13私の勉強法2-2 標準的な問題集を繰り返す


■☆鉄則 標準的な問題集をくりかえすこと。

「基本重視+反復演習」これは、反復練習で基本問題を瞬殺できるようになることが目的です。
 したがって、演習問題の量はさほどいりません。
 とにかく反復できることが必要です。
 自習で一度解けても、しばらくすると忘れて、解けなくなってしまいます。解き方を忘れないようにするための反復です。
 繰り返さないと忘れてしまいます。試験は他の学生との勝負ですが「日々の勉強は忘却との勝負」です。
 また、繰り返すことで、次第と機械的に短時間で解けるようになります。そのうち「またこの問題かよ」と思うようになりますので、そうなったらもう解く必要はありません。飛ばすようにします。


 標準的な問題集を1年で最低3回できれば5回は解きたい。時間短縮のために、2周目、4周目は以前間違えた問題だけ演習するようにしてもいいです。

 そのため逆算して、1日に解くページ数を決める。間違えたりわからなくても、あまり気にせず解説だけ読んで、止まらず前に進むことが大事です。
 不思議なものですが、何もしなくても反復すれば自然と解けるようになります。継続は力なり。ただ同じことを繰り返しているだけなのに、自分が成長していることがわかります。

 なお、「同じ問題集」を繰り返し解いているからこそで、自分が成長している(前回は解けなかったのに、今日は解ける。)ことがわかるのです。
 次々に新しい問題集に手を伸ばしていると、勉強しているのに解けない問題が出てきて、成長を感じられません。「こんなに勉強しててもわからない事だらけなら、自分には才能がないのではないか」という気持ちにさせられます。

 大学入試の中堅校レベルだと、有名な問題集からそのまんま出題されていることがありますし、上位校でも問題集の問題がアレンジされて出ていることがあります。
 演習中心の勉強が進んでくると、「見たことがある問題に気がつく」という現象はよくありますが、これもメリットだと思います。
 模試などで「知っている問題と同じだ」と、気がつけること自体が嬉しくなり、成長実感につながっていきます。

◾️ 副案
 別の考え方として、同じ水準の問題集を3冊程度解くという方法はありだと思っています。
 A社の問題集、B社の問題集、C社の問題集で、どの社でも取り上げられている問題は、重要かつ頻出の問題であり、1社しか取り上げていない問題は、マイナー問題であるという推測が働くため、出題頻度を反映させた効率的な学習には繋がりやすいと思います。

 ただし、演習を繰り返す目的は、頻出問題潰しだけでなく「自分がミスをするところ」のチェックであるので、自分が間違えた問題だけは、再度解き直さなければ、せっかく「解けなかったこと」を確認した意味が無くなってしまいます。
 したがって、色々な問題に手を出す場合も、間違えた問題を解き直すための2周目は必要です。


■ 問題は解けなくていい 止まらず進む
 問題集を解くときに、わからない問題で、悩む必要はありません。ちょっと考えて、わからなければすぐに解答を見て構いません。
 「今の自分にはその問題が解けないということがわかった」ことが大事で、そのために演習をしています。

 問題を見たときに、「自分が解ける問題」か、それとも「解けない問題」か分かる事には大きな意味があるので、解けない問題のリストアップのために問題集を解く、というのが、演習中心主義の目的です。

 本当に苦手な問題なら、本番でもパスしてもいいと思います(それが可能な試験に限りますが。)。試験は点をとりやすい問題から解いていっていいのだから、問題を見て、「この問題は簡単な問題だ」「これは苦手な問題だ」という見分けができることは、とても大事です。

 そして、日々の勉強は、苦手克服をして、「解ける問題」を増やし、「解けない問題」を減らすためにしているのだから、次のステップとして、「何がわからなくて答えが出なかったのかを知ること」が重要となります。
 これをしないと、「わからない」ことがわかったで止まってしまいます。

 問題文で何を聞かれてるのか意味がわからないとか、文章の用語がわからないというのでは、基礎知識が不足していると言わざるを得ません。
 問題を読んで何をすべきかわかるが、解いてみたら正解でなかった。(数学などが典型)
 そのとき、解答・解説を読んで、自分がどこでつまずいたミスをしたのか、わかるのであれば、問題は特にありません。
 同じミスを2度としないよう、「躓いたところをメモに残して」、次の問題に進むだけでいいでしょう。メモ残しについては、別項目で書こうと思いますが、自分のミスの内容を問題集の解説ページの余白に書き込んでおくのです。

 すると、何度も演習を繰り返してくると、自分がミスをするパターンというのがわかってきたり、基本的事項の認識が不十分な箇所が見えてくるので、自然と対策も取りやすくなります。

 なお、一番タチが悪いのが、解説の方が間違っている問題集です。ときどきあります。
 私自身、司法試験用の参考書の原稿作成のアルバイトをしたことがあるので、分かるのですが、問題集の編集者も天才ではありませんので、一生懸命調べてもよくわからないことをごまかしたり、自分の見解だけで執筆していることがあります。
 学習の目的は試験の合格なので、学者のように研究する必要はありませんが、解説が不十分なため、謎が解決できないのでは時間の無駄です。自習中に解説が納得できなければ、第三者に聞いてみたほうがいいです。
 予備校講師や学習仲間の存在が本当に助かるのは、こういう場面です。

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