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経済移民 vs 結婚移民の話題に乗る


水曜日のテーマは「話題に乗っかる」です。



最近の Twitter カナダ界隈の話題といえば、やっぱり移民について。

結婚で移民した人と、いわゆる経済移民としてカナダに来た人は違うとか、どっちがどうとか。

カナダの移民事情に詳しくない人のために念のため解説すると、これは育児界隈で言う

・母乳かミルクか
・帝王切開か普通分娩か
・働くか専業主婦か
・保育園か幼稚園か

みたいなやつです。

何度も何度も何度も話題になり、そのたびに「人それぞれ」「他人の決めたことに口出ししない」「どっちでもいい」「重要なのはそこじゃない」という結論が出るにも関わらず、忘れた頃にまた話題になります。

それと同じことがツイッターのカナダ界でも定期的に起きます。


自分以外のビザについて知ってる?


ところでカナダ在住、元在住、未来の在住者の方。

自分が申請したビザ以外のことってどれぐらい分かりますか?

もちろん、これを読んでいる方がもしプロ(=移民コンサルタント等)なら全部知っていると思います。留学エージェントで働いていても分かるかもしれないですね。

ですが、そうではない一般のみなさん。

自分のビザ以外どれぐらい知っていますか?

永住制度についてどれぐらい知っていますか?

たぶんよく分からないと思うんです。

たぶん、結婚で移民した人は経済移民プログラムに申請したことないと思うし、反対に経済移民は結婚の移民申請はしたことがないと思います(まれにあるかもですが)。

わたしももちろん自分のこと以外知りません。


移民って実は種類ありすぎ


移民って本当に複雑です。

わたしは経済移民の中の Skilled Worker 枠ですが、同じ経済移民の Canadian Experience Class の提出物や細かな条件は知らないし、競争率や必要なスコアも知りません。同じ経済移民の Skilled Trade 枠なんてもっと知りません。起業枠も、地方枠もまったく知りません。それ以外の無数にあるプログラムの条件を知りません。

配偶者や子どもがいない場合は、いる場合の申請手順は分からないと思います。

健康な方は、持病がある場合の証明については知らないと思います。

日本から申請した人には、カナダ国内からの申請方法は分からないと思います。

同じ経済移民枠ですらちょっと自分と条件が変わるだけでさっぱりなので、そんな状況で家族(結婚)移民について語れるわけがありません。

昔、結婚で移民した知人から「カップルとしての写真を送らないといけなかった」とは聞いたことがあるので、恐らくそういう証明がいるんだろうとは思いますが、条件は知りません。審査でどこをチェックされるのか分かりません。どれぐらいたくさんの証明が必要なのか知りません。申請料も知らないし、期限があるのかないかも知りません。

そしてきっと、結婚で移民した人は人で、同じ家族移民枠でも両親や祖父母のスポンサー、親族のスポンサーについてはほとんど知らないのではないでしょうか。

しかも、移民のルールは頻繁に更新されます。わたしが申請した2年前の情報ですらすでに古いです。恐らく、5年前に申請した人と今年申請した人では条件もまったく違います。10年前の条件なんてまったく知りません。

「経済移民」「結婚移民」となんとなく文字だけでイメージできそうな移民制度ですが、実はめちゃくちゃ多様なんです。

他人がどんな状況で申請をしたかなんて、分かりません。

一部の人たちは一体、なにをどうやって比較しようとしているんですかね。


経済移民 vs 結婚移民


ところでわたしの夫は日本人で、わたしの配偶者としてカナダに移民しましたがそれでも書類上は「経済移民」です。

わたしと結婚して来たので自動的に同じ経済移民です。でも、はんぶん結婚移民のよう感じですよね。

だって夫は職歴の証明いらないんですよ?

よく「経済移民=学校も仕事も英語もやって大変!だからすごい!苦労したからすごい!」と言われますが、ほとんど証明いらない経済移民だって実はいます。なんならうちの子どもたち(6歳4歳)だって経済移民です。

そう考えると、「結婚移民」「経済移民」で区別して優劣をつけようなんて無意味なのが分かりますよね。ただの書類上の名前でしかありません。

どちらもカナダに認められた移民です。

書類上のカテゴリーに囚われるひまなんてなく、わたしたちは母国を離れた身としてカナダで一生懸命生きていかなければなりません。

大事なのはそこです。


ちなみにこの話を聞いて、わたしの夫に対して「ずるい」とか「ラクしてる」とか「うまいことやったね」とか感じますか?たぶん感じないと思います。

たまたま配偶者(わたし)がカナダに来る事になったから一緒に住むためにカナダに来たんだね、そりゃ一緒に暮らすためには一緒に移民するよね、一緒にいられてよかったね、ぐらいにしか思われないと思います。なんなら「一緒にカナダについていくなんていい旦那さんだね」とも思われるかもしれません。

なのになぜか、これが日本人女性が結婚相手についていくパターンだと、悪く言われがちなんですよ。なんでですかね。どちらもたまたま行き先がカナダだったという同じことなんですが。

結局問題は結婚がどう、経済がどうではなく、女性に対する印象とか偏見とかそういうのなんじゃないですかね。

(日本人男性で結婚移民する人がそもそも少ないのもあるかもしれないですが)


取り留めなく書きましたが、結局カナダからしたら、カナダに何かしらの貢献をしてくれる人ならどんな枠だって関係ないです。

貢献できないと判断されたらそもそも移民はできません。

つまり、経済にしろ結婚にしろ、移民である以上何かしらカナダにとってメリットになれば良い…と、わたしたちは評価される側です。

大事なのは移民になったあとの生活で、いつまでも書類申請時のカテゴリーに囚われこだわっているひまはありません!


では!

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