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「騙し絵の牙」映画感想文

大泉洋の映画。
「騙し絵の牙」を観てきました。

大泉洋という俳優ありきで大泉洋を主役にする為に作られた映画らしいですね。
なんの予習もなく行ってきました。

ネタバレしないように書きますが、これから観ようと思う人は読まないでくださいね。

①ざっくりざっくりあらすじ

大手出版社「薫風社」の社長が急逝。
次期社長を巡っての権力争い勃発。
伝統ある看板雑誌「小説薫風」とカルチャー雑誌「トリニティ」の闘い。
編集者と小説家。上司と部下。
関係がひっくり返り、ひっくり返りのあれやこれや。
そんな物語です。


②ざっくりざっくり感想

あれがこうなんて、これがああなってのストーリーは面白いです。
ですが、ストーリー重視での娯楽映画というより、どこかの一場面、一言になにか気づきはないか。
そんな風に観ると面白い映画です。
例えば一片の小説を読んで、ストーリーは覚えていないのに、あの一文が忘れられない。そんな小説があるでしょう。
そんな宝探しに似た気持ちでストーリーを追う。そんな映画でした。

大泉洋という俳優ありきで大泉洋を主役にする為に作られた映画ですので。
大泉洋と言う人間性から何を気づきを得るか。
そんな視点で観ている自分に途中で気づく。
そんな映画でした。


③「おもちゃにしたっていいじゃない。みんなで使えばいいじゃない。」

こんな言葉が心に残っています。

「トリニティをおもちゃにしないでください。」という部下の言葉に大泉洋は言います。
「おもちゃにしたっていいじゃない。みんなで使えば。」と、とぼけるように、でも真面目に言います。

トリニティってのは大泉洋が編集長を務める雑誌です。
廃刊寸前のトリニティの編集長にさせられた大泉洋は、いままでのマンネリ化したトリニティを全くぶっ壊して滅茶苦茶をやるのです。

そしてこんな事を言うです
※一言一句を覚えているわけではないので。僕の頭が変換した言葉になりますがニィアンスを捉えてください。

「お決まりの事を繰り返していても。安定して着実に落ちていくだけよ。」
「攻めなきゃ楽しくなれない。楽しくするには守っていてもなにもはじまらない。」

どうでしょう。
出版社に限らず。どんな仕事にも。
否、仕事に限らず。遊ぶにしても学ぶにしても、生きるって事そのもののポイントがこのセリフにあると思うのです。


「おもちゃにしたっていいじゃない。みんなで使えばいいじゃない。」
「お決まりの事を繰り返していても。安定して着実に落ちていくだけよ。」
「攻めなきゃ楽しくなれない。楽しくするには守っていてもなにもはじまらない。」

どう思いますか?

僕には凄くうなずけるのです。
まさしく僕はそうやって生きている、そうやって生きようとしているのです。
環境や立場や会社や家族や人間関係や。。。
誰だって人はいろいろなしがらみの中で生きています。
「こうあるべき」「普通とは」「常識とは」「大人とは」「男とは」「女とは」
そんな言葉で自分を縛って縛られて、不自由な自分に愚痴愚痴言いながらなにもしない。
むしろそれが生きるってことだよと、そんな鎖にエクスタシーすら感じている。
「そんなのバカだろう?」と僕は思うのです。
「そんなのバカだろう?」と僕は思うから、それら誰かが決めた固定観念を、僕はおもちゃだと思うのです。ゲームだと思うのです。


④「人生は自己満足を追求する自己責任がある。」


僕の人生のモットーはこれです。
「人生は自己満足を追求する自己責任がある。」


「自己満足には自己責任がある。」という僕の言葉は
「攻めなきゃ楽しくなれない。」という大泉洋の言葉そのままです。

勘違いしないでほしいのですが
僕はなんでもかんでも「攻めろ!」「やろうぜ!」と言う人間ではありません。
寧ろ意外な程に守備的タイプである。
でも。「楽しめ!」と言う事には貪欲です。というより貪欲でありたいのです。


⑤最後にもう一つ感想。

それにしても監督は大泉洋をこういうキャラクターと分析して、こういう役を生みだしたんだろのでしょうが。
なにか大泉洋の本質は違うような気がするのです。
上手く言葉にできないけれど。
なにか。もう一つ大泉洋にはある気がします。

楽しい映画でした。

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