詩「1月1日」


柔く褪せた残像の
ブランケット
掛けて凌ぐ
繰り返す季節

この国はどうやら
脱皮でもするらしい
炬燵でふやけたこの四肢で
どうして殻が脱げるというの
どのように前に進めというの
この鉄風に未熟な羽を
乗せればきっと
刺されてひび割れ
血が滲む

帰り道で見かけた
通った中古屋
ダイニングテーブル
たこ焼き機
未使用のタオル
捨てて貰って
気づくもの

コドモガナンダノ
ケッコンダノ
ウツルダノ
ナンニンウツッタ
ナンダノカンダノ
ウタッテクサッタヤツバッカ

猥談だってままならないので
眠り疲れることにします
走っていればそれで良かった
あの時みたいに

柔く褪せた残像の
ブランケット
掛けて凌ぐ
繰り返す季節


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?