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育休中に本業復帰して働いた結果、会社の役員にまでなった話

育休中に役員昇進?

育休中に昇進する?しかも役員に?私が?
いやいや、育休中に役員になるなんて、前代未聞だよ、おい。
やるのか、やるのか私!?

2019年の夏、社長から子会社の役員の打診があった。

2019年4月に出産した私にとって、2019年の夏は、産後休暇が明けて育児休業に入ったばかりのタイミングであった。

育休中ではあったが、仕事が何よりも大好きな私は、愛してやまない破天荒な会社と社長、入れ替わりは激しくも全員が善人である社員のもとへ戻った。

育休中にゆるく転職活動した話も書いたが、誰だってそういう時はある。自分の市場価値を見たいって、至極真っ当な本能的な欲求に近いはず。少なくとも私は承認欲求は少なくないのだろう。

育休中に本業にカムバック

そもそも、育休中に会社に戻って仕事をする母親も周りにはそう多くはない。

私もどちらかと言えばめずらしいタイプのようで、周りのママ友や古くからの友人に近況を聞かれた時に、育休中に育休手当をもらいながら仕事をしているという話をしても、9割5分は理解されなかった。

なぜなら「育児休業って休むものだろう、仕事をしてはいけない。給料などもらってはいけない。」という概念的があるからだ。

いや、そのいけない話は誰が決めた?法律で決まっている?

ここで答えを言ってしまうとすると、全くそんなことはない。働いてはいけないなんてどこにも書かれていない。

ちゃーんと厚生労働省・ハローワークが出してある文章を読み解けば、働けるのだ。

ただし、月10日または80時間まで。ここは厳密に守って。

復帰後に裏話で人事のメンバーから言われたが、私の勤務時間や頻度はかなり危なかった(=育休手当が不支給になる可能性が高かった)ため、社労士さんが名前を書く(ハローワークに提出する書類に署名する)のも憚られたそうだ。

社労士さん、その際はお手数かけました、ありがとうございました。

そしてゴリ押ししてくれた人事メンバーにも感謝!

ブログに育休中の育休手当・給与の振込スケジュールを投稿
 本業復帰で育休手当だけの場合に比べて手取りが100万円増えました

育休中復帰、仕事中は赤ちゃんはどうしていたのか?

1.寝る
2.バウンサーの中
3.パパと遊ぶ、お出かけ
4.ベビーシッター(ラストオプションとして)

の4択。

1.寝る
これは説明の必要がない。赤ちゃんは寝るか泣くか。
我が子はもちろん泣いて母乳を欲しがったし、おむつも変える必要はあったけど、その瞬間は冷静に対応。
寝たら仕事だ。

2.バウンサーの中
我が子は第二子だったのだけど、第一子の時から大変お世話になったベビービョルンのバウンサー。

控えめにいって最高なのだ。
バウンサーの中に入った我が子は機嫌がいい。足でバウンサーを揺らしながら、体はPCを向いて手は動いている。そんな状態の中、気がついたら揺れながら寝ている。

まぁ、人様に見せられる姿ではないし、なんならそこまでして仕事するな!けしからんって咎められるだろうけど。

3.パパと遊ぶ、お出かけ
これは我が家の特権の可能性も十分にあり得る。
なぜなら夫はフリーランスであり、しかも外での仕事がなければ、締め切りを守ればいつでも仕事ができるからだ。
平日も家にいるし、なんなら毎食料理だってする。

私が自分の状況に恵まれているのは百も承知。

安定?と年収を取るか、そこそこの年収と自由を取るか、我が夫は後者であったというだけ。

4.ベビーシッター
これは最後の切り札として。
二人の予定がどうしようもない時、お互いの両親も超遠方であるが故、頼ろうとする先がないのは心許ない。
だからベビーシッターサービスに登録することで、金融用語的に言ってラストリゾートを得ておいた。

登録だけでも気持ちとしてはめちゃくちゃ楽だった。

頼れるのであれば、本当は両親の手だって借りたい局面はたくさんあるが。

育休中もすべてリモートワーク

厳密に言えば気分転換のために会社に顔を出すことも何度かあったが数えれるくらい。
我が社は数年前からリモートワークに寛容であった。
私自身、子供の病気・熱、自分の体調にあわせてリモートワークを選んで働くことも多く、2019年に入りお腹も大きくなってきたタイミングで、無理して通勤するのはやめ、ほとんどリモートワークのまま産休まで迎えた。

だから育休中だから子供をおいて会社に出社しなければいけない雰囲気も意義もなかった。

まして、私の仕事は海外の子会社を取りまとめることだったので、出社しようがしまいが、ある意味そもそもリモートワークが成立してしまっている状況でもあったから、リモートワークであるかどうか議論はそもそも出なかった。

当たり前であるから。

2020年になり、コロナが到来しても、リモートワーク移行であたふたしたりもせず、我が社はまぁ時代を先読みしていたものだなぁ、と思ったりもした。

育休後に本格的に役員へ

2020年4月に育休が明け、フルタイム復帰をしたが、3月から役員になるための書類の手続きを進めていた。

育休中に本業に復帰せず、1ミリも貢献しなかったとしたら、この昇進はなかったはずで、育休中に働いたからこそ、今回の人事に繋がったのではないかと思う。

もちろん、ポストがたまたま空いた、とか適切な人材がいなかった、とか運が味方した側面も強かったが。

このnoteは育休中に無理強いして働いた方が良い、という類のものではないし、自分すごいだろ、という自慢でもない。

ただいくつか言えることは、

育休中に働いてもいいし、それがもとで評価されることもある

だから我慢しなくてもいいし、無理に休まなきゃと思わなくてもいい。

働きたかったら、一回掛け合ってみてもいいと思う。
自分から提案しないかぎり、育休中の社員に働けといってくる会社はそうそうない。(たまにあるとの話は聞くが)

育休中に読んだ本で、「お、これは!」と思った本がある。

超要約するとタイトルの通りで、実力よりも勘違いさせることに長けることがより重要であるということ。

目から鱗であった。

もちろん実力や運は味方につけるべきであるけれども、勘違いさせることのできる「錯覚資産」を作っていくことも一つである。

私が育休中復帰で最も積み上げたものも、「錯覚資産」だったのかもしれない。

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