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polimosテルの人口研究

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今年の3月、4月にコロナ禍真っ只中で暇なテルが書いた人口問題に関する論文じみた文章です。人口や少子化という概念を歴史的に分析し、主に人口と経済の関係を考察しています。そして日本の…
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記事一覧

15、むすび

日本は子育ての責任を家庭だけに押し付ける傾向は否定できない。例えば私が子供の時分、友達の…

14、人口減少はやむなし、出生率2.0を目指せ

世界を見てきたが最後に日本の将来の人口推計を見ていきたい。2046年には人口が1億人を割り210…

13、世界的な出生率低下にみられる差異

今まで述べてきた出生数、率の低下はご存知の通り日本だけにみられる現象ではない。2019年次で…

12、慢性的なデフレの理由とその対策

ところでデフレ下では消費需要が伸び悩むと述べたがなぜ消費需要が伸び悩むのだろうか。説明で…

11、日本に必要な経済政策

ここから具体的な経済政策について論じるがインフレ、デフレなどの用語の解説を先にしたい。現…

10、日本の少子化対策のやり方

ここから日本の少子化対策について論じる。欧米諸国では同棲から生ずる婚外出産が非常に増え、…

9、出生と経済の関係性

ここで出生と経済の関係を明らかにしたい。出生と経済の関係というのは、好景気の時期に人々は子供を産みやすくなり、不景気の時期に子供を産み控えるという関係性だ。この関係性を認めるには子供がある程度お金のかかる存在と人々が考えているかどうかが重要である。先に述べたように子供の金銭的なコストが増大したのは教育の必要性が増した人口転換後の話であり、それ以前は教育制度も充実しておらず子供に今ほどお金はかからなかっただろう。だが子供には食費など、諸々の生活費や時間が今と同じようにかかってい

8、戦後から現代までの日本の人口動態

戦後から現代までの出生数を見ていきたい。まず着目するべき点は戦後すぐに起こった第一次ベビ…

7、戦前日本の安定的な出生率の要因

ではなぜ大正から昭和にかけて人々は苦しい生活を強いられていたにも関わらず出生数は非常に安…

5、産業革命期の日英からわかる人口転換

ではなぜイギリスと日本は産業革命が起きた時期に違いがあってもそれを契機に人口が増えていっ…

4、近代からの日本の人口動態

ここで日本の歴史人口のデータに戻り日本の明治維新からの爆発的な人口増加を考察していきたい…

3、イギリスの中世から近代にかけての人口動態

次に同時期のイギリスの人口を見ていく。その前にイギリスの人口を語るうえで外せないのはマル…

2、江戸幕府の慢性的な財政難と元禄、化成文化

しかし江戸時代中期の1716年ごろから人口の伸びが止まるどころか減少傾向にあった。これはなぜ…

1、江戸時代初期の人口爆発

では歴史人口学の観点で江戸時代から日本の人口の歴史を見ていこう。総務省のデータによると鎌倉幕府成立の1192年で757万人、江戸幕府成立の1603年で1227万人。続いて徳川幕府第八代将軍吉宗が行った享保の改革1716年で3128万人、明治維新の1868年で3330万人。江戸時代から明治時代までのおよそ250年間で人口は約3倍に至っている。終戦の1945年で7199万人、そしてピークになるのは2004年の1億2784万人となっている。歴史人口のデータで興味深く、着目するべきと