2頁 「「また明日」と言える日がつづくように」



何度も積み上げて今を形作ってきた
不安に抗いながら 海を泳ぐように

必死に進むうちに 今しか見えなくなった
未来を願って もう焦ることもない

明日誰がいなくなっても世界は何の気なしに回ってゆくに違いない
私であっても 私でなくても
私はいつも通り 今を生きるだろう

それでも今日は明日になる
昨日にもなる 今日にすべてがある

水をかくうちに 確かなものが欲しくなった
零れ落ちるのでもなくこの手の中に残る何かを

また明日
約束をするように
今日置いた明日のための言葉
それはバトンだから その手で持っていって
もう一度会う 明日の私に 誰かに 渡してあげて

今日会えたのは 誰も消えなかっただけ
だからまた明日誰かが消えてしまっても
私かあなたのどちらかが消えてしまっても
お互いを探して見つけ出して

それはまるで
暗い海を照らす灯台の光のようで

漠然と今を進むのでもない
約束のために明日を生きよう

会いたい人いるなら会うために今を精一杯進もう

この手はいつも空っぽ
その軽さを 進むための推進力に変えている

その誰かも 私と同じ気持ちかは 分からない

人は変わっていく 私も あなたも
だから 私は変わらない明日に今日繋いだものを託す

叶わないかもしれない
祈りのような 願いを込めて



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