様、どうぞ素敵なオシャレを楽しんでくださいませね!!


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