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マネジメント失敗談 見えなかったキャリア志向…

こんにちは!
マネジメントyoutube「ポケカルビジネスTV」のヒガキです

今でも苦手意識はありますが、
昔は死ぬほどマネジメントが苦手で、多くの失敗をしています。

今日は今日はそんな失敗談の中から、
メンバーのキャリア志向(やりたいこと)をしっかりと把握しないと!と思った失敗談です。


ある時僕のいた部署(WEBメディア運営・マーケティングチーム)に
営業から3年目くらいの若手が異動してきました。

当時の僕らの部署は、社内では重要視されていないポジションだったためか
チームメンバーが増える際は、
専門的な知識やスキルを持った中途社員が入社してくることはなく
決まって営業などの部署から若手の社員の異動がメインでした。

異動してきた彼も多分に漏れず、WEBに関する知識は0
数字をどう見て、どう仮説を立てていくか?など
1から教える必要がありました。

ただ、逆に言えば
既存のメンバーたちもそこまで知識が多いわけではなく、
彼がすぐ追いつき追い抜くこともできるチャンスな環境でもありました。

当時の僕の認識では(誤解かもしれませんが)
僕の部署に来るメンバーは、どちらかという前部署で良いパフォーマンスができていない人で、
彼もまた同期が表彰など評価をされる一方で、あまり良い成績をおさめていなかったはず…(僕がそう思い込んでいただけかも、間違っていたらごめん。)

この異動はチャンスにできる!
みんなを見返すぞ!

と声をかけて、彼の教育を始めました。

もちろん彼も「表彰目指したいです!WEB勉強して、やったります!!」と頼もしい返事。よし、僕も頑張るぞー!!


教えても教えてもできない。

だが、教えても教えてもなかなかできるようにならない。

・終わっていない状態でも残業しないですぐ退勤してしまう
 →終わっているつもりだが、空欄が残っている。深堀が足りないなどのケースもあり
・参考書渡しても、全然勉強してこない

とにかく圧倒的に量が足りない状態


僕「結果出したいんだよね?WEB覚えたいんだよね?」

彼「はい!」

僕「だったら、まずやり切らないとだめだよね?家でも勉強しないと」

彼「はい!」

それでもあまり変わらず。。

だんだんとヒートアップした僕は

ふざけて絡んでくる彼に対して
「ふざけてないでやれ!」「とにかくやり切れ!」と厳しく言うことも。
※ふざけて絡んでくれる関係性ではありました。



まさかの上期、表彰結果


そんな調子で半年が経過、
当然彼が目立った成果を出せるはずもなく、
ちょっと悔しい思いで、キックオフ(半期に1回の全体MTG)に参加しました。

そしていよいよ表彰の時間、

「表彰者は…」
結果出てなくても、万が一。と、ちょっとドキドキしてしまう僕

「…ヒガキさん」
へ?まさかの僕が表彰対象

そして、受賞のお祝いスピーチを彼がしてくれることに

え?逆だよ。
俺は、お前に受賞してもらうために頑張ったんだよ。。。
と受賞はうれしいもののなんだか複雑な気分

なぁ、お前 そんな笑顔でスピーチしてくれるなよ。
次は本気で表彰狙わないか?

彼の柔らかな笑顔のスピーチを聞きながらそう思ったものでした。


最悪の手段を使う


絶対結果ださせる!
さらにスイッチの入った僕はここで最悪の手を使ってしまうことに

彼と遊んでいた同僚に
「大事な時期だから飲みや遊びに誘わないでくれ」と
お願いメールを送ってしまったのでした。

これは10年くらい経った今でもめちゃくちゃ反省しているやりすぎた最低なこと。踏み入りすぎでした。

唯一の救いは、
そんな厳しいコミュニケーションをとっていても
彼がなぜだかポジティブに絡んでくれたこと。

もともと彼のコミュニケーション能力が高い(大人だった?)のもあるし
もしかしたら、筋肉好きの彼とよく筋肉の話とかしていたせいかも(笑)


突然の退職の報告

やっとのこと少しずつ成長が見られ始めてきた
下半期の途中のある日、彼から会議室に呼び出されました。

「ヒガキさん、
社内発信がある前に伝えたいのですが、

俺、会社辞めます。」

え?辞める。。。

「ずっとなりたかった消防士、受かりました!」

え?
消防士になりたかったの…?
俺、それ知らなかった…

でも、この瞬間にすべての謎が解けました。

どうして、残業しないで帰宅していたのか。
どうして、参考書の読むスピードが遅かったのか。

彼は夢である消防士になるためのトレーニングや勉強をしていたのです。
消防士になるという大きな夢があり、
その下に、今の会社で結果を出す。という小さな夢がある
大きな夢に向けて努力をしている中で、小さな夢への努力はむずかしかったんだな。と。

僕は彼の大きな夢の話を聞こうともせず、
彼の小さな夢を僕の勝手な偏見で大きく見てしまっていたのでした。

結果、お互いの優先や業務における学習の方向性・スピード感がズレたまま
ずっとやってきてしまったのでした。

はやく言ってよぉ~

「まじか、そんな夢があったのか。おめでとう!!」
逆にスッキリして、心からそう伝えたのを覚えています。

そして、その夢をきちんとヒアリングできなかった
自分のコミュニケーションをめちゃくちゃ反省しました。


今、消防署をみかけると


今、家に帰る途中に消防署があります。
消防士さんが訓練しているのを見かけると、ついつい全員の顔を確認してしまいます。

間違ったことを謝りたいのかもしれない
自分の失敗を思い出し、初心を忘れないようにしたいのかもしれない。
なんだかよくわからない気持ちで。

ただ、一つ言えるのは、
いつか会えるかわかりませんが、消防服に身を包んだ彼を見かけたいな。
と思っています

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