8月1週【教育】 日本語教育の質向上を目指す新制度施行に向けての具体案を議論
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2023年8月1週の「教育」に関するトピックをご覧ください!
日本語教育の質向上を目指す新制度施行に向けての具体案を議論
<概要>
2023年5月26日に成立した「日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律案」により、質の担保された日本語教育機関を認定する制度と認定日本語教育機関で日本語を指導することができる登録日本語教員の資格の制度を新たに創設することが決まりました。
2024年4月1日の施行に向けて、8月8日に文部科学省の「生涯学習分科会(第126回)」で、日本語教育に関する議論が行われ、今後の進め方等について話し合いが行われました。
この会議では、日本語教育機関の認定基準を制定・改廃する場合などについては審議会の意見を聴くこととなっているため、専門的知見を持った中央教育審議会に置かれることが想定されています。また、文化庁から提出の認定日本語教育機関に関する省令等の案について、留学・就労・生活の分野別に認定を行う案が提示、また日本語教員試験・実践研修に関する主な規定について議論が行われました。
2023年秋以降に政省令案がとりまとめられ、来年度以降、周知や説明会を経て、認定や登録が行われる予定です。
<これまでの課題>
国内の日本語学習者数は新型コロナウイルス感染症流行前年の2019年が、約28万人と過去最高にも関わらず、日本語教師数は横ばいかつ教育の質の確保のための仕組みが整っておらず、専門性を有する日本語教師の質的・量的確保が不十分。
学習者、自治体、企業等が日本語教育機関選択の際、教育水準等について正確・必要な情報を得ることが困難である。
<これまでの取組>
2019年「日本語教育の推進に関する法律」が公布・施行。文化庁で「日本語教育推進会議」が設置される。
2023年5月26日に参議院で「日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律案」が可決し、成立。
2023年6月28日、日本語教育推進議員連盟が永岡文部科学大臣に「日本語教育機関認定法の確実かつ効果的な施行に向けた提言」を手渡した。政府の体制強化や関係省庁の連携促進などを求めている。
<これからの課題>
日本語教育機関の類型について、学習者・機関・活動が分類されることになり、制度の狭間に置かれる学習者に対して、質の維持・向上につなげることができるか。
教員の待遇や教職員の業務過多等、体制不十分の課題に対する財政支援を社会が受容するか
在留資格「留学」による生徒受入れの在留管理上の対応について、法務大臣への認定基準の策定協議など関係省庁連携による対応ができるか
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