令和6年能登半島地震の対応【医療・健康】
2024年1月1日16時頃、石川県能登地方を震源とするマグニチュード7.6の大地震が発生し、最大震度7を観測しました。この地震により多くの人命が失われ、今なお、多くの方々が困難な状況に直面しており、一日でも早い復旧・復興を心よりお祈りしております。
政策共創プラットフォーム『PoliPoli』(https://polipoli-web.com/)を運営する事務局では、この能登半島地震に対する「医療・健康」分野に関連する政策の動きについてお届けします。
※紹介する政策は一部です。
能登半島地震の被災者に対し、医療・健康分野については健康保険証がなくとも通常通りの窓口負担で受診できるなどの特例措置がとられています。1月30日時点で厚生労働省から発表されている主な被災者支援について紹介します。なお、発災後、支援策は順次講じられているため、最新の情報については厚生労働省ウェブページをご確認ください。
保険証が手元にない場合の特例措置
厚生労働省は、能登半島地震により健康保険証の紛失や、避難先に携行できなかった被災者が本来の窓口負担で医療機関を受診できるよう、自治体などに通知を行いました。通常、健康保険証を提示しない場合、医療費を一旦全額負担する必要がありますが、災害により健康保険証を提示できないという事情に配慮した特例措置となります。
被災者は、医療機関を受診する際、窓口で氏名や生年月日、連絡先などを伝えれば本来の窓口負担で受診できることとなります。
また、難病、小児慢性疾患など、公費負担の対象となる医療を受けている被災者についても、受給者証等がなくとも窓口負担なく受診できるよう、自治体などに通知を行っています。
医療機関の窓口負担の免除
厚生労働省は、災害救助法の適用市町村に住んでいる方で、住家の全半壊、全半焼、床上浸水又はこれに準ずる被災をしたり、主たる生計維持者が死亡し又は重篤な傷病を負ったりした場合などには、医療機関での窓口負担が不要になるよう、通知を発出しました。
対象となるのは、2024年4月末までの診療・調剤・訪問看護で、災害救助法が適用される市町村の国民健康保険、後期高齢者医療制度、一部の健康組合です。具体的な対象保険者は順次拡大しており、厚生労働省ウェブサイトで最新の情報を公表しています。
処方箋の事後発行による調剤
厚生労働省は、能登半島地震による交通の遮断や、近隣の医療機関が再開していないなどの理由で医師の診察を受けることができない場合、処方箋なしで調剤できるよう通知を発出しました。医師との電話やメモ等により処方内容が確認できる患者や、処方内容が安定していることがお薬手帳などで確認できる患者が対象となっています。
国民健康保険料などの減免について
厚生労働省は、自治体などに対し、能登半島地震で被災した方への健康保険料などの徴収を一部免除するよう求める通知を発出しました。対象となるのは、災害救助法が適用された市町村の国民健康保険料などで、主たる生計維持者の死亡・行方不明、住宅・家財の損害が認められる場合、保険料の一部が減額されます。期間は2024年度末までで、保険料の減免に伴う減収については、国が全額補助することとしています。
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