17頁「「寂しさ」に、向き合うということ。」
Ⅰ
ひとりがまるで海みたい
桜が泣いて
笑い声が眩しくて(少しうるさくて)
独りぼっちな気がした(一年前の今日もそんな感じだった)
夜の中で寝静まった空の向こうで独りで輝く月のような
そんな寂しさは私を心細くさせる
(人との繋がりがかえって孤独感を強めるなんて)
川沿いに咲く桜は
風が吹く度にはらはらと水面にピンク色のグラデーションを描く
瞬間的に強く吹いた風は瞬くように
花びらごしの世界は舞い散る光と桜の中に包まれていた
今どき言葉なんて桜の花びらよりも軽く
その関係