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アートワールド2022

Artsyのまとめ記事が便利

一つ目のまとめは2022年のオークションについて、ウルトラ・コンテンポラリー・マーケットという表現に目が止まる。プライマリーで若手アーティストをコレクションする人たちが増え、そうしたアーティストの作品がオークションに出始めたらしい。オークションデビューと紹介している。

アーリーキャリアのアーティストがオークションに出始めて、それらアーティストは、展示歴、美術館収蔵品のリスト、そしてコレクターのウェイティングリストを十分に積み上げている。年の後半には、そうしたアーティストの出品が話題になったという。

Anna Weyantのオークションレコードは約43倍、写実的な人物画、静物画を描くが、画面の不穏さは精緻な表現によるものだろうか。56 Henryでデビューを果たし、香港のサザビーのオークションで約51万ドルで落札、5月にガゴシアンに移籍した。

Lucy Bullは2022年にオークションデビューを果たした。彼女の作品は抽象画だが、“function like Rorschachs.”(ロールシャッハのように機能する。)としている。9点の作品がオークションで落札され、それぞれ価格を更新したらしい。David Kordansky GalleryでLAでデビューし、NYCで個展を開催、フリーズ・ロンドンでソロ・ブースを持って、話題を攫ったという。こうしたキャリアの重ね方は、ファッション業界にも似ているなと思った。作品の来歴だけでなく、作家の来歴もポイントになる。

10名のアーティストのオークション・デビューあるいはオークション・デビューについてまとめられている。よくよく分析したい。
連続しているようでいて、突発的な変化があり、予測することなどできない。けれども、歴史というかデータから学ぶことはとても大事である。そして肌で感じるというか、直感的なものもある。


次の記事はアーティストとギャラリーの関係性、誰がどこのギャラリーに所属したのかのまとめ記事。

最初に紹介されているのはAcaye Kerunen、様々な作品を製作している。ウガンダの工芸的な作品を提示している。

Kerunen’s sculptural installations challenge Euro-American art hierarchies that too often overlook craft-based practices in favor of painting. ​ ​ ​ ​
Kerunenの彫刻的なインスタレーションは、絵画を優先して工芸的な手法を見過ごしがちなヨーロッパ・アメリカ美術のヒエラルキーに挑戦しています。

世界デビューは2022年のヴェネチア・ビエンナーレ、その後にフリーズ・ロンドンでも展示をした。ヴェネチア・ビエンナーレのプレゼンテーションがトリガーとなって、Pace Gallery、Blum & Poe、Galerie Kandlhoferの3つのギャラリーに所属することになった。

Hauser & Wirthに所属したAllison Katz(その他にもAntenna Space(上海), dépendance(ブリュッセル), Gió Marconi(ミラノ)にも所属する)

同じくHauser & Wirth に所属したAngel Otero 厚塗りの画面でロックダウンによって家庭空間の内側に誘うという。

10名のアーティスト、それぞれがギャラリーに所属した理由を解説している。これらアーティストは十分に展示歴などを持っている。


レポートは各記事からダウンロードできる。1ページ二段組で50ページくらい。サクサク読める。



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