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当事者のわたしが精神科で働いている理由。

自己紹介にもあるがわたしは双極性障害(躁鬱)という
精神疾患を中学生から現在進行形で患っていて
今も投薬やカウンセリングなどで治療中の身だ。
気付けば精神科通院歴はもう15年を超えている。

そんな精神疾患当事者のわたしの仕事は看護師。

この時点で、え?看護師とか大丈夫なん?とかって
思う人もいるかもしれないけれど
案外看護師って心の病抱えながら働いてる人
多かったりするのよ。
如何せんストレスフルな職業なもんでね。

しかも今は、某精神科単科病院で
男女混合閉鎖病棟の病棟看護師として勤務中だ。

きっと中には何故当事者なのに精神科?とかって
思う人もいるかもしれない。
ということで、タイトルにある通り今回は
何故精神疾患当事者のわたしが
精神科で働いているのかを綴っていこうと思う。

看護師になった理由?
そんなのは今回然して重要でもないので省略!

わたしは大学時代から、精神看護の世界に
とてつもない興味と関心を寄せていた。
一般の身体科とは違い、目には見えない心の病。
症状が目には見えないからこそ、難しく奥深い。

それに同じ疾患でも症状の現れ方は人それぞれで
発病したきっかけや生育歴、家庭環境なんかも
そりゃあ勿論人それぞれ。
薬の効き、関わり方だって人によって全く異なる。
だからその人その人の癖や特性に合わせて
関わり方やケアの仕方を考えていく必要がある。

それらがわたしにはとても魅力的に映り
大学の卒業研究も精神看護を選択し、確か
若年性統合失調症患者と家庭環境の関係性について
とかいうタイトルのものを執筆した記憶がある。

だから、そのときからわたしは
いつか必ず精神科領域に携わりたいと考えていた。

んま本当は新卒で精神科行きたかったんだけどね。
最初の3年は総合病院で経験積め言われてね。
仕方なく諦めざるを得なかったのよね、当時。

そんなこんなでわたしは大学卒業後
地元の総合病院に就職し、脳外科・神経内科の
混合病棟へと配属された。

ここはここで楽しかった。同期とも仲良かったし。
しかしあまりの仕事量の多さ、サビ残の多さ
先輩からのパワハラに耐えきれなくなり
半年ちょっとで休職。休職明け暫くして退職。

その後も違う病院を転々としてみるも
恥ずかしい話、長くて半年ちょっと続けば良い方で
1日だけで辞めてしまった職場も幾つか...。

だからもう病棟看護師に戻るのは無理かな、なんて
わたしも周囲も正直諦めていた。

そこで転機となったのが、前回の記事にある
精神科閉鎖病棟への入院。

そこでの心境の変化だったりはこっちに詳しく
綴っているため、興味のある方はこちらの記事を
読んでいただければと思う。

そんなこんなで入院中に兎に角色々な事を考えた。

まともではない生き方をしてきた自分
普通には生きられなかった自分
だから普通の人とは違った感性を持っている自分
そんな自分の特性、強みを
看護師の仕事に1番活かせる場所はどこだろう。

それを考えに考えた結果、浮かんだのが
精神科で働くことだった。

元々興味関心が強かった分野であることや
自分自身が入院中に看護師の方々に
散々お世話になったから、ということ
一般の身体科より患者さんと関わる時間が長く
今まで自分が働いてきた病棟よりも
身体的精神的負担が少ないことなども
まあ勿論理由のひとつではあったりする。

でも何より「こんなわたしだからこそ」
「当事者のわたしだからこそ」出来ることが
精神科にはあるんじゃないか、と思ったのだ。

だからわたしは精神疾患を抱えた当事者のまま
精神科の病棟看護師として働き始めたのだ。

また後日、働くなかであったことや感じたことは
別の記事にまとめるつもりだが
今は正直、今までの病棟で働いているときには
あまり感じることのなかった「看護の面白さ」と
「奥深さ」「難しさ」を毎日常に感じながら
充実した日々を送っており、仕事がとても楽しい。

きっとこのまま自分は精神科で働き続けるんだろう
だなんて、何となく考えてみたりもする。

今日は一体どんなことが起こるだろうか。
どきどきとわくわくが入り交じった感情を抱え
わたしは今日もいつものように仕事に行く。


































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