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なぜか、唐突に、マーケティングについて考える

お風呂に入っていて、突然、マーケティングについて考え始めた。もう10年近く前にMBA的な勉強をして以来アップデートされていないので、最近の流行りはさっぱり知らないけれど。

法人営業におけるマーケティング

マーケティングとは、だれになにをいくらでどう売るか、の戦略・戦術を考えることだろう。法人営業のプロセスを考えると、ざっくり言えば、俗にいう「キーマンを見つける」ということに集約されるのではないか。あるいは「アプローチする顧客および担当者を絞る」という言い方でも良いかもしれない。

最近のデータ至上主義とでもいうべき流れを考えれば、統計的に利益が最大化できそうな戦略を考えるのが当たり前だろうし、それを他社よりも洗練されたものにし、素早く実行する、というのが正攻法なんだろう。(違うのかな・・)

それはそれとして理解しつつも、自分の経験に照らすと、やっぱり、差別化としてのマーケティングの肝は「人間系」にあるような気がする。統計的なアプローチは必要条件ではあるけれども、十分条件にはならない。というかよほどの巨大企業でない限りは差別化にならない。最新のマーケティングはある意味では「データから人へ」ということじゃないかしら。(違うのかな・・・)

キーマンの見つけ方と仕事の作り方

キーマンとはどんな人か?もちろん個人としての能力が高い人。顧客内での政治力や調整力など、関係性の観点でも結果を出せる可能性が高い人。それに加えてたぶん大切なのが、自社(売る側の会社)の提供する価値との相性が良い人。逆に言えば、自社の持つ価値が正確に精巧に分かっていない営業は、キーマンを捕まえることが難しい。

キーマンは優秀である。自分がいなくても他の誰かと仕事を組み立てて成果を出してしまう。そこに、他社の営業と差別化し懐深く入り込み、ある意味では共犯者となって持ちつ持たれつで仕事をできるようにならないといけない。

もちろん、いわゆる性格とか、営業スキルのようなテクニカルな方法論は掃いて捨てるほどあるわけだけど、それを有効に使うためにも、パターンを分けて考えると良いと思う。キーマンのタイプに合わせて、こちらの持つ武器を変える。持てる武器に制約がある場合は、キーマンのタイプを選ぶ必要がある、とも言える。

タイプ①:自らゴールを描き、周囲を巻き込み牽引して実行できちゃう人

一番優秀とされるタイプ。営業としては、基本的についていくことが大事。むしろそれしかできることがない。正確さを持ちながら、粘り強く、たくましくついていく。いわゆる地頭の良さと体力が必要。営業が個人レベルで頑張れる幅は小さくなってしまうので、大変だけどあまり面白くはないかもしれない。

タイプ②:ゴールは描けるけど、実行力が弱い人

能力は高いけど人望のない人とか、理想を描くのは得意だけど実行に移すと失敗しがちな人。こういう人は自分の弱さをわかっている場合が多いので、そこをわかりやすく高品質に支えてあげると良い。営業としての人脈で顧客内の根回しとか宣伝とかをしてあげる、自社の持つ技術力をベースに高品質なモノづくりを提供する、とか。逆に、青写真を描くところにはあまりリソースを使わず、メリハリをつける方がうまくいく。相手のプライドを傷つけないような絶妙な立ち振る舞いが必要となることが多い。

タイプ③:実行力はあるけど、ゴールが描けない人

こちらは逆にゴールを具体的に描くことで引っ張ってあげる。クリエイティビティ、感性を最大限に活かして相手の弱いところを刺激する。これは、「ゴール設定」ではなく「問題提起」と見ることもできる。最近はやりの(?)デザイン思考などはそれに近い気がする。行動分析的なアプローチというか。あくまでも問題解決の手段の一つであり、相手やシチュエーションを間違えずにうまく使うと効果的だと思う。

だいたいこんな感じかしら。

振り返ると、マーケティングとは「だれになにをいくらでどう売るか」を考えることであり、そのためにキーマンを見極めて相手のタイプに応じて入り込むことが大切。つまり、キーマンを見つけ、ゴールを共有し協働できるところまで辿り着ければ、具体的になにをいくらでどう売るかについては勝手に決まってくるはず。

できない営業ほど外部にマーケティング機能を求めがちだけど、本来、ざっくり言えば、ほとんど自分の力でなんとかなるはずのことが多い。この辺りは「営業の育成の仕方」という古くて新しい課題につながる話。

久しぶりに、最新のマーケティングや営業スキル的な本でも見てみようかな。全然想定外のことが書いてあったら逆に嬉しいな。結局、学びのありそうな本を探して辿ると古典に遡ってしまいそうな気がするけれども。(違うのかな・・・・)


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