ぽーりゃ

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これまでのわたしとこれからのあなたにさよなら

あなたは今日、わたしの知らない世界に連れていかれてしまった こんなにきれいに晴れたのは、あなたが晴れ女だからだね、きっと 「███ちゃん、こっちに来なよ」 真っ青な空に存在感たっぷりに鎮座する太陽から 外に日差しがさんさんと降っている 「███ちゃん、こっちに来てよ」 白くてきれいでこの世に 同じものなどないこの物体を あなたのもとにとどけるために わたしは一歩一歩 ゆっくり近寄っていく 「███ちゃん、ありがとう」 窓ガラスが切り取った 明るい平行四辺形が床に落ちている わ

    • 平面上の平行でない直線はただ1度だけ交わる

      あの子の夢を見た。 夢の中でわたしはハンバーガーショップの窓際の1人席でポテトを1本ずつ、惰性に任せて口に放り込んでいた。時間は午後の遅い時間、窓から見える景色全てがオレンジ色ともピンク色とも言えない色に染まっていた。ふと耳慣れた笑い声がして、そちらに視線を向ける。あの子がわたしの知らない背の高い男の人と楽しそうに笑っていた。 彼女はわたしの高校時代の同級生だ。クラスは一度も同じになったことがないのに、気づいたらよく話すようになっていた。わたしも彼女も各クラスに自然発生した

      • 生きるのって難しい

        100日分の睡眠を一気に取ろうとしても ベランダから重力に身を任せようとしても 高速な鉄の塊の下に潜ろうとしても 首で全体重を支えようとしても 身体という袋を破いて中身を溢そうとしても 全身にガスをめぐらせようとしても 自分を水や火のエサにしようとしても 電気の通り道になろうとしても 自分をキンキンに冷やそうとしても それ以外の方法であっても もしログアウトに失敗したら いろんなところがぶっ壊れて、 もっとつらくなるかもしれない とじこめられてすべてをうばわれるかもしれない

        • 蔦と檻

          雁字搦めの蔦をほどいて きみがわたしに会いにきた 少し前まで逆だったね わたしがきみに会いに行ったね でもこれからはもう行けない わたしは檻に閉じこめられた 一生かかっても破れぬ檻に だから代わりにきみがきた 動けないつらさをきみは知ってる わたしのつらさとおんなじつらさ でもきみはもう自由なんだよ こんなつらさはわすれてくれよ だけどきみは行かなかった 檻からこぼれるわたしの涙 きみのと混じって流れていった どうしてきみが泣いてるの だってあなたはいてくれた 雁字搦

        これまでのわたしとこれからのあなたにさよなら

          自己肯定感

          公式からのお知らせしか来ない通知欄、 リアクションされずに流れていくジョーク、 三度言っても無視される質問、 わざわざ振り返って二度見する大人、 じろじろと眺めてくる子供、 労われることのない無償労働、 口ではほめてもくれない「いいね」、 二度と誘わない「また遊ぼーね」、 信じたら傷つけられる「なんでも話しなさい」、 既読無視から未読無視に進化した「ズッ友」、 何も知らないくせに垂らされる講釈、 誰にも理解されない趣味、 全然うまくいかない本業、 当然いるわけがない恋人、 仲

          自己肯定感

          エルフの少女と人間の女の子

          むかしむかしあるところにエルフの少女がいました。そのエルフは小さいころに親を亡くし、一人で街から遠く離れた森の中で暮らしていました。ある日、いつものように森で食料を採っていると、一人の人間の女の子が泣いているのを見つけました。話を聞くと、その人やの女の子の親はお金がなくて、女の子を育てられないので、森に連れてきて捨てたのでした。エルフの少女は、女の子に「ここで一緒に暮らそう」と言い、女の子もうなずきました。 それから、エルフの少女と人間の女の子は毎日いろんなことをして過ごし

          エルフの少女と人間の女の子

          わたしと人間

          物心ついた時から仲間はずれ なんか変わったやつと言われ 何かやらかして叱られ 他人を観察しようとしても 同じようにやろうとしても どうしたってうまくいかない それで大丈夫って言いながら 65点の顔をしないで その顔だけはわかるから 2024/7/14 自分を大事になんかできないよねえ。この世で誰よりもわたしを嫌っているのはこのわたしなんだから。 わたしに心から死んでくれと何千回も呪いをかけたのも、 その度にわたしに死んではいけないとブレーキをかけ続けたのも、 わたし。

          わたしと人間

          知っている人

          わたしが違う学校に行ったら あなたはわたしを忘れるだろう 今は毎日会っていても 顔も思い出せなくなるだろう あなたが違う国に行ったら わたしはあなたを忘れるだろう 今は毎週話していても 知らない声になってしまうだろう わたしたちが違う職に就いたら わたしたちは互いを忘れるだろう 今は一緒に歩いていても 気づかずにすれ違ってしまうだろう でもそれでいいんだ それが人間ってことなんだ

          知っている人

          理由

          わたしは時々、他に誰もいない空間で、何もない虚空に向かって問いかけることがある。 「ねえ、どうして?」 もちろん返事が返ってくることはない。返ってくるとも思っていない。なぜそんなことをするのか。単純である。この身に起きている耐えがたい状況に対して、何か理由があるはずだと自分に思い込ませないとやっていられなくて、この世界に対して理由を尋ねるふりをしているのだ。そうすることによって自分の痛みや苦しみから、ほんの一瞬だけ、目を逸らすことができる。 わたしは田舎育ちである。中学時代と

          YOASOBI 『アイドル』のツッコミどころ(日英両方)

          前置きしますが、わたしは『アイドル』もYOASOBIもアニメ『推しの子』も割と好きです。 日本語版めっちゃ歌いづらくないですか? あと正直最初一言目の「ラスメディア」って何かと思いました。 日本語では普通1音で歌うことがないような音を1音に入れていることが原因だと思います。 前提知識 日本語ではだいたい1モーラを1音に当てる。日本語でのモーラとはざっくりいうと、和歌の音数を数えるときの単位と同じで、基本ひらがな1文字が1音だが、小書きのア行とヤ行(とワ行)はカウントし

          YOASOBI 『アイドル』のツッコミどころ(日英両方)

          「生理」「月経」「月のもの」などと呼ばれる「アレ」に関する悩みについて

          「女性のお悩み」 女性にもいろんな人がいてそれぞれいろんな悩みを抱えているが、ほとんどの場合、この言葉が指し示す物は一つであると言っていいと思う。一般的に「生理」「月経」「月のもの」などと呼ばれる「アレ」に関する悩みである。 女性であるわたしにも「アレ」に関する悩みがある。ただしその悩みは一般的な「アレ」に関する悩みとはちょっと、いや、かなり異なる。 実はわたしには「アレ」がない。そもそも「アレ」を引き起こす臓器がない。従って生殖能力もない。 しかし、女性として生きて

          「生理」「月経」「月のもの」などと呼ばれる「アレ」に関する悩みについて

          はじめまして

          はじめまして、ぽーりゃです。 Twitterに流すには長すぎる文章をここに垂れ流していきたいと思います。 よろしくお願いします。

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