痛みが減るのと治癒力が蘇るのは別物

例えば2年くらい膝関節が痛くてついに初めて整形外科に行く、みたいな事があって。
整形で注射をしてもらって、痛いのが1週間くらい消えてて注射の効果が切れてまた痛くなってという流れは想像に難くないと思われます。

これは痛みは消えてるが体を騙しているだけだと言う舌の肥えた一般患者さんもおられます。這ってでも今日会社に行かなければならないから今注射が必要など事情もあるので善悪を論じはしませんが。


じゃあ膝痛以外の何をもって体が根本から回復して膝痛が治っていくかという話になります。
これに関しては、たとえば痛さはあるが全身的に体が軽いとか、痛さは残ってるが膝に負担のかかっていた姿勢や重心が明らかに整っているとか、骨盤の動きや局所の関節可動域が良くなっているとか、その先生特有の治癒力評価基準に照らし合わせるんです。


病院で検査してもヘルニアや狭窄症など異常のない首痛腰痛と重心の乱れ基準で話をすると
・まず検査してみたところ、重心が乱れてて体がグラグラです。
・実際生活しててグラグラを感じないのは無意識化で筋肉を硬直させてくれているからです、これがないと骨に負担かかって速攻で変形してきますよ。
・グラグラから体を守るために硬直した筋肉はそのうち悲鳴をあげてコリとか痛みとして表れてきます。
・なのでグラグラさせないように整えてあげれば、無意識下での硬直もしなくて良くなるのでコリも自然的に減ってきますからね。


こんな感じです、こう見ると首痛腰痛においても重心って大事に感じられますよね。


このとおり、先生側が治療がうまくいったかどうかを判断するのは痛さより前述した重心や可動域であることが多いです。
なぜなら最初の段階で「週〇回、全部で〇回くらいで治ると思います」と予測を述べているから、今の痛さ以上に自然治癒力に火がついているかが大事になるという立ち位置です。


ただ、重心や可動域の基準はギックリ腰みたいな緊急性の高い人は今の痛さを消すことの方が大事なので脇に置きます。


重心や可動域の話が大事になるのは慢性痛や、数ヵ月数年以上続いてる不調の人です。
むしろ整体や鍼灸をリラクゼーションや自分へのご褒美と考えてる人以外全員が重心や可動域を指標にすることが大事だと知っていないと、治療期間中の心の持っていき場がなくなります。
1回の施術で指標が整ってても痛さが消えないために落胆するのも、落胆した後放置してさらに患部をこじらせるのも自分の体に起こるのであって、誰かが代わってくれるとかないですからね。


これは絶対に知っておく必要のある理屈です。頭のやわらかい人なら聞いて納得もあるでしょうが、知らなくて説明聞き流して症状良くならなかったから落胆してさらに状態悪くなってたら人生が淀みます。苦しいのが続くと脳の奥底まで侵されて歩けなくなりますよ。


ただ、説明下手な先生が上手に伝えきれずというケースもあります。
だからこそ指標が大事だと知っておきましょ。

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