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薄氷の踏み方

子どもが昔お世話になった幼児教室からビデオメッセージが届いて、教室長のおばさんが「わたしは今回やめることになりました。そして、横にいる彼女が今度から教室を仕切ります」と複雑な顔で挨拶。横の新しい教室長は、「よろしくお願いいたします!」とピンク色の頬で子どもへの情熱を語っていた。

うちの横にあるネイルサロン。オーナーの娘の名前をつけて、小さいけど近いのでよく通ってた。おそらく私がオープンして最初の客だったのか、施術中の写真を撮られて「インスタに載せていい?」ときかれたことを思い出す。

その彼女いつのまにか物件を売り、新しいオーナーが新しい看板をつけて営業している。

コロンビアでは、ビジネスがうまくいかないとよく居ぬきで売る。日本だと内装や什器がそのままなんだと思うけど、従業員までそのままつけて売ってしまう。

どういう理由をつけるのかは知らないけど、試行錯誤して「リセット!!」と手放すのは私はあっぱれだと思ってる。

幼児教室も、一時は日曜まで営業して、たくさんのプロモーションをつけて集客活動してた。

ネイルサロンも、隣の物件が空いたら買って、拡張してエステに手を広げたり、従業員を多く雇っていた。

彼女のどちらも、3年ももたずに去った。

「一度始めたことは最後までやれ」といわれることを、コロンビアはオーナーが「チャレンジしたけど、もう無理だからおりる」という。(従業員はそのまま残る)。

そしてまた、全然ちがうことを始めたりするのだけど、途中だろうが何だろうが「人間はまたチャレンジする」「それを応援する」という風土はどこからくるんだろう。

子どもをお迎えに行く30度越えの炎天下、そんなことを考えながら早足で進む。

わたしもついにコロンビアで法人登録をした。給料と仕事を管理するためだけど。

さあ、どうなっていくでしょうか。




主に書籍代です。