患者が治療を放棄する瞬間

例として、3年前から自律神経の乱れがあって体調が良かったり悪かったりという社会人30歳独身女性という架空のケースで。


こんな感じの人に「週1回、3ヵ月で症状の7~8割は改善されると思いますので頑張りましょう」と言って、週1回来てもらってたとして。


3ヵ月で良くなる予想が立つにしても、その3ヵ月の間がどう推移するかはケースバイケースです。


推移パターン1、初回とか3回目くらいから良い効果を感じられてそのまま良い方向に進めるケース。
長年の悩みが早い段階でプラスを感じられるのなら一気に治していけるでしょう。パタッと治療を止めても再発しないでそのまま卒業という人もいれば、再発したら怖いから月1回くらい治療して疲れを溜めないようにするかは自由です。



推移パターン2、約3週間~2ヵ月くらい大した効果を感じられなかったが、少し良くなってからとんとん拍子に良くなってくるケース。
症状を追うより先に体全体をほぐして整えてあげる必要があるという場合に多いパターンです。
これは何回か話してますが、ネットで長年苦しんだ〇〇が治ったみたいなレビュー見ると結構います。数週間数ヵ月変化が出ないのに通い続けたその根性をマネできる人がどれだけいるものか。



推移パターン3、良くなったり悪くなったりをしながらというケース。
イメージは脳梗塞の人とか心臓病の人とか入院中の人です、気を付けて過ごしていても具合悪くなる日というのもあるじゃないですか。
その他だと、胃薬を1度飲んで具合悪くなったというのも近いです。これは本当に合ってない可能性もありますが、恐怖から2度と飲まない事が多いと思われます。
でも治療院に行ってる人にこれが起きると一気に治療への意欲が薄れます、医療事故と感じるかもしれません。実際違うとしても。
そして、ここで気持ちが折れたら一巻の終わりです、こうなった時に脱走兵のようにドタキャンをした経験のある方も多いでしょう。



個人的にやりにくいのがパターン3です、治療してるのに具合が悪くなることを感情的に許せなくなっちゃうからです。
怒りを感じるか、落胆するか、面倒になるかは個人個人ですが、整体の先生と患者の関係でこれを修復するのは極めて難しいです。
腰痛治しに行って3日後あたり謎にすごい腰痛とかなったみたいなよくわからない事象でも医療事故を疑いたくなるような心理です。

部活動で先生の指示通りやって失敗したとか、塾の先生がヤマを外したくらいなら名誉挽回の機会もあるでしょうが、整体だと医療事故扱いされてドタキャンされるだけです。


パターン1は論ずる必要はなく、パターン2は「あなた体悪いから効果出るまで時間かかりますよ」くらい言って納得してもらえていればと前に言った気もします。
でもパターン3は前もって突発的に物凄い体調の悪い日はないか確認して、治療してても突発的に悪い日がある事をお伝えして想定の範囲内にしておくくらいしかないです。


逆にパターン3で悪くなった時に何が悪かったか検証して再発予防していくのも必要な事なんじゃないかと思います、予防に勝る医療なしといいますし。早期発見早期治療より予防。
セルフケアだって悪くなる前に行うのが最善ですからね、整体に行く目的の大きなところには「多少の災いなら自分で治せるようになれ、むしろ未然に防げ」ですよ。

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