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更年期障害と離職について公認心理師が考えてみました。

 こんにちは。人生100年時代、働く期間は、昔と比べてとても長くなってきていますね。また、働き続ける女性も増えてきています。そこで働き続ける女性の悩みも変化してきています。そこで、更年期障害と離職について公認心理師が考えてみました。

女性のキャリアと健康のバランス

 近年、公私ともに女性は忙しく、バリバリ働く女性も増えています。更年期障害に悩む40歳から50歳代の女性もいまや企業にとっては貴重な戦力です。しかし、更年期障害を理由に離職を考えてしまう女性も少なくないのではないでしょうか。更年期障害とは、通常、40代から50代の女性に現れるさまざまな体調不良や情緒不安定などの症状のことです。ホットフラッシュ、不規則な月経、睡眠障害、気分の変動、認知機能の低下などが含まれます。これらの症状は、女性の日常生活や職場でのパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。ホットフラッシュや睡眠障害で、仕事中の集中力の維持は難しくなることがありますし、気分の変動やストレスによって、仕事仲間との関係がぎくしゃくすることもあるでしょう。また、これらの問題が積み重なってくると、女性としては離職を考えてしまうことがでてくるかもしれません。しかし、適切なサポートや認識を持つことで、この過程を乗り超えることが可能になります。今、職場に求められる対応を今回は考えてみましょう。対策としては、次のようなものが挙げられます。

①働きやすい環境を整える。
症状が重いときには、治療のための休暇がとれるようにしたりリモートワークやフレックスタイムの制度を導入するなど働きやすい環境を整えましょう。
②更年期障害に対する正しい知識を持ちましょう。
更年期障害を含めた女性の健康に対する知識を深めるような研修を行うこともよいでしょう。
③相談窓口を設置する。
身近な人に相談しにくいこともあるかもしれません。そのような時は、第3者に相談ができると心強いです。
④フェムテック(女性向けテクノロジー)の活用

フェムテックとは


 フェムテックとは、女性の健康や生活に関連する技術を指す用語です。これらには生理周期トラッキングアプリ、妊娠アプリ、不妊治療支援、セクシュアルヘルス、更年期管理などがあります。更年期障害に関しては、情報や教育的な資源を提供するためのプラットフォームの提供、睡眠・運動・栄養などの生活習慣の管理のサポートアプリ、自身のサイクルや体調のセルフモニタリング、同じ更年期を経験する女性たちとのコミュニティの構築などがあります。ただし、注意は必要であり、医療の専門家との相談が不可欠です。フェムテックは補完的な役割を果たすものですので、医療プロフェッショナルの指導のもとで利用しましょう。

女性の離職は、組織にとっては多大なる損失です。企業にとっては適切なサポートをしていくことがこれからの課題となるでしょう。

デュアルキャリア

 40代から50代は、男性も女性も働き盛りです。そして育児や介護の問題も抱える人も増えています。更年期障害は実は女性だけでなく、男性にも現れます。仕事に忙しくて互いに相手を労われなかったり、育児や介護の分担について、対話が十分でなかったりすると、夫婦の関係もギクシャクしがちです。
 この危機を乗り越えるために、一度立ち止まって二人のキャリア(デュアルキャリア)をじっくり対話してみることが大切です。
 キャリアカウンセリングを二人で受けてみるのもよいでしょう。

 一般社団法人未来のワークデザイン研究所   公認心理師 見澤 行子

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一般社団法人未来のワークデザイン
https://miraiwork-dlab.com/


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