見出し画像

【読書感想文】家族という病 下重暁子 ~結婚について考える~

2015年の60万分のベストセラー。
そもそも「家族」とはなにかを提起する一冊です。
この本の内容や下重さんのご意見はまあ、分ったとして。
僕の思う「家族」を「夫婦」を書いていこうと思います。
これもダメなオッサン的価値観満載の記事となると思います。
最後まで読んでいただけましたら幸いです。


①2015年からの5年間

日々は日進月歩です。
否、秒進分歩といってもいいですね。
この本が出版された2015年。
ちょうど社会的も「家族」「夫婦」という形態に疑問が吹きあがった頃かもしれません。
もしかしたら、この本がその一助となったのかもしれません。
家族とは夫婦とは親子とは嫁姑とは父とは母とは息子とは娘とは。。。
そんな日本にいつからか根付いた固定観念に。
「もう、こんなの堪えられない!」と圧し殺されていた不満が、あちらこちらで表面化してきた時代のような気がします。

それから5年。
夫婦別姓。契約結婚。同姓結婚。LGBT。女性活躍社会。離婚増加。恋愛離れ。結婚離れ。不倫報道。記者会見。熟年離婚。老老介護。引きこもり。孤独死。。。。
もちろん、2015年前から全ての問題はありましたが、それがこの5年で社会の価値観は大きく変わった気がします。

さて。「家族」とは「夫婦」とはを考えてみたいと思います。


②先ずはダメなオッサンの経験。

23歳で結婚し。
26歳で父となり。
39歳で離婚し。
43歳で再婚し。婿に入って姓を変ました。
48歳で離婚し。姓を戻しました。
48歳で孫ができて。
49歳で父が亡くなり。
50歳の今。
孫より恋人に夢中であります。
父の喪に服す事もなく遊びまくる日々であります。

僕だって2度も離婚をするとは思っていませんでした。
でも、したんです。
でも、結婚をした事も離婚をした事も一つの後悔もありません。
今が幸せであるから、僕を支えてくれた全ての女性に感謝します。
逆に言えば
僕を支えてくれた全ての女性に感謝できない限りは、幸せになどなれるわけがないのです。

こんな僕ですから。
ちょっと所謂普通の「結婚」とは違う価値観を持っているようです。


③日本の結婚制度の方程式。

1度目の結婚がぎくしゃくしてきた頃。いろいろ考えました。
その頃、導き出した答えがこれです。

日本の結婚制度を方程式にすると
【1+1=1】
男と女を結婚という1の枠に押し込む。
つまり
【0.5+0.5=1】にならない限りは結婚制度は続かない。結婚制度の意味がない。
一人前の男と女を半人前にしてやっと夫婦が成立する。
当然。一人前でありたい男と女は結婚制度が狭すぎて息ができなくなる。

これが僕が導き出した方程式。
というか、離婚を自分で納得させる言い訳です。

言い訳ではありますが、今でも、この方程式は概ね的外れではないと思っています。
日本の結婚制度は
【1+1=1】でその仕組みをその夫婦がどう考えるかだと思うのです。
当然、夫婦によっては
【1+1=2】にもなるし
【1+1=100】にもなるでしょう。
しかし、日本の結婚制度として結婚の仕組みは【1+1=1】なのです。
制度もそうですし。
普通の夫婦はと言われる夫婦は1+1を1に詰め込む夫婦だったのです。

その愚かさをみんな気付いてきました。
それを回避する為に「逃げ恥」や契約結婚が認められる時代となったのでしょう。
そして夫婦別姓や同姓結婚の議論が本気になったのでしょう。
普通の夫婦はという形が多様化していきます。
素晴らしい事だと思います。

④結婚は幸せになる制度ではなく不幸せにならない制度なのだ

どこで読んだのか聞いたのか、忘れてしまったのですが

結婚は幸せになる制度ではなく不幸せにならない制度なのだ

という言葉が結婚という制度を絶妙に表現していると思うのです。
やはり日本の結婚制度は悲しいかな紛れもなく。
【1+1=1】なのです。
一人前の男と女がその制度の中にいるには息苦しいのです。
しかし。人間はいつまでも、いつの時も一人前でいる事は出来ないのです。
例えば病気の時。
例えば職を失った時。
例えば老いた時。
ともしたら子供ができた時。
半人前と言えば語弊がありますが、一人では生きていられない時が人生にはあるのです。
その時、支えあう為に。
そうなる前にお互いに気づきあう為に。
それこそが結婚制度の意義なのかもしれません。


⑤チャーミーグリーン

僕はけして親孝行の息子ではありません。
しかし、毎年、親孝行旅行をしています。
胃がん直腸がんの手術をした父と。
脳梗塞を克服した母と。
耳の遠い父と
脳梗塞の後遺症でなかなか言葉の出ない母と
手をつなぎトボトボと歩き。
二人にしか理解できない会話でもない会話を。
喧嘩でもない喧嘩をしていました。
夫婦とはこういう事なんだろうなとつくづくと思いました。
言い方は悪いですが
【0.5+0.5=1】がカッチリと嵌った夫婦像がそこにありました。

父が昨年の5月先に逝きました。

親子の話はまた次回としましょう。



この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?