行政インターン体験記
先日、東北である行政インターンに参加してきた。
私にとっては初めてのインターン。さらに母の実家がある町のため、家から離れて祖父母の家に滞在しながらの参加である。なおさら不安を抱えていた。
そもそも何でこのインターンに参加したのか。
母が生まれ育ったこの町は私にとってとても大きい存在である。
自分の実家ではないものの年に二回は訪れるし、私ふくめたきょうだいは何の予定よりもここに行くことを最優先する。
前から何となくぼやーっと、この町のために働きたいという思いがあったし、春休みに公務員になるという選択肢が自分の中で大きくなってきてから、この町の行政インターンに参加したいと思っていた。
その地域出身ではない私はどう思われるのか、自分の今のスキルでインターンに参加してもいいのか。参加が決まってからはそんなことを心配していた。
でも参加してみて、その心配はあまり必要でないし、やっぱり楽しいんだと分かった。
その町の人たちはやっぱり私が普段感じていたように温かい人たちだったし、やっぱりいい町だった。
私が参加したインターンは、業務体験というよりかは外のいろんな場所に連れて行ってもらって、その場所で説明していただくということが多かった。
なので自分のスキルの心配はあまりいらなかったし、職員の方は私が県外の出身だと知るとさらに話しかけてくれた。
(後から知ったことだが、ここには県外出身の人も多く、その人たちも快く受け入れてくれるような環境だという。)
各場所で、職員の方だけでなく地域の方とも沢山交流する機会があった。ここでの仕事がどう地域の人に影響しているのか、関係性はどうかというところまで感じることができたのは、やはりその場所に連れて行ってもらったからこそ。
ある施設にお邪魔したとき、公務員以外の選択肢を自ら選んでいった人たちと話すことがあった。
私は自分で公務員という選択をしようと思っていた。つまり大学行って卒業して就職して、という「レール」の上で生きていくことを選ぼうとしていたのである。
しかし、その人たちはここに訪れたことをきっかけにこの町に移住したり、さらには自分から行動できるようになったりした人たちばかりであった。さっきの言葉を借りれば「レール」を降りた人たちである。
長くなりそうなので別の機会にするが、別の選択肢という視野を持つことも大切だという認識は、このインターンで得られたうちの最も大きいものの一つである。
また私は県外出身なので、事前にこの町で生きることを考えようという目標をもって参加した。
インターンを通してもこの問題に一つだけ答えを出すことはできなかったが、それの手がかりになることには沢山気が付くことができた。
これは私がこれからどう生きていくのかというところにも直結してくる部分であるので、とても大きな学びができたと感じている。
書いたらすごいことになりそうなくらい、とにかく学ぶことが多かった。それほど充実した時間を過ごすことができた。楽しかった。
もしインターンに参加するかどうか迷っている人がいるなら参加するのも強くお勧めする。得られるものが大学とは大違いだからである。
とはいっても私もまだ初回。これからさらに精進して民間のインターンにも挑戦してみたい。
と、帰りの新幹線の中でこれを書きながら思う。