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【創作小説】猫に飼われたヒト 第39回 決意のモーニングコーヒー

大学のカフェスペース。レックスがカウンターからカップを2つ、テーブル席に持ってくる。

「まあ、コーヒーでも飲んで落ち着くといいさ」

「ありがとう、レックス…」

「朝から大変だったな」

「騒がせてすまん」

「いや、いいんだよ。それにしても、困った人だね」

「……」

グッダの別居中の嫁、ミント。グッダは数年前に結婚したのだが、彼女の浪費癖、浮気性、虚言癖を理由に、結婚してすぐグッダが別居を決めたのだった。

「あいつの言葉が真実だったことは今までひとつもない。俺は散々裏切られてきた。男を何人も作り、貯金も全部ギャンブルに使われた。もう信じられないんだ」

「だが、君はまだあの人のことが。だから離婚しないんだろう」

「…ああ…くそ。あいつが俺を愛してるって言ったのも嘘かもしれない」

「…グッダ。こう約束を破られて大学にまで来られては君も心身共に疲れるだろう。もう一度彼女と話し合ってみたらどうだ」

「……そうだな…よし」

グッダはコーヒーを一気に飲み干した。

「ありがとう。おかげで目が覚めたよ。あいつと話してみる」

頬を叩き席から立ち上がるグッダ。レックスは微笑んだ。

次回に続く

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