アメリカ先住民(ネイティブ・アメリカン、インディアン)に伝わる詩を紹介します。
大自然と日常に根ざした歌です。
これは岩に語りかける詩でした。
下のふたつは詩の断片です。
次の詩は、散文のようですが、神話を語っているようでもあります。
アメリカ先住民には、トーテム(祖先としての動物)を持つ文化があります。
次は「夜明けの歌」です。エスキモー(イヌイット)に伝わります。
また、テトン・スー族のうたより。
アメリカ先住民にとって「石」は、大事なものです。大地とともにあるからです。最初の方でも「岩」の詩がありましたね。
次は「空のはた織り機」という歌です。
美しい歌です。比喩も、「衣」と自然が重なり合います。
では、「夜の歌」です。ナバホ族に伝わります。
次は「神々しい駿馬の歌」から引きます。
さらに、「ペヨーテの神に捧げる歌」です。ペヨーテとは、幻覚を呼ぶ薬草のようです。カフェインのような覚醒作用の強いもの、というイメージでもよいかもしれません。
大自然のリズムと、生活の息吹が感じられます。そして、神話的な動物の世界観が垣間見えます。
以上、『魔法としての言葉 アメリカ・インディアンの口承詩』金関寿夫 思潮社 1993 より。