痛みがわたしに教えてくれたもの。
さて。
今日もイメージトレーニングのお話を…。
(ここからは私のイメージの世界ですよ~)浜辺近くの暗い洞窟に膝を抱えて座っている私に、沖から一頭のイルカちゃんが迎えにくる。
イルカは波打ち際まで来て私を呼んでいる。
「キュイ、キュイ」と可愛い声が聞こえます。
私はイルカに近づき、そのすべらかな頭を撫ぜ(ここで冷たいとかツルっとしているなどの触感も味わいます)、ゆっくりと背中に乗ります。
すべり落ちないようにイルカの両ひれに掴まると、イルカは海の中へと泳ぎだす。
私はゆっくり呼吸する(イメージですからね~)。
海藻の森を抜けて、青々とした水の中を気持ちよく泳いでいく。
イルカは時々私を振り返って「キュイ、キュイ」と鳴きます。
私はイルカに微笑んで(この時は実際に口角を上げてニコッと笑ってみます)益々ゆっくり呼吸する。
イルカはどんどん深い海へ。
私の呼吸はどんどん深くなります。
イルカは瞑想関連本によく登場する動物なのですが、イルカの出す超音波は、人間がリラックスした時にでるアルファ波の増加を促進するという研究報告があり、(イルカの声の)音波を受け取ることで緊張がほぐれて、自己治癒力を高めるのではないか、という説があるらしいのです。
どの本だったか忘れてしまったのですが、イルカの映像を見るだけでも人の脳は安らぎを得ることが出来るらしいです。
イルカについての解説はこれぐらいにして…
この時、実際に私の脳内ではイルカと海を泳いでいる状態になってました。
田中さんのご著書にもあるし、他の脳科学の本でも読んだエピソードなのですが…
脳はそれほど優秀ではなく、実際に見たものと想像で見たものの区別がつかない。
だから、映画やアトラクションなどでエグいもの、グロいものを見たりすると、その日イヤな夢を見たり、それが元で食欲がなくなったりすることがある、と。
だからなるべく頭に描くものは、幸せで美しい光景が精神的にも肉体的にもよい(自律神経を整える)とされております。はい。
部屋の中で(ハタから見たらあぐらの姿勢でじっと座って息を吸ったり吐いたりしながらニマニマ笑っているただのキモイ人ですが…)
イルカと大海原をすごいスピードで泳いでいる私は、涙があふれて止まらないほどの感動を味わっていました。
なんだ?ナンなんだ?この優しさに包まれている気分は?
何もかもが愛おしい。自分までもが。
まさに脳内で※エンドルフィン大放出状態になったのです(ドルフィンだけに…(笑)。
瞑想から覚めたくない状態になり、そのまま続けました。
その日は1時間以上もイメージトレーニングをしていたのです。
※エンドルフィンとは(endorphin)、脳内で機能する神経伝達物質のひとつ。内在性オピオイドであり、モルヒネ同様の作用を示す。特に、脳内の報酬系に多く分布し、内在性鎮痛系にかかわり、また多幸感をもたらすと考えられている。脳内麻薬とも呼ばれる。
イメトレを終えて、私はある感覚に気づきました。
私は今まで自分のカラダを全否定していた。
治ろうと努力しているはずのカラダを…。
痛むからダメだとか、不健康だから劣るとか思ってた。
ほんとうは、自分のカラダは自分のものじゃないのに。
私の意識とカラダは別物。
治ろうとしているカラダの手助けをしてやらなければならなかったのに…足を引っ張っていたのは私だった。ごめんよ、カラダ~(´;ω;`)ウゥゥ…という気づきでした。
その日から、トイレに行けば・・・
「おしっこ、ありがとう。腎臓と膀胱、ごくろうさん」
風呂では足を丁寧に洗いながら・・・
「今日もわが足よ、お疲れ様。筋肉もよく働いてくれたねー」と心の中でカラダをネギライました。
そして変わらずイメージトレーニングを粛々と続けました。
そうしているうちに、「痛みには意味があるんじゃないだろうか」とある日ハタ!と思ったんです。
もしや、お腹や腰は痛みという信号で私に何かを伝えようとしてるんじゃないか…と。
実はコレ・・・、あれこれ勉強した今ならばわかるんですが、マインドフルネスにはボディスキャンという方法があります。
呼吸をしながら体のある部位に意識を集中させる方法なのですが、どこかが痛む場合はそこに意識を集中させ痛みを探っていくんです。
痛みをあえて味わう。
怖がらず、痛みに対してこちらからアプローチするんです(それで痛みが消えていくのを、その後実践したマインドフルネス瞑想の最中、何度も経験しました)。
でも、その時の私はまだマインドフルネス関連の書籍は一度も読んだことがなく、それがどういうことなのかはよくわかりませんでした。
ただ、直感的にそう感じたということです。
イメトレを続けているとその都度小さな気づきを得ます。
これは不安や怒りや憤りに使っていた脳のエネルギーを、瞑想やイメトレで一旦休息させることで、脳の疲労をとり、他のことに思いを馳せる余裕(スキマ)が出来てくるからでは…と私は勝手に想像してマス。
痛みが私に教えていたもの…。
このことは、いずれまたここに書こうと思います。
今日はこの辺で…。