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【進撃の巨人から見る心】46 スパイによる情報戦  ~58話~

アニメタイトル:第58話 進撃の巨人

あらすじ

エレンの父、グリシャ・イェーガーの物語です。

なんと残虐なマーレ保安員のクルーガーがエルディア復権派の陰の指導者フクロウでした。
巨人化したフクロウはマーレ当局の蒸気船を粉々に砕き、バラバラにして海にまきました。

クルーガーが人間の姿に戻り、グリシャを拘束している縄を解くと事実を話し始めます。

クルーガ
「俺はエレン・クルーガー。今見せた通り「九つの巨人」の一つをこの身に宿している。つまりはお前と同じ「ユミルの民」だ」
「グリシャ、お前に最後の任務を託す、他の誰かではなくお前にだ」
「ここから壁内に潜入し、「始祖の巨人」を奪還しろ」
「俺から巨人を継承し、その力を使ってな」
「「九つの巨人の力」を継承した者は、13年で死ぬ」
「俺が継承したのも13年前になる」

クルーガーは巨人の秘密とと、これからのグリシャの使命を語ったのです。


あれこれ考えてみよう。

第58話。ここで初めて「進撃の巨人」というキーワードが登場します。

クルーガー
「あたかも「ユミルの民」とは、皆一様に見えない「何か」で繋がっていると考えざるをえない」
「ある継承者は「道」を見たと言った。目には目ない道だ」
「巨人を形成する血や骨はその道を通り送られてくる」
「時には記憶や誰かの意思も同じようにして道を通ってくる」
「そしてその道はすべて一つの座標で交わる、つまりそれが「始祖の巨人」だ」
「「九つの巨人」には、それぞれ名前がある」
「これからお前へと継承される巨人にもだ」
「その巨人はいついかなる時代においても、自由を求めて進み続けた」「自由のために戦った、名は進撃の巨人」

難しいですね。
知性を持った9つの巨人がいます。
クルーガーは「進撃の巨人」の力を持っています。
大事なのが「始祖の巨人」です。
始祖の巨人は「ユミルの民」の全ては「道」で繋がっていて、その一点「座標」を操る力があります。
つまり「始祖の巨人」は全ての「ユミルの民」である全ての巨人を操る力があるのです。
その「始祖の巨人」はパラディ島でフリッツ家が相続しています。
その力を持てばエルディアの復権はなされます。
その為に、クルーガーは「進撃の巨人」の力をグリシャに託し、グリシャはパラディ島に潜入して、「始祖の巨人」を奪え!という使命です。

ここでは情報について考えたいと思います。

社会は無数の組織の集合体でできています。
組織は人間の集合体で、人間は心の動物です。
最大の攻撃力とは情報力なのかもしれません。

クルーガーと同じような人物は、現在でも世界のあらゆる所に存在していると思われます。
陰謀論やあまりにも奇抜な情報は眉唾ですが、それでも、私たちの信じられない程に情報は操作されて、裏世界に様々な利害関係は暗躍しているようです。
全ての情報を慎重に捉えないと、簡単に被害者にも加害者にも成りえます。
人は簡単に騙されます。
人は簡単に情報操作されます。
それは日々の騙し騙されたのニュースを見ていれば分かります。

なにか意図を持った情報は拡散し、伝言ゲームは情報を湾曲させ、切り貼り情報は真実を歪めます。集団心理がそれに拍車をかけます。
ネット社会の、姿なき陰口や無数の石つぶてはもっとも陰湿にターゲットを叩き続けます。
面と向かった1対1の真剣勝負なら、心の割り切りも対策もできますが、姿なき敵にジワリジワリと追いつめられることほど恐ろしい事はありません。
そして、情報戦の恐ろしさは、その恐ろしさを感じる事も無く、自分は被害者にもなり加害者にもなりうる事です。

クルーガーは敵国であるマーレ保安員に潜りこんで、裏でエルディア復権派を立ち上げて指示していました。
スパイであり。姿なきゲリラのボスです。
その情報はマーレ人を欺き、エルディア復権派を操作しました。

クルーガーは進撃の巨人の偉大なる力を持っていたのに、その力を発揮した場面は、このマーレ当局の蒸気船を粉々に砕いた場面しかありません。
進撃の巨人の力をクルーガーは発揮する事無く、むしろその力を隠し続けて13年間、影の男として生きました。

それはなぜでしょう?
クルーガーは巨人の力より情報の力を重んじたのではないでしょうか。
確かにクルーガーが一人、進撃の巨人の力でマーレに反旗を翻したところで、他、6つの巨人を保有しているマーレ軍には歯が立ちません。

クルーガーは巨人の力より情報の力を重んじたのです。
情報は最大の攻撃力を持った武器になります。

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