見出し画像

2021.2.6. パステルナーク「わが妹人生」

20世紀の前半にロシアで書かれた「わが妹人生」はパステルナークの詩集です。

二月だ インクをとって泣け!
泣きじゃくりながら二月について書け
ざんざめく霙 ミゾレの雨が
黒い春となって燃えているあいだに

詩集の冒頭を飾る有名な詩句。パステルナークの最もよく知られた詩のひとつです。

また別の詩より。

そしてそこで 溜め池は──あらわになった神秘
そこでリンゴの木の寄せ波はささやき
そこで庭は杙(くい)のせ造りのように宙にかかり
そして眼前に空をかかえもっている


画像1


ボリース・パステルナーク詩集 初期1912-1914 あるいは処女詩集から 工藤正廣 訳・解説 未知谷


詩の図書館の運営に当てます。応援いただけると幸いです。すぐれた本、心に届く言葉を探します。