【あなたに贈る詩】おやすみなさい、いい日だったね、の詩
SNSで「どんな詩が読みたいですか?」と呼びかけたところ、リクエストをたくさんいただいたので少しずつお答えします!
前回…ロックな詩
わたしのお姉ちゃんみたいなひと、久住智子さん。
リクエストされた詩は…
"息子たちに、おやすみ前に毎晩読んであげたい詩。一日ありがとう、楽しかったね、いい夢みてね"
素敵なオーダー、ありがとうございます。癒やされる。
今日はどんな一日だった?光の文字で、雪のことばで
2篇紹介します。
ゆうがたの海は 太陽の日記帳です
雲や風と 出会ったことや
カニやカモメと 遊んだことを
光の文字で 海に書きます
工藤直子さんの「日記」という詩です。工藤さんによれば、
海にうかぶ ちいさな島々は
あれは 句読点です
だそうです。そして・・・「書きおとしはないかと/太陽は もういちど海を照らし/ぱたりと『今日』のページを閉じます」。
智子さん家のちいさな息子たちの瞳には、今日という日はどんな一日だったのかな。彼らはまだ「日記帳」は書かないかもしれないけど、光の文字で、書いているかもしれないね。
2篇目は、三好達治の「雪」です。
太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。
なんだろう・・・すっごく、安心感があるんだよな、この詩。
雨の日にお部屋のなかにいて「守られている」感じがするのと似ているかな。ほかに何もいらない、というあの感じ。
たった二行の詩なのに、完成度というか純度がめちゃくちゃ高くて。
それって、ことばにすると「充足」なんだろうか。
こどもが寝ている。雪がふりつもる。
「家族」って、「家」って、すごいな、と思う詩です。
最後に
智子さん家族のいる新潟は、雪がふりつもるのかな。
ぬくぬく、くっついておやすみなさい。
じゃあ、またね。
おちついたら会いにいくよ。それまで元気でね。
そのお気持ちだけでもほんとうに飛び上がりたいほどうれしいです!サポートいただけましたら、食材費や詩を旅するプロジェクトに使わせていただきたいと思います。どんな詩を読みたいかお知らせいただければ詩をセレクトします☺️