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もうだめだと思う時に感じるチカラ

絶体絶命! もうだめ。もう無理だ。
いままで何度そう思ったことがあっただろう。窮地に陥ったり、力尽きたように感じて、踏ん張っていた力が抜けたあと、体の奥の方から力が沸いて出るのを感じることがあった。

世界で最も危険な国ランキングで上位にはいるメキシコを旅行中、地下鉄の駅をでたとたん方向がわからなくなり、迷子になりかけた夕暮れ時。

旅行会社で勤務していた頃、ヨーロッパ周遊ツアーに添乗した際、高熱でるわ鼻血でるわで絶不調に陥った夜。

グアテマラの遺跡を観光した後、市内に戻る最終バスの出発時間を5分まちがえ、乗り損なって途方に暮れた時。

ニュージーランド旅行中、風邪をひき、高熱、嘔吐、まったく食べられない、動くのもつらい体調で旅した時。

これは絶対にやばいっていう時に発動されるのが、窮地から脱出するための知恵とエネルギー。それは力が抜けてあきらめのような境地のあとに沸き上がる。寒さでかじかんだ手を温かい湯に入れた時のように、体の真ん中の奥の方からジワジワと。次第に手に血が巡るのを感じられるのと同じように、ジュワ~と。

きっとこのジュワ~と沸き上がるものこそ命、生命力なんだ。常に自分の中にあるけど、いつもは感じられない当たり前にあるもの。いざという時、もう限界という時に必ず沸き上がる力。

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