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白くま隊活動レポートOSJ安達太良山トレイル2021

OSJ安達太良山トレイル2021  

安達太良山の麓にあります岳温泉観光協会がホストとなりパワースポーツ(OSJ)が運営主体となるレース 地元ふくしまトレイルランニングクラブが山岳誘導など要所を担うレースです。白くま隊としては各エイド・関門・本部・山岳エリアに救護担当を配置しています。

10K・50K・リレー・キッズがそれぞれ開催されました。コースレイアウトは上記リンクよりコロナ対応などもあり昨年は変則コースでしたので久しぶりのオリジナルコースなります。50Kは4箇所の登山道から安達太良山を登っておりる非常に険しいコースです。

【10Kは悪天候によりショートカット】

スタート前から大雨警報が出ていまして山岳班の現地の実際の状況を踏まえて山頂付近までは行かずに峰の辻にて折り返しコースとなりました。スタート前から降り続く雨、、というか今週毎日雨降ってませんでしたか?そうです降り続く雨により峰の辻からの下りの登山道はすっかり川のような状態、ときには沼のようになっておりました。これはトレイルランニング?という選手の声に頷くばかりでしたが皆さん元気で楽しそうでした。雨のお散歩登りは熱が生まれるので走らなくても選手には丁度良い気候でした。山頂付近は12℃ぐらいですが。

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【50Kは下りが危険】

毎年のことながらコース整備はされていますがコースに飛び出た木の枝や幹により下りでは複数名の頭部外傷が発生しました。場所としては和尚山からエイド・障子ケ岳から第一関門それぞれの下りです。

○どろどろ田んぼのような道で滑って転倒、張り出た木に前頭部をぶつける
○足元が気になって頭を上げた瞬間に木の枝に側頭部をぶつける

今回はこの2パターンにより発生したようです。
※晴れていると気持ち良い下りでスピードも出てガツンと大事故というケースもあります。

頭は裂ける様に傷は大きく、出血も多くなりがちです。
血が出る事にびっくりしますが頭蓋骨の中の脳周囲のトラブルも心配です。
白くま隊では出血対応をするだけでなく脳周囲のトラブルによる症状がないかも確認しています。のちに悪化するケースもありますので、その場で平気でも注意が必要です。今回は縫合が必要な傷も数件あり各自病院に受診となりました。

【頭を守りましょう!!】

もちろん激突しないことが一番ですが気を付けていても発生してますのでぶつかる衝撃を少しでも和らげたいです。キャップかバフタイプの布がおススメです。メッシュタイプのキャップは蒸れなくていいかもですが、今回はメッシュの下で傷は大きく出来ていました。当たった時にズレることが皮膚への衝撃を逃がすのでバフのように布が二枚以上ある形が良いかと思っています。この辺り商品を見ながら考察していきます。

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滑り台のようにおしりを着くように滑るのは怪我は少ないですが、前につまづいて前にダイブするのは危険です。狙ってするわけではないですが注意しましょう。

【山頂付近は非常に寒い】

環境保護区の関係で山頂付近では誘導スタッフが多く配置して歩行区間の案内をしています。12℃ぐらいの気温で吹きっさらしの環境で言うまでもなく寒かったそうです。ステップになり岩を見付けて上り下りを繰り返したり、5mほどの周回を走り続けたという方もいました。立ち止まっては低体温症になり危険ということです。悪天候でも走り続ける技術と体力があるならば大丈夫ですが「ずるずる地獄」で進めないという方は低体温症に注意して防寒は必須です。

山頂付近は寒いけど動いていれば低体温症にはなりにくい、ではどんな状況で低体温症に移行するか分かりますか?
「関門でリタイアを決めたあと搬送待ちの時間です」
今回も第二関門30km地点でリタイア・タイムアウトは非常に多かったです。リタイア搬送バスは随時ピストンしていますが、地図を見れば分かりますが第二関門(マウント磐梯)は安達太良山を挟んで反対側です。車で40分以上掛かりますので搬送も容易ではないのです。これはトレイルランニングのレースではよくあることです。少し標高が低い場所に下りてきて待機している時間ではありますが動かさない身体からは熱は生まれません。座っているだけで下がり続ける体温という状況です。リタイアバスを待つ間にお伝えしたこととしては3点あります。

①着替えがあれば着替える 防寒具あれば着る
②レスキューブランケット使う
③固形物あれば食べる

コースロストしたり、怪我で動けなくなった時と同じ対応です。

どれも対応出来る準備がない選手も多くいたように思います。
レースならば行方不明になれば探して救助もしますが練習や仲間との山行の時には無事でしょうか?自分は平気でも仲間が動けなくなることもあります。どんな天候でも山を楽しめるようになって欲しいです。

50K 完走率は44.7%というキビシイレースでありました。
DNS(エントリーしたけど出走なし)は30%程度と非常に多いです。悪天候の影響もありますが、コロナ禍で出走出来ない、出走するべきでないと判断した方が多い結果と思います。答えのない中での開催ではありますがコロナ禍での安全な大会運営についても白くま隊としては考えていきたいです。

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岳温泉といえば

その①
成駒のソースカツ丼!!ロースがおススメです!

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その②
アクティビティ好きのための温泉宿 mt.inn(マウントイン)

お湯ももちろんいいし!共有スペース広いし キレイにしてるし快適な定宿です。この写真は今回の学生インターンの一部です。みんな熱心です!!

コースとなる登山道非常に分かりやすいのでマウントインに泊って、試走してソースカツ丼食べて温泉楽しんで下さい!!