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「焦点距離」について勉強してみました

こんにちは、ポラックです。

今回は「焦点距離」についてのお勉強。

私が最初に買ったカメラはフィルムカメラのPentax SP

レンズはオールドレンズの定番
Super-Takumar 55mm F2」でした。

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この「55mm」という部分が焦点距離です。

単焦点レンズとズームレンズ

今時のデジタル一眼やミラーレスを買った場合、キットレンズとして28〜70mmなどのズームレンズを買う方が一般的なのかもしれませんがその28〜70mmが焦点距離です。

焦点距離が「50mm」という様に固定されているレンズは「単焦点レンズ」、
28〜70mm」の様に焦点距離を連続的に変化させることのできるレンズを「ズームレンズ」といいます。


焦点距離とは?

ではこの焦点距離とは一体なんなのかというと「レンズの主点からカメラの映像センサー(フィルム)までの距離」です。

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一般的に焦点距離が50mmくらいのレンズを「標準レンズ」といい、それより数字が小さいレンズは「広角レンズ」、数字が大きいレンズが「望遠レンズ」と言われています。

なので広角レンズは標準レンズよりもレンズの主点とセンサーの距離が近く、望遠レンズは標準レンズよりもレンズの主点とセンサーの距離が遠いということです。

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上の図はあくまでイメージで、実際のカメラのレンズは複数枚のレンズが使われています。

必ずしも標準レンズに比べて広角レンズの方が「レンズ自体の位置が映像センサーに近いわけではなくレンズの主点が近い」ということです。

レンズは構成型によって、主点の位置がレンズ群の前にあったり後ろにあったりします。
(その辺は光学の話しになるので、今回の趣旨はあくまで写真の上達の為ということで割愛します。)

では焦点距離(レンズの主点とセンサーの距離)の違いが実際の写真にはどう関係あるのかと云うと。

焦点距離の違う広角レンズと望遠レンズの違いで確認してみたいと思います。


広角レンズと望遠レンズの違い

「広角レンズと望遠レンズの定義」
焦点距離が
35mm以下「広角レンズ
20mm以下「超広角レンズ
と言われています。

それに対して
85mm〜135mm「中望遠レンズ
200mm〜300mm「望遠レンズ
400mm以上「超望遠レンズ
といいます。

厳密な基準はないそうですので、
大体このくらいという感じでしょうか。

「広角レンズと望遠レンズの違い」
それぞれのレンズで大きく違うところは3つ。
①画角
②遠近感と圧縮効果
③被写界深度とボケ

①画角

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さきほどの広角レンズと望遠の図を見ると。

標準レンズよりも焦点距離が短くなるとその分画角が広がるので、広い範囲で写真を撮ることができます。

色々とネットで調べると出てくるんですが、
自分でも確認してみることに。

所有するレンズから24mmと50mmと135mmのレンズを持って近所の公園で撮影してきました。

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上の3枚の写真は同じ位置から三脚を立てて撮っています。

焦点距離の違う24mmの広角レンズと135mmの望遠レンズだと、画角の違いによって写る範囲も大きく違うということがわかります。

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焦点距離の違うレンズを使うことで、
広い風景を撮ったり逆に撮りたい被写体のみを撮るということができそうです。

*『同じレンズでもフルサイズ機とAPS-C機では焦点距離が変わる⁈』
たまに「35mm換算」とか「フルサイズ」という表現を見聞きすることがあると思います。

それはセンサーのサイズを表しているんですが、フルサイズとAPS-C機では同じレンズでも画角(写る範囲)が変わってしまいます。

上の図の映像センサーが小さくなった(フルサイズ→APS-C)と想像した場合、画角が小さくなるのがわかると思います。

画角が小さくなるので同じレンズ(同じ焦点距離)でもフルサイズに比べて写る範囲が小さくなり、結果的に望遠で撮影した様な写真になるということです。

実際は焦点距離が変わっているのではなく、
画角が変わっているということですね。

②遠近感と圧縮効果

今度は中央にある木を同じ大きさになる様に、
自分が移動して写真を撮りました。

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それぞれ焦点距離は違いますが、
木の大きさは大体同じくらいになっていると思います。

木の大きさは同じくらいですが、
後ろの建物の大きさがそれぞれ違うがわかるでしょうか?

50mmの標準レンズに比べて、24mmの広角レンズで撮った方が後ろの建物が遠くなり、手前のアスファルトは近くなり遠近感が強くでています

逆に135mmの望遠レンズで撮った写真は遠くの建物がギュッと圧縮されて大きく写っています。(ちょっと角度をミスりました。。)

これが遠近感と圧縮効果です。

よく広角レンズは「パース」がつくとか聞きますが、このパースというのは「パースペクティブ(遠近感)」の略です。

焦点距離を変えることによって、
遠近感を強調したり圧縮効果を狙った写真が撮れるということですね。


③被写界深度とボケ

写真を初めて少し経つと、「被写界深度」という言葉に出会うと思います。

なんだか難しそうな言葉ですが、
簡単にいうと「ピントの合う範囲」です。

逆にいえば「ボケる範囲」とも云えます。

このボケには3つの性質があるようです。
1、F値が小さいほどボケる。
2、焦点距離が長いほどボケる。
3、被写体が近いほどボケる。

今回は焦点距離がテーマなので「F値」と「被写体との距離」を固定して、焦点距離が変わることによって被写界深度とボケがどう変わるのか実験してみました。

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今回も三脚を立てて被写体との距離を固定して、広角レンズの35mm、標準レンズの50mm、中望遠レンズの85mmでそれぞれF値は開放のf/1.4で撮影しました。

焦点距離が長い85mmの写真の背景は、
背景がとろけてなにが映っているのかわからないくらい大きくボケています。

85mmに比べると50mm、35mmと少しずつ背景のボケが小さくなくなっていますね。

今度はそれぞれの写真を、被写体が同じくらいの大きさになる様に切り抜いてみました。

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カメラの「FE2」の文字に注目してみてください。

焦点距離によってピントの合う範囲が違うということがわかると思います。

焦点距離を変えることによってボケの大きさを変化させたり、ピントの合う範囲が違う写真を撮ることができそうです。

被写界深度とボケ」に関してに掘り下げた記事です。


まとめ

今回は「焦点距離」をテーマに3つの特徴を確認してみました。

私はただファインダーを覗いた時に見えているものを撮るのではなくて、自分が狙った写真を撮れる様になりたいと思っています。

もちろん運や偶発性も良い写真を撮るためには必要かもしれません。

でも先ず「自分がなにを撮りたいのか」を掴んで、そういう写真を撮るためには「どんな機材でどんな設定で撮る必要があるのか」を知ることは大事な事だと思います。

今回実際に確認してみたことの中でも、
まだまだ掘り下げられそうなことがたくさんありましたので、これからも少しずつ実際に確認してみたいと思います。

*「標準レンズはなぜ50mm?」
人間の目の画角は約120度くらいで、
焦点距離でいうと12mmくらいの超広角レンズです。

ただし全範囲がきちんと見えているわけではなく、大体50度くらいの画角がちゃんと見えているそうです。

この50度くらいの画角が、
焦点距離の50mmに相当するので50mm付近のレンズを標準レンズというそうです。


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