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検察庁法改正案関連

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記事一覧

#検察庁法改正案から思うこと

2018年アメリカの中間選挙前、アメリカのポップ歌手テイラー・スウィフトは、女性や性的マイノリティの権利を軽んじる候補への不支持を呼び掛けた。

エンターテイメントと政治の関係が変化を遂げつつある。音楽や映画、スポーツの著名人が#metooやダイバーシティなどの政治的・社会的問題に意見する例が多くみられる。

テイラーは、これまで政治とは完全に距離を置いていた。政治的な発言はつねにリスクを背負う。

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#政権と検察の距離感(①検察組織と機構)

 検察は,国家社会の治安維持に任ずることを目的とし,検察権の行使に当たって,常に不偏不党・厳正公平を旨とし,また,事件処理の過程において人権を尊重すべきことを基本としています。(検察庁HPよりhttp://www.kensatsu.go.jp/gyoumu/yakuwari.htm

 しかし今、検察組織の信頼が揺らいでいる。

 検察官及び検察庁は,行政と司法との両性質を持つ機関であるため,そ

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#政権と検察の距離感(②検察の独立性)

 国家公務員法改正案と検察庁法改正案をまとめて審議するのはいかがなものか。政府は「定年延長」という同じくくりで扱おうとするが、切り離して考えなければ議論は深まらない。

 なぜ切り離して考える必要があるのか。検察庁法改正案に特例規定が盛り込まれているからである。

 特例規定には、内閣や法務大臣が必要と認めた検察幹部の定年を最長で3年延長できる。今回の法改正案の特例規定は、これまでの検察の独立性に

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#政権と検察の距離感(③検察権力)

内閣が東京高検検事長・黒川弘務の半年間定年延長した経緯

 今回の要因となったのは、おそらく検事総長への出世レースである。第49回内閣総理大臣杯検事総長レースに参加しているのは、黒川弘務と同期の林真琴である。

 官邸は黒川弘務の定年(2月7日)前に稲田伸夫検事総長が辞任し、黒川弘務が検事総長に就くシナリオを描いていた。だが、稲田伸夫が辞任を拒んだため、官邸は法解釈を変更して異例の黒川弘務東京高検

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