見出し画像

群馬県知事と[ごみ問題]を考える座談会を開催!市民と行政によるオンライン座談会|PoliPoli Govレポート

2022年11月22日(火)、群馬県庁にて「令和4年度 環境フォーラムDay-1【第2部】群馬県山本一太知事と県民のオンライン座談会第2弾!~ごみを減らすための楽しく面白いアイデア引き出すプロジェクト~」 が開催されました。

PoliPoliからは代表伊藤が登壇し、群馬県山本一太知事や群馬県民の皆さんと共に、パネルディスカッション形式で「ごみを減らすためのアイデア」を話し合いました。

今回の座談会は、群馬県が主催する湯けむりフォーラムとのコラボイベントです。

PoliPoli Govでの意見募集に投稿したユーザーの方々、現地参加の方々、山本一太群馬県知事、PoliPoli 伊藤によるディスカッションを実施しました。

イベントは、県のYouTubeチャンネル「tsulunos」で同時中継され、Twitterでは、ハッシュタグ #群馬県のごみ問題 をもちいた実況も行いました。

PoliPoli Govに寄せられた県民のアイデア

座談会に先立って、2022年6月30日〜7月24日に、「ごみを減らすための楽しく面白いアイデア・取り組みは何かありますか?」という意見募集を行い、合計84件のコメントが寄せられました。

PoliPoli Gov(β版) における群馬県意見募集テーマ

回答者の属性:群馬県との関わり

アイデアを投稿してくれた人のうち、群馬県に居住・通勤・通学をしている方が約3割でした。観光などで群馬県を訪れたことのある方を含めると、7割近くの方が、群馬県と関わりがありました。


投稿アイデアの形式

県はこんな取り組みをやったら良いのではないかといった「行政対応提案型」の提案が最も多く寄せられました。
次いで「実践行動型」では、自分はこういった行動をしてごみを減らす取り組みをしているよなどの提案アイデアが多く寄せられました。
さらに「事例紹介型」が多く、国内の事例はもちろん、海外の事例についてもコメントをいただきました。

パネルディスカッションの様子

ここからは「ごみを楽しく減らすアイデア」を、県民と知事で話し合った様子を、一部抜粋でお伝えします。座談会は1時間以上に及び、登壇者や現地参加者の皆さんから、たくさんの提案が寄せられ、それに対して知事からのコメントが送られました。

オンライン座談会の全ての様子を知りたい方は、以下からご覧ください!

その1:家庭単位のごみの排出量を可視化

オンライン登壇者:山本さん
家庭単位でごみの排出量が可視化できるといいなと思います。
もちろんいろんなハードルはあるのですが、何をどれだけ排出しているか見えるようになったら改善策も見つかるのではと。
自分がどんな種類のゴミをどれだけ出しているのか知りたいなと興味を持ちました。

山本さんは、現在コンサルティング会社に勤務し、
DXアドバイザーとしてもご活躍されています。

山本知事
残念ながら、群馬県は県民一人あたりのごみの排出量が多いです。
しっかり自分の出しているごみの量がわかって、それを減らすことが社会全体、地球全体のためになると実感できれば、群馬県の皆さんも、家庭単位でのごみ量削減に努めてくれるのではないかと思います。


その2:アップサイクル(創造的再利用)を実施

現地登壇者:Ryuさん
私は以前、あるメーカーにいました。 一つの商品を作るのに大量の廃棄部材が出ます。 環境にも悪く、廃棄するにも費用も掛かります。 一番はゴミを出さないためには作りすぎないこと。 ですが、製造消費しないと経済は回りません。 その廃棄物をアップサイクルして新しいモノを生み出す事業を始めました。 少しでも無駄をなくすため、 出たゴミの再利用ができたら無駄も減り、 廃棄費用も減少します。 捨てる神(紙)あれば拾う神(紙)あり。

Ryuさんは現在アップサイクルプロジェクトに携わり
伝統文化の魅力を継承しながらごみを減らす取り組みをされています。

※アップサイクル:捨てられるはずだった製品を新しい製品にアップグレードすること。
例:着古したデニムパンツを使ったバッグ

山本知事
国の政策にも合致している方針。素晴らしいアイデアです。群馬の産業や文化を用いていろんなコラボが考えられそうですね。


その3 県庁カフェにマイタンブラー割引制度を導入

オンライン登壇者:たまさん
県庁に入っている大和屋コーヒースタンドに、マイタンブラー持ち込み割引制度を導入するよう働きかけてほしいです。
持参容器対応可能、また量り売りの小売店への経営援助をしてほしいです。

たまさんは、日常生活において、生ゴミのコンポスト(堆肥化)を約2年ほど続けられています。プラスチックフリーを日々意識しながら、買い物はトレーや容器を持参するなど、
楽しく快適にゴミを減らすことを意識しているとのことです。

山本知事
・具体的でとってもいいアイデアだと思います。
・大和屋コーヒーの経営方針にも関わることになるので、一度(知事から)社長にお話をしてみようと思います。


その4 自然分解製品の増加

現地登壇者:星野さん
自然分解の製品が、増えるとよいと思います。そして、その製品を買うとポイントがもらえる仕組みだといいですね。

星野さんは俳句や短歌などちょっとしたものを書くのが好きで、
投稿して新聞に自分の作品が掲載されることが楽しみなんだそうです。

山本知事
「自然分解のもの」をつくる企業が、現状群馬県にどの程度存在するのか不明です。それを早速調べたいと思います。そのあとに具体的な実践案の検討を進めていきます。


その5 ごみの排出軽減に取り組む団体へのサポート

オンライン登壇者:正木さん
啓蒙の1つの方法として、ごみの排出軽減といった環境問題に意欲的に取り組む、群馬県内のNPO法人および任意団体を把握・募集して、地域の中で授業や講演、情報発信が展開されることが挙げられます。また、社会課題の改善に取り組む団体において、行政からサポートを受けられる体制が群馬県内に存在すると良いのではないかと思っております。

正木さんは、県内の大学教員として勤務されています。
障害を抱えるこどもに対するリハビリテーションの臨床・研究・教育活動に従事されています。

山本知事
知事の役目は「スピリチュアルリーダー」として、県民の意識を良い方向に変えることだと考えています。
環境教育やゴミを減らすことの重要さを子どもの頃から教育すれば、意識づけや啓蒙活動にも繋がりそうです。その過程でNPOや環境団体と協力できるといいかもしれないですね。


その他のアイデア

今回登壇は叶わなかったものの、ユニークなアイデアを投稿したユーザーからのコメントを紹介します。

会場のみなさんからのアイデア

現地参加者:国安さん
燃やせるごみのうち、生ごみの割合が高いので、堆肥にするのが良いのではないでしょうか。
群馬県はコンパクトで都市と郊外が近いため堆肥にしたらすぐにそれを使う場所があるため、大都市と比べると少ないエネルギーの消費で済む地域で堆肥場を設けて、回収する仕組みやそれを消費する仕組みもできると、経済的に回るのではないかと思います。

山本知事
資源ごみの流通の仕方について考えてみたいと思います。また自治体ごとに、燃やせるごみの基準が違うことについても、各市長と話し合ってみようと思います。


イベント司会:内藤さん
子どもがいる5人家族だと、結構なごみの量が出てしまいます。
子どもも参加できたり、興味を持てる「ごみ削減」の取り組みがあれば面白そうです。そういった身近なプロジェクトを、県から出してもらえるといいなと思いました。

山本知事
特定の社会的発信を進めるために、インフルエンサーの力を使って若い世代に呼びかける取り組みは、これまで県としても実施しています。そういった動きを今後も強めていきたいです。
引き続き、若い世代向けのコンテンツも検討できたらと思います。


現地参加者:古屋さん
群馬に移住してから、ごみ分別においてリサイクルのハードルが上がったと感じます。
資源ごみの回収サイクルについて、以前住んでいた地域では毎週回収されていましたが、現在は15日間に1回のため、資源ごみを置いておくスペースの問題が発生しています。
また、自治体によって資源ごみの回収方法に違いがある(指定袋の有無や、費用など)

山本知事
大事なご意見だと思っています。
各地域でごみの分別方法が違うのは、自治体によって財政力や事情もあって、統一するのが難しいところでもあるのですが、おっしゃっていたように「群馬県はリサイクルのハードルが高い」というのは、今初めて認識をしたことなので、ここは何ができるかを真剣に考えてみたいと思います。


総括:山本知事からのコメント

山本知事
いろんな分野の提案があり、とても勉強になりました。
みなさんのご提案は、いろいろな形で県政に活かして行きたいと思います。
県民の皆さんと協力して、ごみの分別やリサイクル率について「さすが群馬県!」と言われるように、知事としてもがんばりたいと思います。


おわりに

今回の座談会の様子が上毛新聞(群馬県)に掲載されました!


PoliPoli Govでは皆さんからのアイデアを募集しています。
群馬県については、「古民家」と「リトリート」の2つの相談が募集中です!ふるってご投稿ください


公式Twitterでは新着相談のお知らせや、人気コメント紹介などを配信中!
ぜひフォローをお願いします!


この記事が参加している募集

イベントレポ