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2枚ある「こみやトモカズさん」のSM-Pプロモカードと、「通信進化」から広げるポケカの昔話

ちょうど昨年の12月に拡張パック「タッグボルト」が発売しました。

当時、新しく登場したタッグチームのポケカ「ピカチュウ&ゼクロムGX」、通称「ピカゼク」が猛威を振るっていた環境から1年が経ったことになります。早いものです。

 しかし1年経った先日のトーナメントCL愛知2020では改めてピカゼクが優勝と、蓋を開けたら「タッグボルト」に始まり「タッグボルト」で締まる、なんとも感慨深い2019年のポケカでした。

関係各位の皆々様、今年もお疲れさまでした。

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 そんな2019年を代表すると言って過言ではない拡張パック「タッグボルト」を、BOX購入することで手にできたのが、プロモカード「イーブイ&カビゴンGX」だったのを覚えていますでしょうか?

 古くからのポケモンカード・イラストレーター「こみやトモカズさん」が担当する、暖かさあふれる唯一シーンを切り取った特別なイラストのポケカです。

《 297/SM-P イーブイ&カビゴンGX 》

イーブイandカビゴンGX

特徴的なイラストを見て、1年前を思い出した方はきっと多いと思います。

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 というわけで、プロモカードを読むnote、今回はイラストレーター「こみやトモカズさん(@asiru3dozen)」のSM-Pプロモカード2枚の紹介と、氏の最初期のプロモカードである「通信進化キャンペーン カイリキー」から少しポケカの昔話を広げていこうと思います。

さて自己紹介が遅れました。

皆さまごきげんよう、ポケカのプロモカードをひたすら紹介している「ポケブーン」です。


では、「SM-P」のプロモカード2枚から紹介まいります。

1.こみやトモカズさんのSM-Pプロモカード2枚

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1.《 286/SM-P コダック 》
2.《 297/SM-P イーブイ&カビゴンGX 》

■ムンク展とのコラボ

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ムンク展Xポケモンカードゲーム コラボプロモの1つ「コダック」をこみやトモカズさんが担当されました。

コダックの後ろには、ゴーストとゲンガーの影がいます。
あと右下に「ヤミラミ」がいますね。ヤミラミですよね??ビックリした、今気付きました。

左下の影はわからないです。
何だと思いますか?わかった方、よかったらコメントで教えてください。

2018年11月2日~、全国のポケモンセンターで拡張パック2パック購入ごとに1枚プレゼントで貰えた「コダック・イーブイ・モクロー」のうちの1枚

その他にムンク展コラボを担当されたイラストレーターさん達のプロモカード紹介は次をどうぞ

・ピカチュウ「伊里日 葉 さん」
https://note.com/pokeboon/n/n7bb131aa6ed8

・イーブイ「にしだあつこさん」
☞ https://note.com/pokeboon/n/n105e3f04e697

・モクロー「石川ヒデキさん」
https://note.com/pokeboon/n/n6869b4f39251

・ミミッキュ「Hasunoさん」

そして2枚目のプロモ、イーブイ&カビゴンGXです。

■タッグボルトのBOX購入特典

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冒頭の紹介
 +BOX購入特典プロモ紹介
 +英語版の紹介
☞ https://note.com/pokeboon/n/n4a21d24ac86f

すでに当noteで過去いくつか紹介ずみですが、改めてご紹介します。

《 297/SM-P イーブイ&カビゴンGX 》

 日本では、2018年12月7日~拡張パック「タッグボルト」を1BOX購入した人に1枚プレゼントされたプロモカードになりました。

 さらに英語版は、2019年3月1日~「TAG TEAM Tin」シリーズの1つにプロモカードとして入りました。

《 SM169 Eevee&Snorlax GX (イーブイ&カビゴン) 》

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色合いが綺麗すぎて、個人的に強く好きなGXポケカの1つです。キラキラの光り方がまたイラストと合っていて、実物はもっと雰囲気がよいですよ。

日本語版も英語版もまだまだ入手は簡単だと思います。

SM-Pのプロモカードは、以上の2枚でした。

その他の、こみやトモカズさんイラスト担当ポケカは次の公式リンクよりご覧になれます。

近年のプロモカードも、上のリンクから確認可能です。

2.近年の3プロモカード (BW-P, XY-P)

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《 021/BW-P ゾロア 》
《 XY-P コダック 》
《 223/XY-P ヒノアラシ 》

 画像左から、「ユニクロ特典のゾロア」、次いで通称「増田のコダック」、そして、パッケージが無駄に大きなサイズ感で笑ってしまう「スペシャルセット ホウオウ+ルギア」の中に入っていた「ヒノアラシ」の3枚です。

すべて入手難度は高めだと私は思います。

増田順一さんモチーフのコダックは、カードが持っている"その背景"から人気のプロモカード。

コダック is どこ? in ガラル

 そのほか近い年代として、PCG-Pのプロモシリーズに、かなり気の抜けたゴマゾウくんがいますが、このあたりになると公式では確認ができないようです。

《 071/PCG-P ゴマゾウ 》

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 それで、私が今回触れたかったのは上で紹介したプロモカードのもっと前、1998年代の最初期「こみやトモカズさんプロモカード」になります。

それが、いわゆる通信進化キャンペーンのカイリキー

3.通信進化キャンペーンの「カイリキー」

「岩でジャグリングするカイリキー」の誇らしげな表情

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 こみやトモカズさんのこのカイリキーは、1998年に行われた「通信進化キャンペーン」で入手できた特別なプロモーションカードです。

 ポケカの裏側が今と異なるデザインで、公式では「ファーストデザイン」と呼ばれるポケモンカードになります。コレクター間では通称「旧裏面」として、広く認知されています。

 カードの右下に★レアリティを持っているので普通のキラポケカとして見られることがありますが、れっきとした限定配布のプロモーションカードで、しかも入手方法が面白い、ポケカのプロモカードらしいプロモな一枚

コレクターさんなら知っていて当然レベルなプロモです。
なので旧裏面にも興味ある方は、抑えておいた方が間違いないと思います。

98年当時の入手方法の流れを箇条書きで書きます

★通信進化キャンペーンの流れ

1.「ポケモンカード 拡張シート 第3弾」をジャンボカードダス機から入手する

2.拡張シートから「マサキのパソコン」カードを探す。

3.応募用紙に必要事項を記入して、封筒に
 ・「100円切手1枚」
 ・「マサキのパソコンカード1枚」
 ・「ゴーリキー(ワンリキー)1枚」
 ・「応募用紙」
 の4点を入れ「通信進化キャンペーン」係宛へ郵送する。
(応募用紙は、拡張シート第3弾に付属)

4.通信進化キャンペーン事務局から、「カイリキー」へと進化したポケカが送られてくる。

キャンペーンは、1999年4月末日まで行われました。

ちなみにカイリキー以外の選択肢として、4つのポケモン「フーディン」「ゴローニャ」「ゲンガー」「オムスター」も同様のプロモカードがあります。

つまり全5種類のプロモカードがある当時のキャンペーン限定ポケカで、言うまでも無く比較的珍しい方のカードです。人気プロモの1つでもあります。

 応募総数に基づく実際の流通枚数など、細かい情報は当時の情報誌ポケモンカードトレーナーズに書いてあったりしますが、「通信進化キャンペーン」については、有識者の方々がネットに埋めた情報が多数ありますので、興味がある方は一緒に次の情報などをぜひどうぞ。

■通信進化って??の背景

 何も知らない方向けに「通信進化の背景」まで伝えられたらと少し説明させていただきます。今の30-40代はほぼ確実に知っている情報です。

最初のポケモン(ポケットモンスター赤・緑)は、「ゲームボーイ」という携帯ゲーム機でプレイするソフトでした。今のスイッチLiteのようなイメージ・・でしょうか。

 それでゲーム内では、「ゴーリキー」から進化する「カイリキー」が、レベル上げ進化ではない「通信進化」という特殊な方法で進化させる必要がありました(今の「通信交換」での進化に似ている)

これ今では想像が難しいと思いますが、2台のゲームボーイを「通信ケーブル」という物理的なコードで繋ぎ、ケーブルを介したポケモン交換を行う方法で進化させます。

「通信ケーブル」を持っているだけで学級ヒエラルキー上位にいける神アイテム。👇 CMでも振り回しているひも状のアイテム

「フーディン」「ゲンガー」「ゴローニャ」も同様の方法でしか進化できませんでした。(オムスターはレベル上げ進化)


ここらでピンッと繋がって欲しいのですが、ゲームでの通信進化の方法を、当時のポケモンカード販売担当元であるメディアファクトリーがポケカで再現したのが「通信進化キャンペーン」にある背景なのでした。

まさに「プロモーション」カードという感じがしませんか?

いろいろ今だと考えられないような内容で、羨ましく思います。


■こみやトモカズさんの通信進化カイリキーイラスト

 プロモの入手背景について説明したところで、イラスト部分も触れていきたいと思います。最も触れたかったところです。

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 誇らしげに、岩を使ったジャグリングを披露するカイリキーが素敵すぎるイラストですが、よくみるとカイリキーの周りにはほかのポケモンたちが見え隠れしているんですね。

 のちに再録されたポケモンカード★web版のカイリキー(画像右側)だと、さらに見切れてしまってわかりません。かろうじてドードー・エビワラーらしき頭部が確認できる程度になります。

しかしこれを確認できる方法があるのです。

その方法で見たら、カイリキーの周りを囲んでいるポケモンたちは、次の5匹になります。

・ドードー
・ピカチュウ
・プリン
・エビワラー
・ビリリダマ

1つのポケモンカードの中に複数のポケモンが混在するプロモカード」については、サン&ムーンから多くみられた傾向のポケカでしたが、古くはなんと98年からだったのですね。

私は、姫野かげまるさんのポケモンカードになったワケ「ヒマナッツ」くらいからだと以前noteで書いたことがあるのですが、間違えていました。
勘違いさせてしまった方すみません。

 それで、この見切れたポケモンたちを確認する方法というのが、「英語版のカイリキープロモ」を見ることです。

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英語版は、2002年のPokemon Leagueで配布された初期のBlack Star Promo。日本のイラストと違ってポケモンたちが見切れていないのが確認できるかと思います。

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拡大しました。

 さらに私は、「誇らしげ」・「誇らしげな顔」とカイリキーを読み取っていましたが、実はそんなことない。

カイリキーは汗まみれになって必死でジャグリングを披露していたこともわかりました。

最初の日本語版だとホロ加工で隠れて汗が見えません。

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同じカードでこんなにも表情が違うポケカです。

当時からちょっとネタっぽいカイリキーは、こみやトモカズさんのイラストでさらに魅力的になっていますね。

カイリキーの海外人気の影響か、通信進化キャンペーンプロモのうち英語版のBlack Starになったのは、「カイリキー」だけです。


他にも、こみやトモカズさんのプロモは、「コロコロコミック付録のカモネギ」や、「トレーナーズのドーブル」などがあります。すぐわかる特徴的なイラストです、ぜひメルカリやフリマアプリで探してみてくださいね。

少し入手は難しいですが、旧裏面や英語版のコレクションも面白いですよ!


こみやトモカズさん(@asiru3dozen)

こみやトモカズさんのポケカ



次回は、ポケカでわかる「サン&ムーン御三家の禁断秘密」に触れたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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