東京ミネルヴァの除名処分
前にも弁護士業界の広告について書いたので、簡単に。
今日、東京ミネルヴァ法律事務所が一弁(第一東京弁護士会)から除名処分を受けたというニュースを見た。
東京ミネルヴァの件は、簡単にまとめるならば、広告業者に法律事務所が乗っ取られた事件だといえるだろう。
多くの人は、広告されている企業や法律事務所に対し、「信頼感」や「優良感」を感じる。
しかし、東京ミネルヴァ法律事務所の件でわかるように、少なくとも、弁護士業界において、広告を大規模に行っている法律事務所が信頼できる・優良であるとは言えない。
もちろん、広告を大々的にしている法律事務所の中には、信頼でき、優良な事務所もあるだろう。
しかし、一弁護士の感覚からすれば、本当に優良で信頼できる弁護士は、広告を全く出していないケースがほとんどではないだろうか。
広告を出している法律事務所は、大抵、弁護士費用の設定が高めであるし、相手方として準備書面を見ても優良とは感じられない(たまたま、私の相手方がそうだっただけかもしれません。また、優良ではなかったですが、粗悪でもなかったことは強調しておきます)。
確かに、広告によって、どんな弁護士に依頼したらよいのかわからない人などが、弁護士・法律事務所にアクセスしやすくなったという良い側面はある。
しかし、そのような良い側面よりも、広告によって本当に優良で信頼できる弁護士へのアクセスが遠のいているという悪い側面の方が大きいのではないだろうか。
弁護士の力量を外から判断することは困難である。
だから、少なくとも、法律事務所業界・弁護士業界においては、広告をしているから信頼できる・広告をしているから優良だという感覚を止めてほしい。
じゃあ、どの弁護士に依頼すればいいかわからないじゃないかと言われると、それはそうなんだけども。
実際、準備書面などを見たことがない弁護士の中から、誰が信頼でき、優良な弁護士かを判断することは、弁護士であってもできないだろうし。
なので、広告をしている法律事務所や弁護士に依頼するとしても、最低限、相談に行った際などにその弁護士・法律事務所が本当に信頼できるのかというのは注意して見るようにしてもらいたい。
最後に、広告を全くしていない当事務所のHPを紹介。
この記事の逆パターンになるが、広告を全くしていないからといって、私や事務所が信頼できる・優良であるともいえないことは要注意である。
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