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#KuTooに関して個人的に思う事

お久しぶりです。ほとんどの人は初めまして。

以前に勢いでnoteを書いたはいいものの、ネタがいくら転がっていようとめんどくさいので記事は増えませんでした。今回書こうと思った理由なんですが、フェミニストの石川優実氏がいろいろあった(荒)ことをご存じでしょうか?

その中で下記のようなnoteを読みました。

トゥーンベリ・ゴンさんのnoteをいつも拝見させて頂いてるんですが、今回なんだか指の隙間から私の感情が零れ落ちるのを感じました。
他人の書いたnoteなので当然なんですが。

なのでたまには自分の考えやお気持ちを書き連ねて、他人に読んでいただくのも悪くないのではということで書きたいと思います。

内容は論考や論点整理という体をとってしまうと、取り繕うのがいちいち面倒でやる気をなくすので、個人の感想という事にします。

♯KuTooの定義やら、どんな運動なのかという事はゴンさんのnoteとか石川優実氏のツイッターとか、まとめサイトとか読んでください。

あ、もちろん引用の許可は頂いています。(笑)

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ではスタート。


1.百害あって一利だけ。

まず私は、女性がハイヒール(以下ヒール、パンプスも含むものとする)を履くことを快く思っていません。反対です

私はとある医療資格(その資格如何で発言内容を評価する人が多そうなので内容は伏せます)を持っているんですが、医療関係者の私から見て、ヒールは百害あって一利だけです。

・外反母趾のリスクを高める。
・変形性膝関節症のリスクを高める。
・姿勢が悪くなり様々な痛みの原因になる。
・捻挫や骨折の原因になる。
・運動能力が低下する。

等々です。

要するに「人間本来は足全体が地面についてる状態が自然なんだから、ヒールなんか履いてたら歩きにくいし、不調をきたすのも当然」という話です。

支持基底面とか重心位置とか、足の底屈がとか理屈はありますけど、体に悪いというのはイメージできると思います。

正直な気持ちで言うと、「ヒール履いてるせいでしたケガやのになんで医療費使われるねん。おかしいやろ!全額自費でやれ!」とも思うんですが、それを言い出したら

生活習慣病のほとんどなんかは保険適応にならなくなるので言いません。国民皆保険って日本が誇る素晴らしい制度ですもんね。

日本って素敵。

ちなみに、ヒール履いてグネって骨折した患者さんの治療にあたっている時
「ヒールって体に悪いですし、こんな事にもなるのであまり履かない方がいいですよ」とお伝えしたところ

可愛いからいいんです
とにっこり笑ってました。

それで良いんですよ。

医療者としての立場として履かない方が良いと思いますし、姿勢が崩れて美しく見えないので履かないで欲しいです。

でも「可愛い」とか「綺麗」とか「足が長く見える」とか履く人にとって
一利あるのなら止めてはいけないんです。

自由って素晴らしい


2.強制ってなんだ

じゃあ♯KuTooに賛成なの?って聞かれたら靴を自由に選べるようになるのは賛成です。しかし石川優美氏やこの運動を支持するかというと疑問です。

#KuToo (クートゥー)は、日本の職場で女性がハイヒールおよびパンプスの着用を義務づけられていることに抗議する社会運動である。MeTooをもじって「靴」と「苦痛」を掛け合わせた造語である。あくまでも、運動の主眼は男性にはない服装規定を女性に課すこと自体を問題視することによる「女性だけがヒールを履かなくてはいけないことへの署名活動」であって、「安全の方面からの署名を出した訳じゃない」ことに留意すべきである。
https://ja.wikipedia.org/wiki/KuToo

とあります。

まあこの文面からは明らかに悪意を感じるので(感想)実際にそのような事を言ってるのかはわかりませんが(確認がめんどい)

この運動に参加している人の意見として「自分は会社でヒールを強制されているので、上司とこのような交渉をした」という意見は見たことがなく
「せやせや!」「女性は差別されてるんや!」「社会に強制されてるねん!」「こんなケガしてん!どや!」といった意見ばかりが目についたように思います。

私は医療職なので職業柄、「ヒールを履くのは禁止」されていて、スニーカーやナースシューズ(サンダルタイプや、かかとの高いものは除く)が推奨されていました。

妻についても、一般的な会社員ですが「派手なものは避けろ」以上の規則はありません。基本的にはスニーカーを履いて行ってますし、雨の日は長靴で出勤しています。最近このような規則になったわけではなく、昔からこのような規則です。

服装についても「派手でなければ」だけで自由です。
ちなみに男性は「革靴、スーツ、ネクタイ」と決まっています。

アホとちゃう?と思いますね。

私の周りの話を聞く限りでは、男性のみが服装の規定があって(または厳しく)女性は自由、染髪も女性のみ自由。
というところが多く、次いで男女共に規定されているという印象です。

まあ、いわゆる会社員をしている友達はあまりいないので、世間一般と乖離しているかもしれませんが。

まあ「男性の方が苦しいねん」って事が言いたいわけではなく、「女性差別」だとか「社会からの強制」というのは苦しいんじゃないかなという話で

会社の規則」以上のことはないと思います。会社によってそれぞれ違いますしね。

3.規則を変える必要がある?

ごく個人的なエピソードなんですけど、私は服装規定の問題で会社を辞めたことがあるんです。「ネクタイ」なんですけどね。

私の体の特徴として、顔がむっちゃでかいです。正確には頭がですけど。

どのくらいでかいかというと、その会社で仕事せずに一日中「顔でかいからや!」のくだりで遊んだことがあるくらいですね。でかさの程度の問題ではないと思いますけど。

そして、首が太い。普通の紳士服売り場では首周りのサイズがないくらい。さらにめっちゃなで肩。

トータルすると熊みたいなフォルムをイメージしてもらったら良いと思います。顔はコアラ似ですけど。

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さておき、そのような体型のため肩や首に負担がかかりやすいんです。
その体質でネクタイを巻くと違和感が大きいんです。

時々なら大丈夫なんですけど、毎日となると首の筋肉が炎症を起こしてしまいました。

「なんとなく首痛いなー」から始まって徐々に強まり、最終的には寝転んだり起き上がったりするのに激痛が走るため、

「5分くらいかけて痛くない体勢を探りながらゆっくり寝転ぶ」や

そんなことをしていられないので「痛みに耐えるためにシャーオラァアアアアア!!!と叫びながら起きる」

などしていました。

あと、痛みで姿勢がさらに悪くなり、手の指がしびれたり動かなくなったり時々しました。胸郭出口症候群ってのです。興味があればググってみてください。

まあそんなこんなでネクタイをまいて仕事をするのに限界が来ていたんですが、その当時やっていたのは「営業」です。

知らない人に話を聞いてもらって何かを契約してもらう仕事でネクタイなしは正直きついです。
ネクタイなしの時点で胡散臭い(その世間の風潮の是非は置いといて、実際そうなっている)

私首に炎症を起こしてしまってネクタイが巻けないんですけど、中身は真面目ですし変な人じゃないんでお話聞いてください

なんて言ったら余計に胡散臭くて絶対仕事になりませんよね。

だからノーネクタイで成績を上げることは私には不可能だと思いましたし、上司が許さないこともわかりきってる。

休んで治してまた復帰してもまた炎症起こします。だから仕事辞めました。

面倒なだけですし、他に仕事なんてたくさんありますし、お金も貯めて医療資格取りに行くつもりでしたし。

体型ってごく個人的な理由で規則の方を変えろってのもおかしな話ですしね。

ここから言いたいのは「不幸自慢」ではなく、「規則には合理的理由がある場合がある」、「規則をわかった上でその会社に入れ」、「嫌なら会社を辞めろ」、「合理的な理由がないのなら規則を変えるように会社に働きかけろ」あたりですかね。

4.会社は社会だが社会は会社じゃない

ここまで書いてみて、「ヒールは体に悪いから履かない方が良い」「変えられない、変えない方が良いルールだってある」「合理的じゃないルールなら変えよう」みたいなことを言ってきました。

「結局♯KuTooに賛成なんじゃないの?」って思いますよね。

まあ概ね賛成ではあるんですよ。
でもやっぱり「ヒール強制は女性差別だ!」「だから社会を変えろ!」は腑に落ちません。。

そもそも「社会」ってなんなんですかね?まあ概ねには「共通の何かをもった人々の集まり」みたいな意味だと思うんですけど(調べるのが面倒)、

「社会」という言葉を口にするとき「(自分が構成員である)」というのが大前提ではないでしょうか。

であればAさんが籍を置く「会社」はAさんにとっての「社会」ですけど、Bさんにとっては「社会」とは限らない

よって「会社は社会であるが、社会は会社じゃない」です。

だから会社ごとに何かしらの理由があってヒールを規則としている、
その理由が合理的であったり、合理的でなかったりするのが考えられるわけです。

で、合理的でない会社につとめててヒールを履きたくない人がその会社を変えれば良いだけで、「社会を変えろ」となる意味がわかりません。

大体、「社会が強制している!」という理由で

「会社にパンプスを履かせる規則を作ることを禁止しろ!」って

社会に強制させる」っておかしな話だと思いませんかね?

「自由な靴を履けるようになればそれで良いじゃないか」という人もいるかもしれませんが、自由を舐めてはいけません。


私は校則のない高校に通っていたんですが、そこそこの進学校だったんです。

「進学校だから自分で考えて、真面目で大人しい格好するから校則がないんやなぁ」とかってよく勘違いされるんですけど、

実際は「ゴリゴリの金髪で乳首見えそうなぐらい谷間の開いた服着て、ワカメちゃんくらいのミニスカートを履いた女」とか

髪の毛は真っ白なロン毛で、ギタラクル(イルミ)ばりにピアスしまくった男」とかが普通にいたんです。

私も下品でない程度には染めてましたし、夏場は楽なのでサンダルでした。

で、中途半端に派手な格好してるやつは街の不良に殴られたりカツアゲされたりしていました。

要するにこの校則がない理由は
進学校なんだから服装によって偏った評価を下されることや、それによるリスクがあることは理解できるよね?その覚悟があるなら好きにすれば良いんじゃない?」というまさに

自由(責任)」を重んじた校則なわけですね。

このシステムを靴だけでも会社に導入してみましょうか。
ちょっとヤバいですね。

「じゃあヒールじゃなくして別の規則にしたら?」って話になるんですけど、それだと「どんな靴?」になると思うんですね。

明確に「禁止されるべき靴」を規則に書くことができなければ制御できません。

だから規則を作った人の怠慢で「ヒールでいいや」ってなってるとは思うんです。

でも、その規則を作ったのはおそらく多くは女性で、少なくとも女性に話を聞かなかった会社はないんじゃないかな?と思います。

5.私の考えるKuToo運動

「景気ようKuToo運動の事けなしてはりますけど、さぞかしええ案があるんでっしゃろね?」ってなると思うんです。

私の考えるものは

ヒールが嫌な奴は自分で会社の規則を変えろ。」です。

そして「それを♯KuTooで共有しろ」です。

こうすると
「規則になった合理的な理由」や、
「会社との交渉の仕方」や、
「非合理的な理由を見抜く視点」や、
「交渉材料になる科学的根拠」や、
「実際に変わった会社の実績」

等が蓄積され、どんどん有利になっていくと思うんです。


そしてそれがある程度溜まれば「ヒール規則を無くす交渉のためのガイドライン」みたいなものを作ったら良いと思うんです。

それ使って会社からヒール規則をなくしていきましょう。やったね。

しかしながら、これまでの「♯KuToo」を見てみると、「不幸自慢」「愚痴」「被害者アピール」等で埋め尽くされています(個人の感想です)。

結局「自分はヒールを履きたくないけど、実際に動くのはめんどいから日本全体で禁止してほしいなぁ。

ってことなんですよ、きっと。
なんだか私はすごく既視感を覚えます。

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出典:冨樫義博 『HUNTER×HUNTER 36』

小学生の時、「このクラスのやつ全員嫌いやから全員消えて欲しいわ」ってやつがいて、

お前が消えたら全員消えたのと同じになるやん(真顔)

と言われていたのを思い出しました。余談ですが。

まあ「自分でやりゃいい」んです。それこそフェミニズム(女性の主体性の獲得)ですから。

6.まとめ

まあ色々言ってきましたが、「社会運動としてやるなら、合理的思考をもとに実現可能かつより良い手法を選択せよ」ってことです。他人は合理的理由なく行動に移すことは稀であり、社会もまたそう簡単には変容しないんです。あえて端的に言い換えると

「やるなら本気でやれ」に尽きると思います。

で、最初の方だけ名前が出てきた石川優実氏なんですけど、「私の考えた運動でみんなハッピーになったらこんなに素晴らしい事はない」っていうお考えならとっても素敵なんですけど

私の考えた運動なんだから全員私の思うとおりに動け。勝手に交渉するな。私が動いた時だけ社会は変われ。私の手柄だ。

という風に考えているとしか思えません(個人の感想です)

だから結局言いたいことは「♯KuToo」は良いけど「石川優実氏は嫌い」ってだけですね。(個人の感想)


長い長い個人の感想分を読んでいただきありがとうございました。みんなの力でみんなが幸せになれるような社会をつくっていけたらいいですね(にっこり)。

では失礼します。

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