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『未来を選ぶ自由』 てくてく通信+🎈 #45

こんにちは、英会話Oneのただともこです。読む瞑想マガジンへようこそ。
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あなたの毎日の底に静かで気持ちのいい音楽が流れますように。


選ぶ自由

ずいぶん寒い梅雨が続いています。もうすぐあけるでしょうか。夏のきらきらした光が恋しいです。カラッとした日が仙台にも、日本全国にもやってきますように。

今日は、選挙の話。この話はあらかじめ総務省に内容を伝えて、特定の候補者を推薦する選挙活動ではないとの判断をもらい、私の判断でメールを送って差し支えないという確認を取って送っています。

明日は選挙ですね。私の最初の選挙体験は、ノルウェーでした。若干18歳。国会議員の模擬選挙が高校に来ていて(学校選挙と呼ばれます)、日本人の私も、何が何だかわからないまま、投票するんだよと言われて、実際の選挙と同じ紙に、わけもわからず候補者の名前を書いて投票したのが、私の最初の選挙体験でした。候補者には22歳の人もいて新鮮だったし、私が訳が分からず棄権しようとしたら、「いや、義務だから投票するの」と半ば無理やり投票場に連れていかれたことも覚えています。この一票が何になるのか、さっぱりわからないまま、外国でぽかんとして投票した経験でした。

ノルウェーの学校選挙の記事。

その時のノルウェーの人たちの、「投票は誰でも当たり前にやるものだ」という地味で堅固な考え方に触れて、また新たなこの国の人の側面を見たと思いました。そして、その全くわけのわからなかった投票の経験は忘れることができないものになりました。現在ノルウェーの投票率は80%近いです。

例えば、ノルウェーでは、3年以上国内に住むと選挙権が外国人でも与えられます。これはとても進んだシステムです。イギリスでは、たとえ国際結婚していても、伴侶が日本国籍だと選挙権は与えられませんが、EU加盟国籍だと選挙権があります。日本でも外国人は国政選挙権がありません。これはとても長く住んでいる外国人にも与えられません。選挙権は、歴史の中で、特定のある一部のお金のある人たちから、一般の男性に広がり、女性に広がり、さらに今は外国人にも広がりを見せている特異な権利で義務なのです。

それは、最初からただそこにあったものではなく、いろんな人が血や汗や労力をかけて、少しずつ自分たちのための政治になるように、獲得してきたものです。そのことを私は、当たり前に外国人の私に「予備選挙に投票するんだよ」と当たり前に言われたことから思い返します。それがどんなに大変なことだったか、今なら考えを及ばすことができます。多くの人が寝ずに戦っただろうこと、何万人かは命を落としただろうこと、一生をかけて戦った人もいるだろうことを思います。

今、ノルウェーに行っても、特に女の人は政治活動を盛んにしていたりしません。でも、空気を呼吸するように、女の人にも、弱い人にも、権利があります。軍隊があり、兵役制度があります。共働きという言葉はないけれど、普通に男女それぞれが働いています。そして、私が知る限り、彼らは、そのことをあって当たり前に享受しています(少しは違うかもしれません)。でも、彼らは長い歴史のなかで、みんなにとっていいこととしてこのことを勝ち取り、選び取ってきたのです。

みなさんの郵便箱にポトンと入っているちょっとさえない緑の選挙権。このことが当たり前に自分にもたらされていることで得ている安心や、自信や、自負や、安全はどれほどのことかと思います。私たちに女性にとっては戦後、人の手からぽんと渡された権利です。自分たちが戦わないで手に入れてきた権利だけに、日本の文化では、その大事さがいまいちわからないでいるように、私には見えます。この権利得るために、他の国の人々は戦争をしてきたのです。

仮に、この権利がなかったとして、自分の日本にいる立ち位置を考えてみてください。どれほど、不安になるか、不自由に感じるか、怒りを感じるか、想像できますか?この当たり前なくすんだ緑色の一票が、自分に与えている自由と自信の大きさを、時々想像してみるといいです。

もちろん、政治なんかわからないという人も、それでもいいから、この権利のことを考えてみてほしいと思います。それが自分の手にわたるに至るまでの道のりを。そして、外国に行っても、長い間住まないと、あるいは、住んでも、政治について自分の声を届けること、つまり選ぶことができないという不自由さを想像してみてください。

明日、これまたくすんだ色のライトに照らされた選挙会場に、疲れているから、めんどくさいから、結果がわかっているから、行かないのは簡単です。でも、疲れていても、めんどくさくても、何が正しいか判らなくても、とりあえず、投票に行ってみたらどうだろうと私は思います。この政治に参加する権利を自分で投票することで感じてみたらどうだろうと思います。そのことでどれほど自分の根底にある権利が守られているか、考えることができるなら、どんなに素晴らしいだろうと思います。

この選挙に行くことがむつかしい国が世界にはたくさんあります。選挙を行うことがそもそも成り立たない国もたくさんあるのです。私たちは、自分で選んだ人に投票する権利を少なくとも、安全に、今日この場で与えられています。そのことがどれほど自分の生活を支えているか、考えてみてください。

そして、くすんだ学校の蛍光灯の下、自分が選びたい人を判らなくても、判っても、自分で選んで、投票してみるということを経験としてやってみてほしいと思います。その行為がどれだけの人に支えられて成り立っているか、そして、その自分の選択が見えないけれど、今この社会を作っているのだという自覚とともにあることを願います。遠くで文句を言い続けることは簡単です。でも、今この社会がこのように成り立っているのは、私たちがこの状態を選んだからなのです。もちろん、誰もが、自信を持っていい部分もあるし、変えたい部分もあります。だから、自分で、選び続けましょう。選ぶことができるというのは、何より素敵な権利です。それは、自分たちの根本的な生活の安全を守ることにつながると私は思います。

◆投票のヒント
・選挙公報(各家庭に市から新聞が配られています。)
・「参院選2019」 NHKによるまとめサイト
https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/sangiin/2019/
・「えらぽーと」毎日新聞の政策マッチングサイト
https://vote.mainichi.jp/25san/
・選挙には手ぶらで行けます。(本人確認が必要です。)

選挙に行った方はぜひ、感想を教室でお話ししてください。


ちょっとしたおすすめ

靴:アルトラ2.5
先日、足の講座を高橋広さんと開きました。

そのとき、どんな靴を日常的にはいていたらいいの?
との問いに、足の指が自由に動く靴と答えていました。

足の指が自由に動く靴の例にアルトラシューズがあります。
Altraという会社が作っています。
仙台だとchange of direction といういろは横町のお店で買うことも、試着することもできます。
この2.5バージョンがとてもいいです。

男性用

女性用

*サイズを確かめて買いましょう。

また、靴そのものを作ってしまうこともできます。
高橋さんは自分で靴を作っています。
菅沼靴工房という立町の靴作り工房で、つくることができます。
私はまだ行ったことがないのですが、とても楽しそうです。

そして、高橋さんは今、ワラーチという
ランニングサンダルを作ってもいます。
これも気持ちがよさそう。

みなさんも心地の良い足元生活をしてください。


編集後記

この記事を書くのに、ずいぶん戸惑いました。普通はお店の人は政治の話をしないのが、日本の常識だからです。でも、それも変わってきました。アメリカでは政治の話は世間話と同じだったりします。お天気の話をするように政治の話で間を持たせたりします。そこまでならなくても、トピックの一つとして政治の話もできるようになるといいなと思います。どんな話もウェルカムです。

(初出:2019.7.20)



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#文化の仕組み #暮らし哲学 #選挙 #ノルウェー


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